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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【2度目の人生編~世界散策の章~】
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お休みの時間


【日天の宿屋】


《ロビー》


「皆、良く明るい所で寝られるな」

「この宿は特殊で明るさを調節出来るからぐっすりだろうさ」

「やっぱりこの宿屋ヤバすぎだろ」

「【彼】がこれぞ究極の休むための宿屋と豪語してたからね」

「サニカ先生……その【彼】と再会は出来たのですか?」

「今日はやけに聞いてくるね」

「昔から気になってましたから」

「確かにその辺は俺も気になるな。はぐらかしてたしどうなんだ?」

「んー…秘密と言いたいけどもう良いか。残念ながら【彼】とは再会できなかったんだよ」

「先生たちは6000年以上生きていたのにか?」

「そうだな。俺の【想い人】にもあえなかったぞ」

「ルトラ先生も捜しておられてましたね」

「先生方の想い人か…どんなに人なんだ?」

「悪いがその辺の話は話せないんだ」

「減るもんじゃないだろうに」

「意地悪を言わないで欲しいもんだねー」

「でも意外に再会してたりするんだよな」

「道や町ですれ違ってたりですよね」

「そうだね…」

「さて、そろそろお休みの時間だぞ」

「もう深夜か…ここにある時計はどんなヤバい状況であろうと本当に正しい時間を刻むよな。それじゃ寝に行くわ」

「お休みなさい。先生方」

「うん、お休み」



フジトラ、シアレ、エンロウは挨拶してそれぞれの部屋に向かった。



「私たち前前世の記憶はもう持ってないからね」

「…でもサンゴは本当に良かったのか?」

「うん、もしかしたら…【彼】の魂を無意識に縛ってそうで怖かったのもあったからもうね」

「確かに…俺もその辺りは思う所はあるぞ。それにしても世界を誕生させる時は久し振りにドキドキしたぞ」

「私はてっきり中途半端なのを想像したが…まんまだったね」

「地形はな。だかこんな高い島は無かったよな?」

「うん、賢者の石がカンストして9999個あったのが900個になってたのもこの島と隣の島を次いでに作ったか」

「…魔神に対してどうするか」

「魔神に島を落とした時に感じた違和感……今回は世界の理が動いている可能性もありそうだから結構大変かもね」

「それに随分と珍しい奴らが居たな。歴代の魔神教の教皇の中でも強く野心に溢れる奴が若い姿で甦らせられていたし」

「四大貴族たちはこういう時にちゃんと動けてれば良いんだが」

「もしかしたらダメかもな。傲慢で高圧的でプライドの塊どもになっちまってるから」

「やっぱりティルクスの子孫たちが特殊なのかね?3000年経とうがそういったのが生まれた試しがない」

「妖精の血がそうさせるのかもな。この世界の妖精は公明正大でキラキラと楽しく清らかな魂を好むからな」

「確かに。それと明日はステータスをエンロウと一緒に調べてみようか。もしかしたらレベル上限の概念がなくなってるかも知れないからね」

「あっ」

「普段からステータスなんて見なくなっていたからね」

「だとすると俺たちが隠してたもん全部バレるぞ」

「この世界ではバレたとしても困る事はないから平気でしょ」

「そうだか…」

「いつもの事だろで終わるよ」

「だな。……それにしてもこの世界は相変わらず侵略が起きるな」

「【至竜】が誕生した世界はそれだけ魅力的なんだろうね」

「…サンゴ、どうして俺たちはこの世界に生まれ変わらなかったのだろうな?」

「もうお役ごめん何だろうね。それにフジトラたちが私達の力は必要ないと世界の独り立ちが行われて始めていた。コレは私がこの世界に初めて降り立った時から約100万年で初めての事だからね」

「確かにな。日記は取られなかったのか」

「記憶だけで良いと言ってたからね。物を寄越せとは行ってこなかったよ。でも所々文字が抜けてる…」



ルウカはサンゴの持っている日記を受け取るとページを開いた。



「……確かにな。いくらか内容が消えてるな」

「代償がこれくらいで済んで良かったと思うようにしないとだね」

「それでこの宿はどうするつもりだ?」

「…この宿を作った神様はもう居ないし……無くすのも少し勿体ないと思うけど」

「けど?」

「私達はもうこの世界の住人じゃないし…この宿はいずれにしろ然るべし場所に持っていこうとは考えているよ。私には【彼】が作った宿屋に近い機能を持った私の家であり宿屋があるからね」

「そうか」

「この世界はもう…私達を…いや…この問題が解決したらもう独自に進んでいくだろうさ。それに異世界の長生きしている若造どもにも「いい加減にあの世界から離れても良いんじゃない?」って言われてるし」

「まぁ…俺もこの世界出身の魂を持っているが…だいぶさまざまな世界の魂もあちらの世界に転生しているし、あちら世界で生まれた魂も異世界に転生しているからな」

「考えたら考えるだけなんか疲れたね…この話はもう止めにしようか」

「そうだな、それじゃ俺たちも寝に行くか」






こうして外は昼間の様な明るさだが眠りに着いた。


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