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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【勇者卒業の章】
12/555

隠れ里での出来事

【幻の大陸ツヤトシト】


《幻想の森ファイズマ》



「ミストル、地上は異常ないか?」

「特に空から地上見てるけど異常はないよ」


旅立って11日経ったが特に異常なく順調に進んでいる、魔物はラセスとセルクシアを見て逃げるのか戦闘にはならない。


『ミストル…このまま行けばこの森を抜けられますが、休んだ方が良さそうですね』

「そうだね、雲行きが怪しくなってきたよ」

『サニカ殿から習った地図スキルだとこの辺りに隠れ里あるみたいだが行くか?ボス』

「今日はこの森の隠れ里で休むか」


ラセスとセルクシアは人間の言葉を覚えて話せるように為ったルノカの教育の賜物で…ルノカも喋れていたが人間の言葉を話す犬は幼児にはルノカ的に教育上ちょっとねだそうです…そう言えばオレの言葉を理解してたから読みたい本とか取って来てくれてたんだな。


「セルクシア低空飛行頼める?」

『えぇ、任せてください』

『ボス、もう少しスピードを上げるぞ』

「オレの心配はしなくていい、ラセスの今のスピードはミストルと競争してる時のスピードだからな」

『さすがボス…私もまだまだだな』



◇◇◇



隠れ里ファイズマ


「ここが隠れ里」

「村と雰囲気がちがうね」

「看板がある、村で習うニホン文字で書かれてるよ…えぇと何々」

【ここは幻想の森ファイズマの隠れ里である、異世界地球にある日本式で作られている、温泉でのんびり過ごすもよし、日本式家屋でのんびり過ごすもよし好きに過ごすと良い】

「だってさ」

「隠れ里を隅々まで探索スキルで調べたらペット用の温泉もあるみたいだな」

『ミストル!温泉がありました!入ってもいいですか!鱗が艶々になります!』

『ボス、温泉でルトラウス殿特製ブラシで毛を整えてくれないか?』

「セルクシアとラセス待ってて僕たちも着替えて温泉に入る準備するから」

「礼儀正しく入ろうな、お風呂の番人に怒られるぞ」

『『はい』』



温泉 混合式


『あっそこ…最高…』

「止めてラセスその言い方、大人しくブラシで擦らせて」

『はひぃ~…最高ねぇ~…村の温泉も良いけどここは特に効くわー…』

「セルクシアの言葉が崩れてるよ…でもわかる気がするぅ…」

「ラセスもういいぞ…風呂に入れ」

『ボス、ご苦労』

「……端じっこで良いや…」


ラセスもペット用の温泉に入ってほっこりしている……5日ぶりの風呂…最高だ…疲れが取れてくる…この隠れ里ファイズマは半年前に使われた形跡が合った。


「気持ちよかった~」

「ここなら自炊出来る場所もあるみたいだな」

「ようやく焼き鳥とウサギの丸焼きと焼き魚以外の食事がとれるよ」

「この土地に生えてる野菜と果物も取って食べて良いみたいだしな」

「何日分かの弁当作ろうよ」

「そうだな収納魔法にしまっておけば腐らないしな」


ミストルと一緒に作業に取りかかった。


「これで一ヶ月は持つね」

「野菜と果物も収納しておこう」

「お野菜大切だからね」

「明日この隠れ里を出よう」

「もう少しのんびりしたいけど【リバンティエル】行かないと出しねぇ」

「転移魔法に登録されたからいつでも戻ってこれるな」

「風呂問題解決したね」

「テムル兄さんが言ってたけど、どんどん隠れ里見つけたら入って休もう」

「移動できる拠点が増えるし、旅をし続ける村人の気持ちがわかるね」

「確かにな、リシア姉さん達も稀に活用してるみたいだしな」

「今日は休もうか」


ラセスとセルクシアはペット小屋で休み、オレとミストルはそれぞれの部屋に向かって眠りについた。


《…ス…ボス…起きろ》

《…ラセスどうした深夜に…しかも念話で連絡してくるなんて》

《厄介なのが隠れ里の近くに現れました》

《!…モンスターか?厄介な人間か?》

《……両方だ》

《今どこにいる》

《契約石の能力を使いボスの元に》

《オレ達の居場所バレてるか?》

《いいえ…セルクシアから連絡だ…何故かこの隠れ里は見えてないとの事だ》

《テス!僕たちが居る居間に来てみてよ!》

《……何してんだミストル》

《ぷっ》

《えっ》


オレは急いで居間に向かった。


「ミストル…何があ……えっ」


オレ達が休んでる家屋の外では珍妙な事が起きていた、変な仮面を着け褌を身に付けた男たちが四人組の冒険者を罵倒し足元に魔物の亡骸を置いてぐるぐる回りながら踊っていた。


「何あれ」

「さぁ…?」

「…笑い事か?」

「だってさ、あの冒険者たち真っ黒なんだもん」

「そうだけど…」

「耳を澄ませて話声を聞いてごらんよ」


ミストルに言われて耳を澄ませて聞いてみた。


「オウ!ニイチャン!ヨクモワテラノ姐サン達ノ貞操ウバッテクレタナ!」

「オレタチノ種族存続の危機ニナッチマタ!」

「キサマラヲ次ノ姐サンニシテヤル!」

「シャーマンヨ頼ノンダゾ!」

「止めてくれ!妻が待っているんだ!」

「女になりたくないよ!」

「だから手を出すなって言ったんだよ!」

「この辺は【奇面ゴブリン】が集落作ってるんだから!」

「サア始メルゾ!」

「正しき者には解放を!罪あるものは罰を!」

「「「シャーマン普通に喋れるのかよ!」」」


みるみる内に女に変わっていったが「妻が居るんだ!」と言った冒険者だけが元の男のままだった。


「キサマハ解放シテヤル!」

「サッサト消エロ」

「コレデ種ノ存続ノ危機ガ去ッタゾ」

「帰ロウ」

「イヤァアアアア!」

「助けてぇえええ!」


ずるずると引きずられて3人は連れていかれた。


「オレたちは何もしなくて良かったのか?」

「こう言うことは良くあるって言ってたからね。ルトラウスさん達それに村の人達以外興味わかないし…良く見てごらんよテス、残ったあの人の行動をね」


ミストルは意外にもこう言うところが冷めている…ミストルにいわれた通りに残った人を観察したすると。


「これで財宝の独り占めだ…アイツらまんまと俺の口車に乗ってくれるなんてな、最高の鴨だ」



……こいつもしかしてこうなることがわかっていたのか外の人間は本当に…でも良い人も居るのは確かだけど…オレの独りよがりにミストルを巻き込むのは間違ってるな。


「テスはまだ悩んでる?」

「オレが振りきれないだけだ…嫌な気分にさせて悪いなミストル」

「そこがテスの性分だからね、僕はそんなテスの事好きだからね」

「さすがは幼なじみだな…今なんて言った?」

「えっ?なんの事?」

「誤魔化すな」

「そんなことより、居間で休もうよ」

「…朝になったらラセスたちに乗ってさっさと移動しよう」


朝まで休んだ。



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