アルフェルス王家は◯◯である。
「魔法の追撃止まないな…それに地下は何か騒がしいしな」
馬車を走らせていて居ると馬車の前方の地下から土竜に乗った高貴そうな幼女が現れた。
「そこの馬車止まりなさい!」
オレは幼女の要求を無視して馬車でその場を横から抜けていった。
「なんなんだ?あの少女?は……中で休んでいるルディア姫に連絡を取るか」
馬車に付いている電話機を外から中に繋いで連絡を取った。
「ルディア様、休んでいるところ申し訳ありません」
『どうしたフジトラの倅よ』
「なんか土竜に乗ったなんか高貴そうな女性が地面から現れたのですが何か知っていますか?」
『土竜……其奴は我が愚妹の娘マルエラであろう』
「あっアルフェルス王国の姫様ですね」
『いや…愚妹は降嫁したからアルフェルス王国の姫ではないぞ。
ただの貴族の娘だから邪魔であれば容赦なく殺れ』
容赦なく殺れ宣言しやがったこのオーガ姫!オレはそんな事しないわ!
『王位継承権は我が持つこのティアラがないと認められないのでな、それでマルエラが直々に追ってきたのであろう…愚妹は動かないからな』
「勝手に王だと宣言出来ないのですか?」
『出来ぬ、アルフェルス初代国王がこのティアラに装飾されている秘宝【マグナイト】と言われている宝石に眠る精霊から【貴様が王】だと指名されないと継げぬ制約を交わしたからな』
「そうなんですね…」
『後は勝手に王だと宣言したら国がその日の内に跡形なく消えるからと初代国王が言い残してな、実際に何代か前の王弟が仕出かした事で本当に国が滅びそうになりティアラを使っての継承は絶対条件になった』
「ガチなんですね」
『そうだ、ガチだ』
「まぁ事情はわかりました、オレの好きなように学園まではやらせてもらいます」
『あぁ、頼んだぞ』
…今回の騒ぎはオーガ姫に国を継がせたくないからオーガ姫の妹を祭り上げて支配したいと思った貴族の主要人物によって謀反が起こされたのか?
迷惑な話と言いたいがオーガ姫に継がせたくないと思うのは何となく分かる気がする絶対に筋肉至上主義王国になるもんな。
その辺の脳筋と違って意外に話し合い出来そうな相手だけどなオ…ルディア姫。
「ちょっと!無視するとは何事ですか!」
「もう追い付いて来たの……うん、これぞオ…ルディア姫の姪だよな」
マルエラと言われている人物は大声を出しながら…えーと…運動会でやる騎馬戦しってる?
危ないと言うことでやらない場所もあるけど…馬役の3人の屈強な騎士を走らせその上に乗ってこちらに向かってきているよ。
馬で良いじゃんなんで馬に乗らないの。
「うわ…」
「ちょっと待ちなさい!無礼者!わたくしがアルフェルス王国の姫であることをしての事ですか!」
「なにも聞こえない~ラッシュとノッシュ頼むスピード上げてくれ!」
オレの合図で幽霊馬の二匹は更にスピードを上げ大草原を駆け抜けて学園付近の森に入った。
「よし大草原抜けた!山とか渓谷が無くて良かった!ここまで来ればあと少しだ夕方までには学園に着くぞ…気配からしてまだ追いかけて来てるな」
「待ちなさ~い!」と追って来ている…凄いなここまで……うん馬に乗り換えるよなでもオレの運転している馬車の方がかなりの早く追い付けていない。
学園に向かう正式な道に入ったから少しは安心だな。
「しつこいな…悪いがこのまま学園に」
ぶるるるると馬車に設置されている電話が突然鳴り出した。
「どうしたんだろ?馬車の中で何かあったのか?」
ガチャっとスピーカーモードにして電話に出た。
『良かったわー電話通じたって事は学園の近くに入ったのね』
「学園長どうしたのですか」
『少し時間稼げるかしら?』
「学園で何か合ったのですか?」
『えぇ、アルフェルス王国の謀反を起こした貴族の卒業生が来てね~生徒会の子たちが対応してるのよ』
「学園に着いても校庭で馬車を停めて馬車の中で快適に過ごせますが」
『可哀想だからそれだけはやらないであげて』
「わかりました…こちらも厄介な追っ手に終われているので少し寄り道してきます」
『そうしてくれると助かるわ~』
そう言ってガチャっと電話を切った。
先祖の記憶を辿って……学園の裏手の秘密の入口に向かうかな学園の表門から入らなければ良いだろ…そのままバレずに隠れられるだろうし。
「ノッシュ、ラッシュ【秘密の道へ】頼めるか?」
ノッシュとラッシュはその言葉を聞いた瞬間にひひ~ん!と叫び自身と馬車全体に【透明の術】を掛けて学園の秘密の入口に向かって正式な道を外れ追っ手が通りすぎるのを待った。
追っ手が通り過ぎると何代目かのアシュクラフトの当主が作った秘密の道に向けて走り出した。