恐怖の鬼ごっこと猥談?と……
「オッサンの悲鳴が聞こえる」
「街中で恐怖の鬼ごっこが行われているからね」
ルウカが暴れているのがわかる。男たちの野太い悲鳴が響き渡り屋敷の近くまで届いている。
ルウカとサンゴが張った結界で外に逃げられなくされているから逃げられないし。
「間に合ってくれ」
オレは屋敷の扉をぶち破り侵入した。
「ビワト、屋敷の中からならず者たちが来るよ。気を付けー…もう居ないし。…ん?何か庭に違和感があるね…調べてみようか」
一ヶ所だけ芝生に不自然に花が咲いていた。サンゴはその場を調べて隠し扉を見付けた。
「屋敷のならず者はビワトに任せようかな?ビワトにはまだ刺激が強そうだから私がタズルを救出しよう」
【領主の屋敷】
《庭の隠し牢》
「くっ……」
「まさか【淫魔の呪い】に掛かった娘が手には入るとは運が良い…興奮が止まらないよっ!」
「変態…め…!」
タズルは全裸の領主に鎖に繋がれ、ボロボロにされ抵抗出来ずに居た。
「ふふ…早く貴女に私のー
「領主様!大変です!」
「どうしたのです」
「街が大変なことに!」
「ん?」
「ヤバい奴が現れました!!」
「それは本当ですか?」
「はい!ギルドの冒険者と職員が捕まったと受付嬢から連絡が来ました!」
「…せっかく遊んでいたのに…私が雇った者たちは何をしているのです!この屋敷に入る奴はら何をしているのですか!」
「そっそれは!」
「お前も侵入者を止めに行いきなさい!」
「はっはいぃ!」
ドタバタとならず者Fは去って行った。
「もう少し遊びたかったですが…もうヤってしまいましょう」
「くっ来るなっ……!」
「襲撃をしている者を捕まえられたら褒美に捕まえた女を与えないとですね。また外の大陸から拐って来ましょうか?……さて、怯えなくても大丈夫ですよ…優しくしますから」
「やっ止めろ!」
領主はタズルに覆い被さろうとしたが背後に気配を感じた。
「どんな風に優しくやるんだい?」
「そうですね…痛く無いようにまずは慣らします」
「それで?」
「少しずつ入れて【呪い】を発動させ淫乱な………」
この街の領主は背後の後ろから恐ろしい程のオーラを感じた。振り返っても振り返らなくてもヤられると思った。
何故なら…モロに出ている物の下の方に違和感を感じたから。
「どうしたんだい?まだ喋ったらどうだい?」
「守備はどうしたのです」
「それなら君がこの後直ぐに受ける処置を施させて貰ったよ。下品に笑いながら近付いて来たから」
「それはそれは…屋敷の連中はどうなっているのでしょう」
「さぁ?」
領主は考えた。どうやったらここを切り抜けられるかと。だが背後にいる人物は止める気配がなかった。
「それじゃ新しい扉の先に行こうか?領主様のお仲間も先に待ってるからさ」
領主は無理に体を曲げて逃げようとしたが背後にたった人物の動きの方が早く中途半端に当たり片方のが先に潰れた。
「ギャヤァアア!!ぼっぼくのぉお!物がぁあ!?」
「おや、まだ片方残っている見たいだね…第2ランド行こうか?」
領主は逃げようとしたことで他のならず者たちの数倍の痛みを経験することになった。
その様子を見ていたタズルは震えていた。
「ギャッ………………!」
もう片方の物を蹴るとぶちっと音をならした。口から泡を出しピクピクと痙攣し始めた。サンゴは領主をす巻きにして動けない様にした。
「タズル、大丈夫かい?」
「サンゴか…」
「鎖を外すから待ってて…良く見たらこの手枷は魔鉱石で出来てるじゃないか…レベル差があっても抵抗が出来ないわけだね」
サンゴはポケットから鍵を取り出し鎖からタズルを解放した。
「タズル、着替えられる?」
「そっそれくらい…出来る…」
「…やっぱり【呪い】が発動してる…強制的に発動させられ拒絶は出来るが恐怖心を奪われたか…ギルドで出されたお茶に含まれてたかだね」
「へっ……?」
「私はそう言う趣味はないからどうしようか?ここには私とタズルと変態以外ここには居ないから移動しよう。
本来ならここに捕らえられている女性たちも居ないし…もしかしてビワトかなりドエロい景色見ちゃってるかねぇ?」
【カラーバート領主の屋敷】
《大広間》
そこに広がるのは艶かしい以下自主規制させていただきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ガキが一匹紛れ込んできたか…したっぱどもはどうなっている」
「そいつらならその辺に転がってる」
「この光景を見て顔が茹で蛸の様に赤いぞ?始めてか?」
「うっうるさい!」
「俺様は男を抱く趣味は持ち合わせて無いのでな」
「出ないと嫌だよ!領主はどこだ?」
「領主?…アイツは地下に居るんじゃないか?今頃発展途上の小娘と事に運んで居るだろう…俺様も後で遊ばせて貰うがな」
「あ゛?」
「なんだ…あの小娘と知り合いか?」
「…………………………」
「さてそろそろ始めるかぁ?俺様はガキでも容赦しないぞ?」
すると大男は全裸でビワトに向かって来た。い…以下自主規制をぶら下げて。ビワトも一瞬怯んだが何やら様子が可笑しい。大男はかなりのスピードを出しているのに動きが遅かった。
(あれ?今さっきと同じだな?こいつもさっきのならず者達と同じで動きがおそいぞ?)
ビワトは【魔の大陸】からの帰還者である。どんな方法で戻って来たとしてもビワトは魔の大陸からの帰還者である。
ならず者たちとはかなりのレベルの差が離れているのである。
(ならやることはひとつその辺に居る女性たちに被害が出ないようにしないとだな…一発受けても平気か?)
「オラオラ!どうした!小僧!」
大男の技を一発受けたがそこまで痛くなかった。女性を傷付けさせないために動き易い場所に大男の技を軽やかに避けて案内した。
「どう言うことだ?俺様の攻撃が一度当たったきり避けられているだと?」
「それなら痛くなかったぞ?」
「痛みを感じないだと!」
「その辺のならず者と一緒のレベルだからな?」
「ふざけるな!クソガキ!?」
だいぶ動きやすくなった所に屋敷の穴が空いている天井からルウカが降ってきた。
「「!」」
「おう、ビワト平気だったか?」
「……ルウカもう終わったのか?」
「あぁ、無害な奴は数人しか居なかったから。ソイツ以外す巻きにして潰した組としなかった組で訳けた」
「ギルドの人間はどうだったんだ?」
「んー…悪いことに加担してたから去勢した。受付嬢たちもそれ相当の罰を与えてやったよ」
ルウカは口元を三日月にしていた、少し寒気がした。
「捕まえて居ないのコイツだけか?」
「部屋の外で寝ているならず者は縛ってないな」
「そうか……ならビワトがコイツを倒せ。外のならず者は全員俺が縛って置くから」
「えっ」
「社会勉強だ」
「きっ貴様ら!言わせておけば!」
大男はルウカに向かって拳を振り上げたがルウカの蹴りのスピードの方が早く回転しながら鼻から血を出し地面に叩きつけられた。
「ぐぉ…っ!?」
「コレから先は嫌って程見るぞ。こう言う景色はな、モンスターとの戦闘もあるが大抵は盗賊や山賊との戦いが多くなる。慣れろとは言わん。だか対処が出来るようにして置け」
「…わかった」
「健闘を祈るぞ」
ルウカは大広間から出ていった。
「行くか!」
「嘗めるなよ!クソガキ!まずはお前からだ!」
だか強さに差が出すぎていた為にオレの放った跳び蹴りの方が早く腹筋に当たり大男はくの字になりながら大広間の壁に尻が突き刺さった。
「ぐぉお!?」
「オレって強くなってたんだな…でも調子に乗ると大抵の人が堕ちるとこまで堕ちるからな。…清く正しく精進しよう」
大男を捕まえて屋敷の外にでて見ると大きな庭にはルウカによって縛られているならず者とサンゴが捕まえたであろう玉無しになっていた領主をサンゴは木に縛り上げていた。タズルはその場に居なかった。
「タズルは見つかったのか?」
「うん、今は呪いが発動しちゃってるから安全な場所に避難させてるよ」
「あぁ…」
「体の発育の問題と相手が見つからないからね。本来なら20歳になるまで待たせたいけど…この調子なら少し早めに解かないと快楽で死ぬかと」
「えっ!」
「よがり狂うんだ…快楽が過ぎると死ぬからね」
冷静に喋るふたり。
「本当にあるのか?そんなのが…?」
「あるぞ、ビワト。あの様子を見る限り20までは無理かもな」
「タズルを説得して見合い作戦を発動する?」
何だろう?ふたりの話を聞いてると胸の奥がざわざわとして何か落ち着かないな。どうしたんだろ?アイツなんて別に…。
「どうしたの?ビワト。落ち着きがないね」
「…お前もしかして…俺たちの話が気に入らないのか?」
「そっそんな事はない!……他に呪いを遅らせたり他に方法は無いのか?」
「解く方法は説明した以外は無い。だから厄介だと言ったんだ。……でも」
「でも?」
「遅らせる方法はある。……呪いが発動したらとあるテクニックを使って快楽を発散させる事だ」
「どうしてそれが効くってわかっているんだ?」
「それはだな」とルウカが語りだした…内容は生々しい話すぎて書けないので省略させて…。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「その【淫魔の魔法を研究】している研究者が未成熟な少女に告白されて凄いテクニックの接吻をしたことで呪いの力が弱まった事を発見したんだな」
「そうだ。せっかく丸々話してやったのに略すとは…」
「内容が生々しいわ!」
「その方法を他の人たちで試してそれが証明された事で最低ラインを引いたんだ。未成年がこの呪いに掛かったら特例でそう言う事が両親の許可を得れば出来るとね」
………淫魔の呪いって本当に嫌だな。
「タズルの両親は居ないからタズルの意見を尊重するけどね」
「当たり前だ!」
「いい加減この街から離れたいな。ならず者たちとここの領主はこのまま放置するとして」
「そんな事したら空腹で死ぬぞ…ならず者たちと領主とその他」
「大丈夫だ。ギルドの予定表に書いてあったが2日後の朝に別の大陸から商人とギルドの人間がやってくるって書いてあった」
「交流してるんだな」
「そいつらがこの街とグルだった時を考えて女性たちと話を聞いてみようかと思っている」
3人で屋敷に居た女性たちを介抱して一通りの説明をした。
【領主の屋敷】
《大広間》
「私は奴隷商人に連れてこられました」
「やはりそうだったか」
「はい、私たちは帰る場所はありません」
「まさか…こんな子供たちがヤっちまうなんてね」
「その年で冒険者をやってるなんて」
「それにしてもどうしましょう」
「君たちがこの屋敷に籠って居られるなら良い案が有るんだ」
この場にいる30人近くの女性たちが反応した。
「その案とは?」
「これからこの屋敷に誰も侵入出来ないように封印を施そうと思ってる」
「封印ですか?」
「モンスターも入れない様にして置くから安心して欲しい」
「もしその屋敷から出たら…」
「屋敷には戻れなくなる」
「……そうですか」
「食料は屋敷の広い部屋を改造して巨大な冷蔵庫にして数年分の食料を置いていこうと思ってる」
「ですが…」
「この屋敷のインフラは後数年は正常に動くから、引き込もっている期間は私が信頼の置ける人たちを呼ぶまでと思ってくれて良い」
「それは本当ですか?」
「ここに【魔法契約書】があります。もしこの案に賛成してくれるならサインして欲しい」
「どうしてそこまでしてくれるのですか?私たちは貴方たちを騙しているかも知れませんよ?」
「ん?それは…冒険者だから?」
「騙されて居たとしても私たちがやると決めたから後悔はない」
「…………少しだけ待って貰っても良いですか?」
「良いぞ」
「では失礼して…皆、行くわよ」
「えぇ」
30人近くの女性たちは大広間から出てどこかに向かった。数十分して戻ってきた女性たちはとてもにこやかに微笑んでいた。頬に血を付けながら。
「ではサインをさせてください
「はいよ」
サインを書くと書類が光だし収まった。
「ではコレで契約は完了したね」
「さて大改造しないとな。部屋はこの部屋の次に広い部屋にしようか。直ぐに終わるから待っていてくれ」
大広間の次に広い部屋を即興で改造してその部屋はひんやりして居た。アイテムボックスから氷をフロアに引いて食料をその上に大量に置き部屋が埋まった。
その様子を見たオレを含む女性たちは引いていた。そして女性たちと別れて屋敷を出てふたりは屋敷に封印を施した。
庭にはさっきよりボロボロになり瀕死になっていたならず者と領主が居た。
「おっふ」
「女性を怒らせると怖いな~」
「コイツらの回りには魔除けのアイテム置いとこう。死なせないようにね」
こうして街から出てちょうど良い所にサンゴが宿屋を召喚して宿屋の中にはいって行った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
数ヶ月の女性たち
【約束された豊穣の実り大地】
《ルミナレス保護区》
「本当に助けられるなんて」
「我々も驚きましたよ支部のギルドから連絡が来たときは…そして本当に居られたのですから」
「あの封印術を使えるのはこの世界で5人…いいえ、3人しか居ない筈なのに…その冒険者たちの話を聞きたいぐらいです」
「悪いけど、あたしたちが目覚めたのは全てが終わった後だったよ」
「私たちより年下なのにしっかりした子たちだったわ」
「……まさかルトラウス様とサニカ様が?」
「何か言いました?」
「いいえ、何でもありません。余っていた食料を貰っても良かったのですか?」
「はい、体はだいぶ癒えましたし。ちゃんとしたギルドやギルドの仕事が嫌なら仕事を紹介して貰えるのですから、食い扶持ぐらい自分で稼ぎます」
「あたいだって!」
「こーら?あなたはまだ治ってないんだからダメよ」
「逞しいですね。では今後は部署は違いますがギルドで働くと決めた方は仲間として今度とも宜しくお願いします」
「「「はい」」」
「カラーバートのギルドは一旦は取り潰し新しく作り直しましょう。私の弟子たちの運営の練習場として使いましょうか」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【カイサリオーンギルド】
《協議会》
「報告は以上です」
「どう見てもふたりこの世界に来てるわよね?」
「えぇ、異界で転生されたご様子ですが。この世界に来て居る見たいです」
「せっかく居なくなったと思ったのに…」
「嬉しそうにしてるくせに何言ってるのよ」
「うっうるさいな!」
「ほら!そこは静粛に!」
「ふたりがここに来なかったと言うことは…この世界に来ていたとして見守るか傍観に徹する見たいですね。ですがふたりが来ていると言うことは何か異変が起きるのかも知れません。皆、身を引き締めましょう。時空間の亀裂が起きましたし」
「それじゃ、俺はギルドの連中を鍛えるか」
「あたいの所もだね」
「では、生まれ変わってからこの世界に来られたふたりに着いては今のところ放置と言うことで良いでしょうか?」
「うん、何か問題を起こされたら出ていけば良いと思う…大問題を起こさないよね?」
「サニカ様がルトラウス様の近くに必ずいらっしゃいますからね。問題を起こしてもそこまでじゃ無いのでは?」
「サニカ先生も変なところあるから…少し心配」
「でも良いじゃん。先生たちが能力向上する食材を世界中のギルドに配っても余るぐらい残してくれたし。アタイは賛成だよ」
「上に同じの意見だ。異議はない」
「賛成で可決ですね。では、解散」
「あっ!リックスったら面倒だからってまとめて賛成票にしたわね~まぁ良いけど」
解散、解散と1人が言ってそれぞれの役目を勤める為に会議室から出ていった。