これからの事と因縁の相手?
「うぅ……ここは……?」
「おや、気が付いたみたいだね」
「本当か!サンゴ!」
オレを覗く二人組は学園長の部屋で出会った二人組だった。
「良かったぞ!突然時空が割れてお前さんたちが時空間にさ迷って流れて居たのを見かけた時は流石に肝が冷えたぞ」
「起きられそうかい?」
「あぁ…」
白髪の少女と黒髪の少年の助けを借りて上半身だけ起き上がせた。
「…オレ以外に人は居なかったか?」
「一人だけ居たよ…今君とは違う場所で休ませてるけどね」
「今すぐ会わせて貰ってー…っ」
「無理はしちゃ駄目だよ」
「良く時空間の亀裂に巻き込まれて良くバラバラにならなかったもんだ、五体満足なんて珍しいからな…お前さんともう一人の生徒もな」
「空間に引きずり込まれて切った傷は深いから今は大人しく上半身を起き上がらせるだけにね」
「もうひとつ聞きたいことがあるんだが」
「ここは何処?だろ?」
「現在地は学園の土地の正反対の場所で約18000キロメートル離れている土地でここは【リバンテール大陸】の【魔素の古代塚】と呼ばれる平原だよ」
「なっ!リバンテール大陸だと…!」
随分飛ばされたな…。
「今はゆっくり休めろ、元気になったらな」
そう黒髪の少年が言うとオレは眠りに落ちた。
【魔素の古代塚】
《骨骨の谷》
「……ここは」
2度目の目覚も暗い中と少しの痛みで目覚めた。
「昨日よりは目覚めは良いみたいだね」
「あんたは…」
「昨日言ってた君と同じ制服を着ている子も目覚めたばかりだよ」
「本当かっ!」
「うん、それに自力で起き上がれるなんて…君は生命力が強いね」
「そりゃどうも」
「歩けそうだね、案内するから付いてきてくれる?」
白髪の少女に案内されながらキャンプファイアー並の勢いがある炎の前で黒髪の少年が何かを説明していた……えっオレと一緒に流されてたのってよりによってアイツか…うわー神様そりゃあないぜー…。
「ルウカ、こっちの少年も起きたよ」
「ホントか!」
黒髪の少年…ルウカと呼ばれていた少年がこちらを振り返ると説明を受けていた奴も不愉快そうにこちらを見た。
「なっ何で貴様が!」
「それはこっちの台詞じゃい!」
「言い争いはまた今度な?今は因縁があろうとも、今は大人しくしていてくれないか?」
ドシーンドシーンと巨大な骨のモンスターがキョロキョロしながら四つん這いで移動していた。
「ひっ!」
「あっあれは…がっガシャドクロっ」
「そう今の私たちだとまだ倒せない相手だね」
「ひとりの身勝手な行動がかなりヤバイ状況に置かれるから争いは今のところ止めような?」
「ひっひゃい」
「…どうしてあんたたちはこの不毛の土地に来ているんだ?」
「んー?…なんとなくだな」
「理由を言うならレベル上げたり鍛えてたりするには良いからね」
「へっ変態だ…!」
「事情はある程度聞いたからな~俺たちで学園まで送るよ」
「転移が使えないのか?」
「時空間に亀裂が入り歪んだからね、お決まりの転移は使えなくなっている」
「えぇ!」
「まぁ、この距離からして約3年ぐらいで故郷の大陸に帰れるんじゃないか?」
「そう言えば昨日今日でどうやって学園からこの地に来たんだ?」
「それなら転移を使って来たに決まってるだろ?」
「やっぱり変態だぁ!このふたり!」
変態だ発言している奴に同意したくないが確かに変態だな、こんなS級モンスターの巣窟にレベル上げに来たよ!なんて確かに普通の神経を持つ人なら普通ねぇよ。
「君、失礼な事思ったろ」
「そんな事はないデスヨ」
「それだけの元気があれば長距離の移動にも耐えられそうだな」
サンゴと呼ばれた人物に無理やり馬車みたいなの奴の後ろの席に家の因縁の奴と共に座らさせらテープ見たいなので固定された。
「外に出て良いと俺たちが言うまで決して外に出るなよ?」
「あっはい」
「出発するよ」
運転席に座った白髪の少女が宣言するとブルルンと馬車みたいな奴から音がなった。
すると馬車より快適な走りで悪路もガンガン進んでいった…モンスターを容赦なく…。
「なんか馬車みたいな奴が移動する度にレベルが上がるんだけど」
ピロリン♪【ビワトはレベルが上がった!】
「…こちらもだ」
「さっきからモンスター引いてるけど…この馬車みたいな奴一切へこんでないな?」
「あぁ、それならお前さんが操る馬車と同じ様な素材で作られているからな」
「チートじゃんもうっ!」
「だからこそこんな危険地帯で平然としていられるんだよ」
「あっさっき見たガシャドクロだ」
「ひぃ!追い掛けてきてる!」
「平気だよ」
ガシャドクロに追い付かれた攻撃されたが全くの無傷である。
「ガシャドクロの弱点は骨なのになぜか心臓があることだね…脈を打っている心臓を止めてヤれば勝てるよ、後は経験値が良いからねぇ…強くなるには持って来いだ」
「無慈悲だ…」
「さて狩るぞ、サンゴ」
「…わかった」
ブォオオオン!とスピードが上がりガシャドクロと距離を取り始めた運転手。そして外周を通ってガシャドクロの背後を取り足から骨をガラガラと音を鳴らしながら心臓の近くまで向かった。
「こっから何をする気ですか?」
「丁寧な言い方をしても無駄だぞ?諦めろ」
「「えっ」」
そして彼女は…~自主規制~終わるまで美しい花畑なんてどうしでしょう?
1時間後……
「酷い!酷すぎる!」
「おぇ…気持ち悪くなってきた…」
【ビワトはレベルが上がった!】がようやく鳴りやんだがこの馬車もどきには肉片が付いていて気持ち悪い。
「ピーを洗車する為に泉に行くけど良いかい?」
「血が着いたピーを綺麗にしないとな」
「さっきからピーピーピーピー何なんだよ!」
「ピーは規制が掛かってるもんな」
「掛かってるの知ってるならピーピー言わないでくれ!」
「えー」
「さっきまでいがみ合っていたのに随分と仲良くなったね」
「「誰が!こいつなんかと!!」」
「見事にハモってるし、泉に行かせて貰うからな」
「オレには拒否権はない」
「大きな声出しすぎた」
「そう、カリカリしないんだよ」
「今日中にはこの大陸を出るから安心しろ」
その言葉を最後に急に眠気が来て意識が遠退いていった。