次の大陸での情報収集とこれから
「それであのスッポンポーンな三つ子はどうする?」
「特に何もしないぞ。助ける義理はないからな」
「ルウカにしては嫌がるもんだね」
「俺のセンサーが関わると面倒になると反応している」
「もしお腹いっぱいならこの場所から離れようか?信頼の置けるギルドに行こうと思っているんだけど」
「あっ、女性たちの救出を頼みに…か」
「正解、移動始めちゃう?」
「移動しちゃうか、見つかるのも時間の問題だしな。車庫から乗って出るのか?」
「そのつもり」
「それじゃ車庫に行くか」
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【無敵の宿屋】
《車庫》
「この宿は外から見ると小さく見えるけど中はとても広いな」
「特注の宿だから」
「他にも有るんだ。馬車もどき」
「コレはスピード特化のピーだから。整備された道じゃないと走れないよ」
「普段乗ってる奴が一番良いんだよ。整備されていない山道も整備されていない悪路であろうとも深い水溜まりも関係なく走らせられるから」
「確かにそうだ…高さがあるしな」
「そうでしょう?」
「今回はどの席順なんだ?」
「今回はグロいのが平気な人が前で」
モンスターミートか?ましてや…人身的な何かなのか?
「山賊とか盗賊も引く可能性があるから」
「次の大陸ぐらいから人口密度が増えてくるからか」
「うん」
「オレが前でも良いよ」
「ホントに良いの?グロいよ?」
「引くき満々じゃないか」
「この世界の山賊と盗賊は丈夫だから死にはしないよ」
「前科ありだ。この二人」
「この世界に交通ルールはないから」
「交通ルール…?」
「交通ルールと言うのは馬車もどきに適用される何かだ…」
「それでどうする?本当にビワトが前に座る?」
「………後ろが良い」
「僕も後ろが良いです」
『そして小さくなっている。ワタシが間に座るわ』
「よし決まったな、今回の運転手は俺が運転するぞ」
「それじゃ私が助手席だね」
「おう!」
ブロロロ…と馬車もどきが活動を始め。車庫の扉が開こうとしたがルウカとサンゴは何かを感じ取ったのか扉を開くのを止めた。
「どうしたんだ?ふたりとも」
「なんかこの扉を開くと面倒な事が起きると俺の勘がぴんぴんするものでな。どうしようか考えているところだ」
「土魔法が入っている水晶使って下から行こうか」
「その手があったな」
「魔法を閉じ込めて置ける水晶か…一つ数万円する奴だ」
「えっ」
「ある程度の数を作っておいて良かった」
「それな」
「酸素を常に補強出来るように車内に【酸素玉】を3つ置いておこう。…………使うよ【アースホールインビシブル】」
水晶から光が消え、馬車もどきは土の中に入り込んだ。サンゴは馬車もどきの上にある宿を少々の土ごとアイテムボックスに回収して土の中を通ってこの森から抜け出した。
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【????大陸】
《雷鳴の浜辺》
「常に雷が鳴り響いている場所があるのか~」
「この場所はどこの大陸に在る浜辺だろう?」
「ここは【トラーミルスラ大陸】だ」
「トラーミルスラ大陸だって?次の【マリーケット大陸】を越えればオレたちが住んでいた大陸じゃないか!」
「それならもう少し頑張れば帰れるんじゃ…?」
「悪いがお前たちにはこの大陸で修行をして貰うぞ」
「「えっ」」
「お前たちはさらに強くなって貰ってから元の大陸に戻どす」
「ルウカ、その辺の真意を聞いても良い?」
「あぁ、その辺も話すぞ…サンゴが」
「私に押し付けたね?」
「ちゃんとした街にある【ナルカミールギルド】に行こうと思ってな。そこのギルドマスターは確実に信頼できるから。それと少し塗装をしようと思ってな。このままだと確実にヤバいからな」
「あぁ…途中で降りて歩きだね。ナタージュか確かにあの子なら話は通じそうだね」
「サンゴ、真意を話して貰っても?」
サンゴの話ではオレたちを大陸に送りた後は、ふたりで馬車もどきを使い元の世界に戻されるか、戻るまでの間この世界を散策するらしい。
そしてこの後3年後に【世界王族会議】と言う重用な会議が行われ、今回の【世界王族会議】では一波乱あり今回の【時空亀裂事件】を含めキナ臭い空気が流れているとの事、巻き込まれる可能性があるからこそ鍛えるそう。
そして俺たちの修行に関してはレベルがとても上がりただ強いだけではダメで心の強さや高レベルとなってる体の使い方を一緒に慣らそうと言われた。
「理由はわかった、そう言えば強くなってたなオレ…大男を蹴りの一撃で沈めたし」
「えっ」
「チハヤもビワトぐらいになってるよ。きっとね」
「うっ嘘だ…」
「試してみる?」
「そんな事出来るの…?」
「その辺に転がっている丸太を持って海に投げてみれば良い」
チハヤはサンゴが言った通りの行動を取った。結果は丸太をらくらく持ち上げ槍投げの如く丸太は勢い良く飛んでいった。
「……………」
「強くなってるんだな。オレたち…」
「そのままクラスメイトたちの元に戻ったら殺人事件が起きちゃうからね。手加減やら力の押さえ方を共に学ぼう」
「ソーデスネ…ははっ…」
「準備出来たぞ」
「それじゃナルカミールギルド行こうか」
「……はい」
【ラクライメルス町】
《ナルカミールギルド》
「すまないがここのギルドマスターであるナタージュ殿に会いたいのだが」
「へっ?…君たち見たいな子供と知り合いー「ちょっと待ったーー!!」
ギルドの奥からドタドタと騒がしく足音を立てながら美人で魔女の格好をしている女性が現れた。
「ギルド長、どうしたのですか?」
「そこの四人はアタシの客よ!通してちょうだい!」
「えっあっ!しっ失礼しました!客人でしたか!ご案内致しますぅ!」
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【ナルカミールギルド】
《ギルド長の部屋》
「はー…助かったわ…冒険者や依頼人が居ない時を見計らって来てくれたのね?」
「やはりバレてたか…さすが正統魔女だね」
「サニカ先生に褒められるなんて…」
「ナタージュは良くやってる」
「ルトラウス先生まで」
「懐かしい話は後でしよう。ふたりを残しての話はね?」
「あっ…ごめんなさいね。その制服は【エイスワイズ学園】の制服ね。アタシの息子も今年から通って居るのよ」
「「息子?」」
サンゴとルウカは?マーク頭上になんだから出していたが話を変えた。
「今のエイスワイズ学園どうなってる?」
「時空の乱れと時空が歪んじゃってエイスワイズ学園の領土30キロ圏内に入れなくなってるわ。入ったとしても違う入り口に戻されるの」
「そうだ…今年入学した生徒はどうなりましたか?」
「今年入学した生徒?………あっ!それなら【オルシェルアピンク王国】の女王に137人保護されたと情報が入っわ。確かジレンちゃんのクラスの子供たちは12人保護されたって話よ。最初の授業から戻って来てない子供たち以外はね。でもひとりは時空亀裂に巻き込まれたって情報が来てたわ」
そうか…良かった…皆、無事に保護されたんだな…そう言えばトレニアの奴…教室に居なかったけど…どうしたんだろう?
「ルッルちゃんのクラスの子供たちも保護されたらしいけど…四大貴族の【フレイスヴィレッジ】の子が巻き込まれたらしいし…他のクラスの子供たちも何人か巻き込まれた見たいね。教師と」
「……………」
「そのフレイスヴィレッジの本家はなんと?」
「特に行動は起こして無いわ。そう言えばどうしてこのギルドに?」
「実は話したい事があってな」
話せる範囲のパステルファンス大陸にある【カラーバートの街】での事と女性たちの話をした。
「やっぱり黒だったのね…カラーバートギルドも領主もそこまでだったなんて……クーランちゃんたちには話が終わってからアタシから連絡を入れておくわ」
「そうしてくれると助かる」
「それでこの大陸には何しに来たの?」
「修行と言う名の潜伏と修行しようかなと」
「それでこの地に来たのね…ここなら外からあんまり人が来ないからね。そこの学生さんもするの?」
「このふたりは俺たちが直々に修行をつけながらギルドでも手出し出来ないぐらい鍛える」
「あら、それならギルドカードとは違う身分証を作らないとね。アタシが直接作ってあげるわ」
「ナタージュは信頼できるからな…作った身分証に乗っている情報事は内密に頼むぞ?」
「ギルドカード作らないの?」
「ギルドに所属はもう少ししてでも良いからね。これから二人の作る身分証はギルドカードがなくても色んな町に行ける用の奴だから大事にするんだよ」
「少し手間が掛かるから待ってね…プライベートを見ないための術を…」
「スミマセン、少し良いですか?」
「あら…どうしたの?」
「証明証の事でなんですが…」
二人分の証明証を作って貰った後にステータスを調べて貰った。
【ステータス】
ビワト・アシュクラフト
レベル80
性別 ♂
年齢 12歳
称号 アシュクラフトの竜使い
種族 人間
職業 学生
体力 8300
魔力 6300
力 653
守備 670
魔防 680
技 539
【従魔】
【結晶ドラゴン】
【スキル】
【刀術レベル53】【水魔法レベル57】【短剣術レベル60】【毒耐性レベル50】【身体強化魔法レベル47】【運転技術レベル18】【アイテムボックス】
【エクストラスキル】
【水泡の祝福】【???】
【ステータス】
タズル・レピスシールド
レベル76
性別 ♀
年齢 12歳
称号 自我を取り戻した者
種族 人間
職業 学生
体力 4500
魔力 5500
力 635
守備 623
魔防 577
技 360
【スキル】
【剣術レベル57】【弓術レベル38】【毒耐性レベル85】【馬術レベル57】
【エクストラスキル】
【異世界人の子孫】【???】
【状態】
【淫魔の呪い(弱体化中)】
「そう言う事なのね……もう先生たちたら意地悪なんだから。まさかフジトラちゃんの息子ちゃんとロザイアちゃんの娘ちゃんだったなんて」
「ち…タズルは本当にコレで良かったのか?」
「うん…お母様からのプレゼントであるチハヤの名前も大切だけど…お兄様の生きた証を残したかったから…コレで良い」
チハヤは……タズルはギルドカードを作る前にこう言った「もし主張が通るならチハヤの名前ではなく兄の名前を名乗りたい」とナタージュさんは不思議がって居たがオレとタズルのステータスを見て絶句して驚愕な目で見ていたが仕事モードなのか直ぐにキリッとした表情に戻していた。
「それで何日から修行を始めるの?」
「もう明日から始めるつもりだよ」
「了解したわ。…コレでギルドマスターとしての仕事は終えて良いかしら?」
「良いんじゃないか?」
「それじゃ……抱き締めさせて~!」
「「えっ!」」
ナタージュさんはルウカとサンゴを通りすぎてオレとタズルを抱き締めて来た。
「小さいあなたたちの身に起きた事もフジトラちゃんとシアちゃんから聞いてたからね…良くぞ無事にここまで育ってくれたわ」
ほど良い力加減……ナタージュさんのむっ胸が当たってる…!
「そろそろ離して貰っても…?」
「あっ…ごめんなさいね」
ナタージュさんはそう言うとオレとタズルを放した。
「まだアタシの本名を名乗って無かったわね。アタシの名前は【ナタージュ・マルドレア】って言うの」
「マルドレア…………ヤライと同じ?」
「あら、ビワトちゃんはヤライと知り合いなの?」
「クラスメイトでが…」
「そうだったの~ヤライはアタシの18人目の子なのよ。フジトラちゃんの所の子と同じクラスメイトだったのね!」
「「18人目!?」」
「ヤライには17人のお姉ちゃんたちが居るのよ。アタシは【魔女の名門一族の出身】でこう見えて数百年生きてるわ。それに魔女の一族から男子が生まれるのは数百年に1度生まれるか生まれないかなのよ」
「数百年に1度…」
「ナタージュがさらに子を儲けて居たとは…驚きだ」
「うふふっ…上の17人のお姉ちゃんたちと里で暮らす魔女の一族の若い魔女たちが数百年振りに男の子が生まれたものだからハッスルしちゃって里で育てると連れていっちゃたからね。
息子は【魔女の里】で10歳まで育ったの。世間一般の常識を教えるために引き離した時は大変だったわ…あはは…【魔女の里】の常識を持ったまま学園に入学させたくないってアタシも必死になったものよ」
悟りを開きそうな瞳で斜め上を見ていたがそれ以上は聞かない方が……話題を変えるためにヤライの学園での出来事を話した。
「あっははっ!ヤライたら!本当にどこのヒロインよ!メロンの蔦に拐われ夜の学園のゴーストにも拐われるなんて!わっはははは!……でも…ぷふ……学園生活が充実してて良かったわ」
それから雑談になり夜が明けるまで話し込んだ。
タズルは常識外れな事ばかりの話を聞いて引いていたが、ナタージュさんと少し手合して貰ってからは自分が人外に成り掛けている現実を思い知らされたのであった。
そしてナタージュさんが最後こう言った。
「あなたたちの事は向こうの大陸に情報としてまだ流さないわ。流すとしてもここで充分に強くなったらね」と。