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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【2度目の人生編~学園の章~】
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おや?…学園長の様子が

【オルシェルアピンク王国】


《アシュクラフト家専用の部屋》


「おはようございます、ビワト様」

「……おはようございます…セビアさん何で天井に居るの?…普通で良いじゃん」

「イヤ~…幼少の時の出来事が私をこうさせてしまうのです」

『すぴ~…』

「ルヴェルも起きて朝食取るぞ」

『んがっ……ぴゃあ!……おはようございます…?…毎回見てるけど…これだけは慣れないわ』

「慣れるなルヴェル」

「朝食の準備は出来ているので着替えて来て下さいね」


シュタっと天井から下に降り颯爽と部屋から出ていった。


「あれがなければこの国の役人の中で一番まとも何だけどな」

『あれさえなければね』

「…ホントに制服綺麗に畳まれてる」

『そうね~お母様ですらセビアさんには頭が上がらないって言ってたわ』

「父さん世代の若い頃の話はあんまり話してくれないよな」

『一触即発の事態が起きた世代だって言ってたけど…何かあれば話してくれるわよ』

「…皆を待たせるのは悪いし着替えて行くぞ」

『えぇ!』



【オルシェルアピンク王国】


《大食堂》


「ビワトちゃん~どうかしら?このお魚料理」

「相変わらず男姉(オネエ)さんたちの料理はオイシイヨ」

「何で最後がカタコトなのよ」

『ビワトのいつもの発作よ、お姉様』

「あら…ルヴェルちゃんは野菜を残さないのよ」

『今の私には必要なくってよ!』

「良いから食え、残すのは許さねぇぞ?」

『…突然男に戻るのは止めて…残さず食べます…美味しいから』

「なら良いのよん!」


鼻歌を歌いながら調理場に戻っていった。


『これがなければ最高なのに』

「元は男だからな」


朝からフルコースをいただきました…うぷっ。




【オルシェルアピンク王国】


《正門前》



「それじゃまたね、気を付けて学園に行くのよ。ビワトちゃんにルヴェルちゃん」

『また今度ねっリエス姉様!』

「じゃ…また今度」


ルヴェルに乗り上空に羽ばたき学園に向けて直ぐ飛んで行った。

学園に着き校庭の朝礼が直ぐに始まった。

普通は校庭に出ると騒がしいはずなのに今日ばかりはとても大人しかった…なぜなら。


【エイスワイズ学園】


《校庭》


「え~昨日の騒ぎは無事に解決したのでいつもの生活にお戻りください。

1年生はまだ過去から戻ってきていない生徒が居るので自習とします」


モーリン学園長は所々に怪我をしていて隣には生徒会の会長さんによって首輪と紐を付けられ監視されていた。


「それでは各クラスに戻り担任の指示に従ってください」


それだけ言うとそそくさと学園長室に戻っていった。



上級生たちは何事もなかったかのように戻り1年は初日の授業で取り残されたり戻ってきた生徒たちはその様子を見て引いていた。

「それじゃあ戻るぞ~」と何事もなかったのか如くジレン先生の指示のもと自分のクラスに戻って行った。



【エイスワイズ学園】



《1年B組》



現クラスメイトの数…9/25


「……先生…学園長は平気なんですか?」

「あれは学園長の自業自得だ、気にするな」

「はい」

「まだこのクラスでも戻ってきていない者もいるからな…下手に勉強とかは教えられないから…何かしたい事はないか?

基本授業はクラスのやりたいことが出来る自由度の高い学園の方針だ」

「はい」

「ヤライ君だな…どうした?」

「学園の回りを散策って出来ますか!」

「出来るぞと言いたいが…実は1年生が全員戻ってきたら一度全1年生で学園の回りでキャンプをするんだ」

「そうなんですか?」

「そうだ、だからその時まで待っていてくれ」

「はい」

「だとすると今日も……そうだ!学園長からこのクラスにやって欲しいと頼まれた事が有っー


ジレン先生の会話を遮り5人の生徒が過去から帰還した。

そして発した言葉が。


「………家にはしばらく帰りません」

「あんのクソ親父…後で覚えてなさいよ…!」

「もうしばらく実家には帰りません…絶対にです!」

「俺は絶対に母の様にはならん!」

「…………寮生活の始まりだな」


この5人は過去で何を見たのだろうか?


「どうしたお前たち」

「ジレン先生はどう思いますか?親が…」

「クスノア君…それ以上は止めておけ」

「先生も同期だったのにどうして止めてくれなかったんですか!」

「無理なんだよ、お前たちも見ていただろう」

「もう、わたしは両親の元には戻りません…どうして一族の中で後ろ指を指されていたのか理由がわかりました!」

「こっちもよ!あんのクソ親父!」

「まぁまぁ落ち着け、寮生活に入るなら協力するから」

「絶対ですよ!」


オレを含む9人は成り行きをただただ見守っていた。


「もう終わりましたか?」

「あっごめんなさい…席に着くわ」


5人は自分の席に座った。


「すまないな5人とも。戻って早々悪いがこれから1週間やって欲しい事がある。この学園の東南に広大な荒れ地があるのだが、その荒れた土地を耕しお前達の畑を作って欲しいとのことだ」

「先生!それって野菜や果物とかを作れってことですか!」

「そう言うことだ…資料はこちらから出す」

「農業初心者なのですか…」

「だんだん馴れてくれば良い…失敗したって良いんだ初心者なんだからな」

「先生!僕は学園に農業を学びに来てませんよ」

「これを8年間やるのですか?」

「そうだ、Aクラスは8年間確か【海の魚の養殖】の課題が出ているが…お前たちは学園から海に飛び出したいか?」

「……畑で良いです」


と誰かが言った意見に今いるクラス半分が頷いた。

海の方が良いんじゃないの?って聞くよな…たぶんでもオレたちが知っている海には…モンスターがウヨウヨしているので近付きたくありません。

それに出会ったら男を引きずり込む300年前から出現し出した【伝説の人魚】とどこでパッタリ会うかわからないからな。


「なら畑に案内するか行くぞ」



制服を脱ぎ体操着に着替え先生に案内された。



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