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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【2度目の人生編~世界散策の章~】
143/555

父親からの伝言

【無敵の宿屋】


《チハヤの部屋》


「僕は…それにあの夢は…………!?」


ソファーにて爆睡している人物が居る!


「どっどうして彼がっ!……それにあの夢っ!」

『ようやく起きた見たいね。チハヤ、久し振りね』

「…………ルヴェル?」

『ふふふっ思い出してくれたのね。良かった』

「それじゃあの夢は…」

『そう、ビワトの両親はビワトと一緒に貴女の記憶も封印したの、貴女が見た夢は夢ではないの。現実に起きた事よ』

「……そんな」

『今は受け入れられなくても良いわ。不愉快な気分ならフジトラ様たちの変わりにワタシとビワトを殴ってくれても良いわよ』

「そっそんな事出来るわけない」

『あっ、そうそう。チハヤが見た最後のビワトにキスされたの現実だからね』

「えっ」

『現実にあった事よ』


みるみる内にチハヤはかぁーと顔が赤くなった。


『でも最初のキスは貴女からしたのよ?』

「へっ!?」


チハヤはさらに思い出して量容がオーバーして倒れた。暫くしてビワトが起きた。


「ルヴェル出てきたのか」

『えぇ、チハヤを久し振りにからかったら楽しかったわ』

「…オレより先に起きたのか」

『えぇ、チハヤも全ての記憶を取り戻したから、暫くはふわふわして貴方から逃げるわね』

「だろうな。…そろそろ部屋からでないとだな」

『チハヤはこのまま放置してたら部屋から出ないだろうから、ワタシが運ぶわ』

「……」

『良いわね』

「あぁ、頼んだ」


部屋を出てリビングに向かった。






【無敵の宿屋】


《リビング》


「ビワト、特に何か異変はないか?」

「何もかもスッキリした。異変はない」

「そうかい…私たちが憎いなら殴って良いよ」

「殴るわけないだろ」

『この感じ……そうだったのね。全くあなた様たちは相変わらず何だから』

「何を言ってるんだ?ルヴェル」

『……久し振りね。ルトラウス様とサニカ様』

「えっ」

「私達は既に生まれ変わってるからその名前ではないよ」

「お前は本当に鋭いな~セルクシアにそっくりだ」

『ふふん~そうでしょう?』

「えぇ!?」

「その辺の話も彼女が起きたら朝食を取りながらするぞ」



チハヤが起きるまでの間は朝のティータイムを楽しんだ。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「…まっまさか…観測者の生まれ変わりだったとは…」

「私たちもその事を話すつもりはなかったからね」

「俺達はこの世界の人間じゃないから。サポートぐらいしか出来ないがな……チハヤもスッキリした表情になったな」

「…はい」


チハヤとオレの距離が遠い……。


「さてルヴェルが知っていることを話してくれ」

『そうね。ふたりは記憶も人格を取り戻したし。フジトラ様から預かっている物を渡すわ』


ルヴェルが首に着けていた宝飾品をテーブルに置いた。


「これは?」

『フジトラ様のメッセージが入った魔石よ』

「俺達は席を外した方が良いか?」

『いいえ、サポートは出来るのでしょう?それにふたりが知りたいこともわかるかも知れないわよ』

「どうやって使うんだ?」

『ビワトとチハヤの魔力をこの宝飾品に流し込むの』

「え」

『ふたり同時進行で封印したからふたりの魔力が必要なの』




オレとチハヤで宝飾品に手をかざして魔力を注ぐと音声が流れ出した。



【……まずは最初に謝らせてくれ。ビワト、チハヤちゃん、すまなかった。…特にビワトたちは【プレリローグ】という組織から守るために一旦記憶を封印させて貰った。

ビワトが狙われている理由から話す。お前は初代アシュクラフトの当主であるティルクス様と同じ特徴を持ち【水泡の祝福】を生まれながらに持っていた。水泡を含む【妖精の祝福】を持つ者はリスク無く空間に干渉する事が出来るから狙われていた。今はもうそういった理由で狙われて居ないが【アシュクラフト】の血筋と言うことで命の方が狙われているから記憶を封印した。

チハヤちゃんの父親はとても勇気がある男で私と切磋琢磨する良きライバルだった。そして【フレイスヴィレッジの妖精姫】と呼ばれたロザイアを妻にするために武勇を立てた強い男だった。

奴が変わったのはチハヤちゃんが生まれて直ぐに起きた【プレリローグ】との戦いだ。

それが終わった後からで私に絡みマウントを取るようになった。この時にマオトはストレアと言う女によって【プレリローグ】に取り込まれた。

組織が欲したのは【異世界人の子孫の血】で、それを受け継いでいるのは【アクアリール家】【フレイスヴィレッジ家】【ウィンパレス家】【アースハウスズ家】の大貴族の血族だけだ。

本家の色濃い血を欲して居たが、さすが大貴族だけあり手に入れられなかった。本来なら血を外に出さないために嫁、婿に出させないがマオトが【フレイスヴィレッジ家の妖精】を妻に迎えた。

【プレリローグ】はマオトを使ってロザイアを引き込もうとしたが失敗した。なら子供を使えば良いと思った所に、それをどこかで知ったのかわからないが【プレリローグ】に利用されるなら殺そうと【とある貴族】が動いた。

そしてチハヤちゃんの本来の家【レピスシールド家襲撃事件】が起きた。

そいつらはマオトとストレアに変身して襲いロザイアとタズル君を殺害したがちょうどそこへ私たちが来てチハヤちゃんを殺せなかった。今回の事件は【プレリローグ】が引き起こしたと思わせるために近くに居たシアレを一応襲って逃げた。

だか【そいつ】らは私たちにマオトが引き起こしたんじゃないとわかる証拠を残して行った。

それはマオトが絶対に剣を使わないのに使ったこと。私たちが学生時代の時にマオトは私に「不利な斧でお前に勝つ!」と宣言した。それからマオトは斧しか使わなくなった。ストレアに取り込まれたとしても絶対に斧しか使わないのだ。

私たちは夫婦で各国のパーティーに情報を集めに奔走して【とある貴族】に行き当たった。その貴族名は【ディスター・ハードブラスト公爵】所属先の王国は【クベールグファス王国】この世界の王族の中でも保守的な王族が納める国だ。自由貴族の私たちですら手が出せない国でもある。

本当はルトラウス様とサニカ様に頼もうとしたが…我々はそろそろ自分達で困難に立ち向か分ければと考えた。いつまでも御二人に頼るわけに行かないと思ったからだ。

ちょうどその頃ふたりはそろそろ新たな旅路に向かうとふたりの事を知っている人達に向けて言った。だから私たちは本当に信頼の置ける8人にこの事を話しこれからの事を考え実行した。

………これで話せる範囲の事は全て話した。

ビワト、チハヤちゃん…ふたりにある程度の事を話したが…この件に巻き込む積もりはない。

私がまだ学生だったときにシアレを含め信頼の置ける8人の友人達と共に授業の一環で旅をして見た綺麗な景色を見て理不尽な事を経験して苦労をしり大人になって欲しい。……ではコレで終わりにする…君達の未来に幸が多からん事を願って】


役目を終えた宝飾品がパリーンと壊れた。


「……父さん」

「おじ様…」

「……事情はわかった」

「ルウカ、これに私たちが出る幕はない。フジトラたちが頑張ってるのに邪魔は出来ないね」

「だかそれなりのサポートは出来そうだな」

「ルウカが言うそれなりのサポートに関してはヤバイからよせ」

「えぇー」

『コレでワタシも解放されるわー』

「解放される?」

『記憶の封印に組み込まれたワタシの契約が消えるから。ようやく本領発揮出来るわ』

「どんな風になるんだ?」

『ビワトはワタシに関して気になることは無かった?』

「…他の竜に比べて小さい事かな?」

『正解よ。コレでようやく成人になる為の脱皮が出来るわ』

「第3期の成長が出来てなかったのか」

『えぇ、ちょっとお外に行って来るわ。サンゴ、お腹すかせて戻ってくるからハンバーガー作って♪』

「現金だねぇ…そこはペンタス似だね。わかった…ビワトも様子を見に行くんだろうから朝食は何が良い?」

「サンドイッチが良い」


チハヤも反応した、サンドイッチはチハヤの好物である。


「了解…チハヤはどうする?」

「僕もサンドイッチで…」

「俺も同じの頼む」

「朝からサンドイッチ祭りだね…結構な量を作ろうか」



ルヴェルはそう言って宿屋から出て行きビワトとルウカとチハヤの3人で様子を見みに外に出た。





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