アルフェルスの崩壊
【アルフェルス王国】
《公爵の邸宅》
「お母様!ティアラを取り戻して参りました!」
「さすがマリエラちゃんね…お父様もきっと玉座で待ってるから行きましょう」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
【アルフェルス王国】
《玉座の間》
「貴様ら…なんて事をしでかしてくれたんだ?」
「お父様…さすがにそれは酷くないですか?取り戻したのですよ?」
「酷くないですかとはなんだ、父親であるワシを玉座に縛り付けている貴様らの方がそれを言うか?」
「王様~そんな事言っては行けませんよ?」
「アルフェルス王国が貴様らのような犯罪者集団に乗っ取られていたとは…ワシも愚か者としてなが残ってしまうだろうな」
「でしょうね?色欲に溺れた愚かな王としてね…あなたが女性を相手にしている間に忍ばせて貰ったの」
「では【マグナイト】に封じられている精霊を呼び出しましょう…マリエラ様、ティアラに魔力を」
「我はアルフェルス王国の…」
【?…ルディは何処だ?】
「あら…魔力を送っていないのに出てきたわ」
「マグナイトの精霊よ!わたくしを新たな王として認めなさい!」
【なに言っているんだ?この小娘は…貴様の様な王族の血を引いてないくせに…何様のつもりだ?】
「えっ!」
「どういうこった!」
ふふふと不適に笑った国王は言った。
「お前は我が今は亡き妻が浮気して出来た王族の血を引かぬ娘の娘だ…バレないうちに降嫁させ権力を持たせたままにしておいたのに…くっくくく」
「そんな!嘘だとおっしゃってくださいませ!お爺様!」
「どういうことかしら?このマリエラ様は王の実孫ではなかったの?」
「わたくし何の事かわからないわ…?」
まさか…。
「はぁ…そう言うこと…今さっきの私から出た言葉を撤回するわ。
都合のいい女…考えることを放棄するように育て上げ囮としてましては都合のいいお人形さんにするなんてね?」
まさか…色欲に溺れた振りをしていたのかしら?だとしたらとんだ狸ね。
【…なら初代との約束を発動するぞ?良いなディアス】
「あぁ構わん、ルディが手配した者のお陰でまともな思考を持つ者は全員逃げ出せたみたいだからな」
【初代国王夫婦の約束に縛られていたが…この国を滅ぼして俺様の愛した女の生まれ変わりのルディに早く会いたいぜ】
「ルディ?」
「ルディアの事だ、今は亡き我が母マリオンから国を追放去れるか王位を継ぐまで女装を強いられて居たのだよ…ルディアの本名はルディオス・マリスト・アルフェルス。
この国から30年ぶりに出たS級冒険者【金剛腕のルディ】と言われる者だ…もはや女装をする必要はなくなったから既に本来の姿になっているだろうな」
「なっ!我々組織を25年前に半壊しさせた10人のうちのひとりだとぉ!」
「学生時代の時も女装をしていたと言うの?」
「そっそれじゃ!あの3人も!」
「そうだ…ルディの正体をなんとなくか知っていたのかは知らぬが…あの娘たちもS級冒険者たちじゃ」
「なっ!」
現国王は深く息を吸うと…。
「アルフェルス王国第15代国王ディアス・ルバエル・アルフェルスは命ずるマリエラ・フォン・コンティオンを「止めて!お爺様!」第16代アルフェルス王国の新女王としてここに王位継承を認める!」
【約束は果たされた!この国に滅びをもたらさん!【ジ・エンド・アルフェルス】滅びを始めん!】
「さてワシも逝くとしようかのう…去らばだ!新女王と貴族たちよ!…ルディオスの様にワシも自由に生きたかったのう」
先代の王は笑いながら隠し持っていたナイフを取り出し自らの首を切った。
すると城が崩壊を始めた。
「お父様の首からたくさんの血が出てますね」
「イヤァア!お爺様ーー!!」
「あぁ!街の建物が崩壊している!」
「はぁ…これだと国を利用して外の国々に戦争を吹っ掛けられないわね」
「大司教様に怒られるぜ…これまで10年の歳月を掛けて培って来たのが台無しだぜ…どうするんだぁ?ストレア?」
「命令した大司教様の目が節穴だったと言えば良いわ…後は踊らされたのは私たちの方だったとね」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「…どうして…どうしてこうなったのよ!!」
「マリエラちゃん国が無くなってしまったわ…これこらどうしましょう?」
「皆、ここから退くわよ」
「待ってください!ストレア!」
「くっつかないでくれる?変態眼鏡君?」
「私はあなたの望む様にしたのですよ!」
「変態近付かないでころしますよ?」
「ひっ!」
「止めなさいアニス…こんな小物をヤっても何の意味もないわ」
こうなるのが奴わかっててティアラを渡したのね、しかも脳筋の振りまでしてたなんて…してやられたわ…シアレの本当の首はアニスだと実力不足でとれなかったし散々ね。
「どうしますかストレア様」
「今のルディアたちに手を出したら私たちの組織をまた半壊させられるから今のとこは保留よ…いつかはね」
「わたくしはそんなの知らない!あの人が男でS級冒険者の【金剛腕のルディ】だったなんて!それにあの3人も!」
「何も知らないでは済まされないのよ?アルフェルスの新女王様?」
「きゃぁあ!」
「ストレア…これでも新しいアルフェルスの女王サマだぜ?髪を掴むのは止めてやれやぁ」
「そんなの知らないわ、貴女は国を崩壊させた最悪な女王として名が残るでしょうね?【世界王族会議】の場所で貴方がどんな弁論を行うか楽しみにしているわ」
「生き残った人たちはどうなさりましょう」
「既に瀕死見たいだから今月の生け贄に捧げてしまいましょう。
最高司祭様は力を使い果たし寝てしまっていますし…私が欲しかった人材はさっさと引き抜かれてしまった見たい」
「生き残った王族と宰相はどうしますか」
「んー…3年後の【世界王族会議】にはこの小娘を提出しないと行けなけど…生き残った人たちと同じ場所に放り込んどいてくれればいいんじゃないのかしら?」
「なかなかエグい事をなされますね」
「生きていれば良いのだから。
それにこの国の貴族が民に強いてきた事に対して人たちは復讐が出来ていいんじゃないの?」
「ではその様にしておきます」
本当に迷惑な話…まぁ生け贄が手に入ったので良しとしましょうか。
シアレにルディ…私の邪魔をする者たち覚えていなさい…この仮は倍にして返してあげる。




