淫魔の呪いとオレのファースト…
学園の名前がメチャクチャになっていたのと【出席番号確認!】で掛かれている。クラスメイトの出席番号を直しておきました…申し訳ないないです。
【聖樹の宿屋】
《リビング》
「タズル君はここに来てひとりでいる時にドライアドに魅せられてたんだね」
「まさか魔物が隠れ里の結界の内側に潜んで居たとはな。やはりどんどんこの世界から魔素が無くなってきているのか。…ここ数時間で悲惨な目に会ってるなタズルは」
「オレもその惨状を見せられる側として散々な目に合ってるけど?…モーリンのB…学園長は確かあと数百年もすれば魔法が無くなるんじゃないと発表していたな…魔物も居なくなるんじゃないかともな」
「すると転移も出来なくなるのか」
「その頃にはきっと空を飛ぶなんだっけが動いているんじゃないかって言ってたよ」
「あぁ…【ぴーーー】ね」
「そちらも規制がはいってるのね…」
話が脱線したがサンゴが今後の話に戻した。
「タズル君の意識が戻ったら直ぐにここから出よう。…途中で何ヵ所か寄りたい場所があったけど今は止める事にする。そこで取る筈の材料はストックがあるから」
「ここの土地で取れるもの?」
「うん、でもこの宿の中に畑が在ってね…そこで数は少ないけど量産出来るから」
「良いのか?天然物と人口栽培された薬草では効果の効き目が違うが」
「うん、そうなったら取りに来れば良いから」
ソファーベッドに寝かされていたタズルが起き上がってきた。…しかしどこか様子が変だ。
「うふふ……」
「なっなんだ?」
「ビワト、ひとつ聞きたいことがあるのだが…良いか?」
「うっうん」
「タズルに絡んでいたドライアドはタズルに何かしてなかった?」
「そう言えば…首の辺りを嘗めてたな」
「………タズル君もしかしてドライアドの呪いに掛かったかもね」
オレよりも後ろに素早く引いたふたりをオレは見た。
「ドライアドやサキュバス等の淫魔に呪われると厄介なんだよな。それに数百年生きたと言うのは本当らしいな」
「タズル君は淫魔の呪いを掛けられたね」
「ドライアドを倒したら解けないのか!?」
「うん、解けないし無理だね。呪いを解くためには色々厄介なんだ」
「えっ」
「説明するとかなりエロい内容となってます」
「ルウカ、何で敬語なんだよ!」
「ビワトは説明しても大丈夫そうだね。直球だけどなるべくマイルドな説明する」
「えっ」
サンゴは無表情で淡々と語りだした。
淫魔の呪いを解く方法は2つしかなく1つ目は呪いに掛かっている本人の貞操を奪い淫紋と呼ばれる奴が消えるまでとにかく色んな人とヤりまくる。こっちのやり方は1週間で呪いが解けるらしい。
2つ目は何ヵ月も同じ人物が呪いに掛かっている人物と呪いが解けるまでとにかくヤりまくるだそう。
「ろくなのがねぇ!そんな事より助けて!おっオレの貞操がなぜか奪われそう!」
「ビワト、そのまま抑え込んで居てくれ。あと少しで淫魔の呪いを少し抑えられるアイテムが出来るから!」
「タズル目を覚ませ!オレのズボンに手を掛けるな!やっ止めてくれ!」
「ルウカ!持ってきたよ」
ルウカはサンゴから抑制の魔石を受け取ってルウカは速攻で作り上げサンゴに投げ渡した。
「どこに付けようか!」
「一番効く所に装着させて!」
「なら首だな!ちょうどチョーカー見たいだから良いんじゃないか?」
サンゴはタズルの背後に立ちオレが抑え込んでいる間に首に装着させてた。するとチョーカーは光だしタズルは大人しくなったがオレの顔を見ると頬をほんの少し赤く染めてオレのファーストチッスを奪ってそのまま意識を手放してのしかかってきた。
「!?」
「わーお、ダイナミック」
「大胆だな」
「おっオレのファーストチッスが…うっ奪われた…」
「淫魔の呪いに掛かって居ても好意を持たないとそんな事はしないらしいから」
「えっ」
「表には出さないがタズルはお前に好意を持ってたのかも知れないな」
「そんな事はありえないだろ!男だと思ってたんだぞ!それにオレ達の家はいがみ合ってんだぞ!…ふたりしてニヤニヤするな!」
「仕方ないから私がタズル君をピーまで運ぶから宿場の里から移動しちゃおうか」
「ビワトどうだった?女子とのファーストキッスの初体験は」
サンゴがタズルを抱え先に行ってると言って宿から出て馬車もどきの元に向かった。オレはルウカの頬をビンタしてからサンゴ達の居る馬車もどきの場所に向かい最前列の席に乗り込んだ。全員が宿屋から出るとサンゴは宿をしまった……本当にしまったぞ…どうなってるんだ?サンゴのアイテムボックスは…。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【???】
《???》
(この記憶は………なんだ?………これは…………誰…?)
「えへへっ…きれいなおはなはたけ……びわとくんはすごいね」
「ここはおれのひみつのばしょなんだ!」
『なにいってるでしゅか…わたちもしってるでしゅ』
「ふふっるえるもしゅごいわ。どうしてわたちをつれてきてくれたの?」
「ちはやがさみしそうだったからだよ」
「そっそんなことないでしゅ、わたちは」
「ほんとにそう?ほらこれあげりゅよ」
「わぁ…きれいなおはなのかんむり…」
『わたちにもよこしなちゃい、びわと』
「かあさんがつくりかたをおしえてくれたんだ…わっわかったよ。るえるにもつくるよ」
「もらっていいの?」
「うん」
「ありがとう!」
「…ちはや」
「なーに?びわとくん」
「おおきくなったらおれのおよさんになってくれないか?」
「…わたちがびわとくんのおよめさんかぁ……びわとくんならいいよ」
『え…いいの?』
「うん」
「ならやくそくだよ」
『びわとえらんじぇこうかいしないでしゅか?』
「きっとだいじょうぶ」
「しつれいなやつ~」
『あたりまえでしゅ』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【???】
《???》
「○○○…お前には失望した…アシュクラフトの跡取り息子と仲良くするなと言った筈だ!なんど言えばわかる!!」
びわとくんが作った花の冠をおとうさまが足で踏み着けた。
「おっおとうさま…ごめんなさいっ!」
「父上!お止めください!○○○はまだ5歳なのですよ!」
「おっおにいさま…」
「ええい!うるさい!タズルは引っ込んでいろ!」
「いいえ!今度ばかりは僕でも許しません!父上にそんな事を言う資格はありません!」
「なんだと!貴様!父に向かって刃向かうとは!」
「いい加減にしてください。○○○はタズルが言った通りまだ5歳です。アシュクラフトとの因縁はわたくしの実家の本家でございます。この家は関係ありません、そして○○○にはまだしがらみは必要ありません。そして外に愛人を作る人にこの家での発言は有りませんことよ?」
「くっ!寄ってたかって!」
「だから今の貴方ではフジトラ様に勝てないのです」
「うるさい!うるさい!もう良い!!」
どかどかと家を出ていった。
「あっ…おとうさま…」
「タズル、ありがとう。○○○を守ってくれて」
「それくらい構いません、母上」
「○○○も怪我はないかしら?」
「あっありましぇん……ぐすっ…」
「あらあら…ビワト君から貰ったお花の冠がボロボロに…○○○、ごめんなさいね。……あなたたちのお父様は…いつかきっと元の優しいお父様に戻ってくれます。それまで不便を掛けます」
「いいえ!良いのです。母上これから○○○と皆でお茶にしませんか?」
「それは素晴らしい提案ですね…○○○も行きましょう」
「はい……ぐすっ…」
「このお花の冠はわたくしが後で直してあげるからね」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【????】
《???》
「いやぁぁああ!!おかあさま!!おにいさま!!」
「ぐはっははは!!これで目障りなふたりがついに消えたぞ!」
「タズル…ごめんなさい…わたくしは…愚かな母ね……」
「……母上……そんな事は……○○○……ごめん……」
そして少年は動かなくなった。
「おにいさま!」
「あはは、ロザイアの息子はもう死んだわ。それに比べてロザイアは随分としぶといわね」
「………○○○………母と兄の近くに…いらっ…しゃい…」
「おかあさま……」
「良いのです…○○○……もう…この家は終わりです……」
「ロザリー!」と叫んだ桃色の髪を持つ女性と青色の髪を持つ男がロザイアたちの前に現れた。
「あぁ!ロザリー!間に合わなかったのね!○○○ちゃんは平気!?」
「……シア……来てくれたのね……良かった…」
「ロザリー。あなたどうして堂々と助けてって言えないのよ」
「…手紙の……メッセージ……届いたのね……あの人を…救って…………わたくしの大切な宝物を……守って……シア……フジトラ様……来てくれて…ありがとう……そして…ごめんなさい……」
彼女も親友に抱えられ腕の中で…。
「ロザリー!ロザリー!返事して!ロザリー!」
「シアレ!近くに居る○○○ちゃんを守れ!攻撃が来るぞ!」
「!…良くも私の親友とタズル君を!そんな攻撃痛くもないわ!」
ガキンっと金属と金属がぶつかり合いシアレは押した。
「……くっ!なんだ!この馬鹿力は!」
「マオト…行くわよ。とてつもない魔力をまとった古から生きる化け物たちがかなり怒ってここに向かってきてるわ」
「待ちなさい!ストレア!!」
「あら、シアレの怖い顔ねー怖いわー」
「おとうさま!どうして!どうして、おかあさまとおにいさまを!!」
「邪だから殺した…ただそれだけだ」
「そっそんな………あっあぁ……」
父と知らない女が一緒に消え…少女は意識を手放した。
「○○○ちゃん!?」
「気が抜けたのだろう…」
「○○○ちゃんをこれからどうするの?」
「その事だが提案がある……○○○ちゃんから外道と呼ばれても構わん。このやり方ならきっと……奴らから○○○ちゃんを守れる」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【フレイスヴィレッジ本家】
《執務室》
「アシュクラフトの人間に後処理され最後まで迷惑をかけるとは…」
「本当にコレをここで育てるのですか?」
「あぁ…そうしないと、化け物爺と婆に言い付けると言ってきた。この者にも古から続く我らと同じ至高の血が入っていると思うと吐き気がする」
「せめてわたくしの愛する息子の盾になれば宜しいですわ」
「こうなった原因を作ったアシュクラフトを恨むんだな」
(…………こうなったのはアシュクラフトのせい…)
「これからはレッカの身代わりとしても使えそうですね」
「もう訓練しなくて良いのですか?」
「そうだ、だか多少の訓練はするんだぞ?」
「はーい!」
「お前達、コレを物置小屋にねじ込んで置け。この家に住まわせる必要はない」
「はっ」
「ほら!こっちのだ!」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【ピー】
《車内》
(……ここは……どうして僕は………)
「目覚めた見たいだね。タズル、だるさはない?」
「サンゴ…?…特にはない」
「なら良かった」
「……何か大切な物を………」
「今はまだ思い出さなくて良い、少ししたらきっと思い出せるから。まだ眠っていると良いよ」
「…はい」
タズルは目を瞑り再び夢の中に向かった。
「ルウカ…見たね」
「あぁ、俺たちの弟子を殺した犯人がわかった。ルトラウスだった時にフジトラたちに聞いても教えてくれなかったが…」
「コレを見たら納得がいったよ…フジトラたちでロザイアの仇を取ろうとしてるのかもね」
「それにタズルがロザイアの娘だったとは」
「……フレイスヴィレッジ本家に入ればそう簡単に手は出せないが…少し悪手だね。少しでも手順を間違えれば大変なことになってたよ」
「学園に入学すればもう権力でも手が出せないからな。…少し俺達もこの世界でのやり方で鍛え直さないとだな」
「ビワトとタズルも鍛えちゃおう…将来役に立つだろうし」
「なるべく早く帰ろうとしたが、予定を変更しよう。宿に合ったテレビが使えなかったって事はかなり空間がねじ曲がっただろうから学園を呼び戻すのに急かしても8年は掛かる。ビワトたちと俺達の拠点の大陸には5年掛けて戻ろう」
「そうだね。ビワトたちには文句を言われるだろうけど」
「やはりアシュクラフト家は学園生活まともに送れないな」
「フジトラの時も呼び出し解決して学園に戻っても呼び出しが掛かって大変な時期だったからね」