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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【2度目の人生編~学園の章~】
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姫!お迎えに上がりました!


「何なのこの馬車…取っ手に掴み乗りしても快適な乗り心地じゃないのよ」

「揺れが無いって良いなこれ」

「しかも急な曲がり角でも隅に吸い寄せられる事がないですし」

「それに木が意思の有るかの様に避けてくれますからね~」

「お前たち…旅行じゃ無いんだぞ」

「8年間もこの馬車に乗れると思うと移動するのが苦ではないですね」

「行け行け~!ガンガン行こうぜ!」

「この馬車だと乗り物酔いしなくて良いから…良いものですねエクルく…エクル様」

「学園に居るとき位は君でも良いんじゃないか?フリア」

「こんな時にイチャコラすんな」

「学園からアルフェルス王国に行くのに普通なら1週間ぐらい掛かるのにこれだとホントに数時間で着いてしまいますね~」

「ホントだよな~学園長の【徹夜の魔法】のお陰で眠くならないしな」

「僕としては調子が狂いますね」


雑談しながらカラカラと車輪の音を響かせながら目的の場所まで結構なスピードを出して向かって行った。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【アルフェルス王国】


《周辺の森【シヘルブの森】》



「…なぁ…オレ達は必要だったのか?」

「必要無かったんじゃないか?」

「えぇ…あたしもそう思うわ」

「学園長と共に立てた策は意味が無いのでは?」

「わぁーお…ダイナミック」



辺り一面に寝返ったアルフェルス王国の騎士で有ろう鎧を着た人達がティアラを装備したオーガ擬きとご立派な角が生えた母親らしき人物と槍を装備している主婦らしき人物×3によって壊滅させられていた。



「軟弱者めが!こんな柔な者たちが我が国の騎士であったか!」


…姫ってこの人なの?物理極めちゃってるよ…高価なティアラ装備しているムキムキのオーガ姫だよ……護衛必要か?


「これ以上は追っ手が来ないみたいね」

「コイツらどうしてやりますかね?追い剥ぎでもして生活費を稼ぎます?」


主婦の格好した山賊が居る…自国の騎士から装備を剥ぎ取るな!


「こうしていると…学園での生活を思い出しますね」


どんな学園生活をしてたんだこの人達!


「皆、お迎えの馬車が来てくれたみたいですよ」

「ほう!あれが今年の入学生の上位5人か!粒揃いではないか」

「ハジメマシテ」

「そんなに緊張しなくても良いわ」

「へい!」

「あらあら…姫の美貌に見とれていますね!」


オーガ見たいな筋肉モリモリ姫に見とれてねーよ!と心の中で5人は思った。


「おっお迎えに上がりました」


ガタガタと震えなからトレニアが言った…トレニア震えてやがるって笑い堪えていんのかコイツ顔がにやけてるぞ!


「ありがとうね~」

「ほう…これはフジトラが昔乗り回していた奴か…この5人の中にフジトラの倅が居るのか」

「さぁさぁ…馬車に乗ってください」

「すまんな」

「あなたたちもよ」

「悪いわね~シアレ」


オーガと自家製の槍を持ったおばちゃん風×3は馬車の中に入って行った。


「ご苦労様ね入学生諸君?」

「シアレ様もお早くお乗りくださいませ」

「ふふふ…それじゃ学園まで頼んだわよ」

「えっいまビワト君…シアレ様って言わなかった?」

「その辺は聞かないでくれ」


オレはさっさと母親を馬車の中に入れて外から鍵を閉めた内側からも鍵を掛けてもらって。


「素早い動きね、ビワト」

「もう何かさ……何だろうな」

「皆さん…周囲が囲まれつつありますよ、どうしますか?」


トレニアが感知魔法を使ったのか言ってきた。

もう集まってきたのかと思ったが現れたアルフェルス王国側の騎士達はもはや諦め気味で負傷したその辺に転がされている騎士仲間を回収し出していた。


「えっなんでこっち来ないんだ?」

「士気が下がってるわ」

「もはや諦め顔してますね~」

「ここまで下がった士気を見たの初めてだ」

「こっち見てますよ…」

「じぃーって見てる…こっちを凝視してるわ」

「そんな目線無視して今の内に移動させるぞ…オレたちでも対処出来ない厄介なのが来たら嫌だからな」



エクルたちは馬車の取っ手を掴み馬車に乗車してオレは運転席に座り馬車を走らせた。



「感知魔法を使っていますが、騎士たちはさっきの場所から動いていないみたいですよ」

「……普通は追うのが上手い諜報部隊の隊員とか来るはず何だがな」

「我もトレニアと同じように感知しているが特に反応はない」

「あたしもよ」

「私もですよ~」


オレも皆と同じように感知魔法を使ってるがマジでそういった部隊の気配のけの字も感じな……!


「皆!馬車の中に入れ!スピードをあげる!」

「どうしたのビワト君!」

「追っ手は土の中を移動している!しかも深い場所からな!」

「だからか!感知しても見つからなかった理由は!」

「だとすると…地中に向けての魔法を使っての攻撃ですが…」

「この森を抜けると何もない大草原に出る!エクルたちは学園出るときに登録した魔法の窓ガラスから馬車の中に入ってくれ!攻撃の魔法は使わなくて良い!」

「わかった!」


そう言うとエクルたちはこの馬車の仕掛けである魔法の窓ガラスに学園から出る前に登録した自分の魔力を流し込み馬車の中に吸い込まれていった。



「良し!行くぞ!スピードアップだ!」



幽霊馬二匹に自分の魔力の半分を渡して能力を上げた、そして森を抜け大草原に出て潜んでいたアルフェルス王国の魔法騎士団達の総攻撃を受けた。



「うおっ!危なかったな、この馬車チートだ…ホントに魔法攻撃が聞いてない」



アルフェルス王国の魔法騎士達がさまざまな属性の魔法を放っているが馬車は無傷である。



「あの馬車やっぱりチートだよな!学園にいた頃から戦って来たけど無理だよ!落とせないよ!」

「何か対策が有るはずだ!」

「そんなのねーよ!昔からこの馬車と運転手に一切のダメージはないんだから!」

「壊したと思ったら直ぐに修正されるし!もう嫌だ~!」

「なんなんだよ!なんで直ぐに馬車が直るんだよ!」

「諦めるな!次から次に攻撃をしろ!」

「先輩!無理です!」



なんかケンカしてるぞこの人たち…この馬車は伝説上の大樹である宝賢樹【オリハルウッド】を使われているので魔法は効きませんよ?

それにどんな魔剣でも聖剣でも切れません…この馬車は【伝説の鍛冶師マグナ】と【先代の観測者ルトラウスとサニカ】が協力して作った奴だからチート級の創造物だから…この馬車を壊せるのは当代の乗り手である人物だけだから…スミマセン…頑張っている人たちゴメンね…。

この秘密はこの馬車の運転手しか知らないからな乗った瞬間に先祖の記憶を見る事になってるみたいだし。

かのモーリン学園長すらこの効果だけは知らないのです。

モーリン学園長は修正能力が極限に鍛えられてると勘違いしてるからね…使える知識以外はこの事は忘れてなかった事にしよう…先代…先祖たちがそうしたようにな、あと悪い事にこの馬車は使えないから安心してね。



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