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元勇者の転生人生記録  作者: 冬こもり
【2度目の人生編~学園の章~】
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図書館にて

【エイスワイズ学園】


《図書館》


【1階の卒業生の記録の資料】


「ここに数多の人の記録が乗っている本が在る所か…ここなら歴代当主を調べられるか…?」

「えぇ~ビワトの家に無いのですか?」

「有るには有るけど…面倒くさがりが多いのかそこまで詳しく書かれてないんだよ」

「へぇ~…私の先祖と両親は違う学園の方ですからね~…ここに通えるってなった時には両親たち喜んでましたよ~」

「そうか…人物名鑑あるかな?…中に入ったら口チャックしないとな」

「ですね~」


オレとシナエと共に受付をしてこの学園の卒業生たちが在学中もしくは卒業後に成し遂げた伝承が乗っている場所に向かった。


『……あった、初代当主ティルクスの話や2代目当主の話もあるみたいだな』

『ホントにビワトの家系はワイズエルス学園出身なのですね~』

『初代に着いて調べてみるか』



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



【ティルクス・アシュクラフト】



シルトフォレスト山【現在のシルト街】にて先代の観測者に拾われ育てられ自由貴族【アシュクラフト】の先祖に当たる人物。

【アシュクラスト】がそこらじゅうに存在していて紛らわしいと言う事でアシュクラストをアシュクラフトと改名した当主でもある…あんまり変わってない。

幼少期は観測者や【幻の村シルトフォール】の住人たちに育てられることにより既に上級魔法や剣術を使えていたと言われ【黄金の馬】ともこの頃に契約したとされる。

彼が学園に入学したのは12歳の時、さらに飛び級で卒業をもぎ取り弱冠15歳で卒業を果たした、エイスワイズ学園の初めての卒業生のひとりでもある【最初の38人】卒業後は村に戻り普段の日常に戻ったとされる。

そして村には伝統的な【成人の儀式】があり当時の村の幼なじみと共に旅に出たとされその旅先で生涯の盟友と言われていた【カフェルネ】と出会い【カフロルト王国の悪魔退治】にも駆り出されそして旅を終えた後に自身の出生の秘密を知ったと伝わる。

現在も続くオルシェルアピンク王国の前の国王夫妻の血を引いていると現在でも生きているオカ…国お…女王様が申されてました。

それから間もなく【魔神教】との戦いが始まりひと悶着あり数年の眠りに着く…そして妖精のハーフとしての力が覚醒しその時期に唯一愛した女性とも出会ったとされる。

そして間もなくして外からの思念体が魔神を喰らい呆気なく魔神教との数千年の戦いは幕を閉じ【幻の村】はなくなった。

妻に先立たれ息子を男手ひとりで育てながら先代の観測者と共に【エンシェントドラゴン】を元の場所に送り返す事をしていた。そして更に数十年の月日が流れ息子にも先を立たれたが未来を危惧し長らえる事を決意、そして更に約2000年の時が流れ【時空干渉事件】を犯した子孫を半数以上を屠り最後に残った子孫を捕縛後【時空維持委員会】に引き渡した後に天命を向かえた。


「…とんでもない事件に絡んでますね~」

「初代がコレか…じい様達の話は本当だったんだな2代目も調べてみるか」



【トウリ・アシュクラフト】


【ティルクス・アシュクラフト】のひとり息子で父同様エイスワイズ学園に入学後直ぐに飛び級をかました。

【現シルト街】の基礎を作った、行商をしながら【初代シルト街のギルドマスター】として活躍した人物である。

シルトフォレストに自生する強靭な木を刈り取る姿から結構恐れられたりしていたが父とは違い在学中に沢山の人脈を作り、彼を慕ってシルト街に人が移り住む様になった。

行商をしていた時に寄った村にて妻となる女性と出会った。

だが妻の両親は結婚する為の条件にいくつもの試練を用意したがトントン拍子でクリアして行った様子を見ていた妻の両親は恐々としていたと伝わる。

そして妻と共に街の基礎を完成させたのち息子2人に仕事を押し付けさっさと隠居生活をした。



「…2代目は穏やかな人生だったのか?」

「この記録だとそう見えますね~」


キーン~コーン~カーン~コーン~



「あっそろそろ閉館時間だな」

「ホントだ~…かえりの準備しましょうか?」

「あぁ…そう言えばシナエも通って居るのか」

「えぇ、ビワトと同じの通ってる組ですね~」



こうして校庭にシナエと共に向かった。



【エイスワイズ学園】


《校庭》



「凄いな!」

「確かにドラゴンに乗って集団で帰ってるのとか馬に乗って帰って行くのとか凄いですね~!」

「よっ!後輩たちよ!」

「あっムステル先輩だ~」


ムステル先輩は生徒会のメンバーで副会長をしている先輩である。


「意外だな、お前達は通い組か」

「はい」

「そうです~」

「先輩は何をしているのですか?」

「俺は学園から帰って行く奴を最後のひとりになるまで見ているんだ、ほらほらお前達も帰る準備しろ」

「は~い」

「呼ぶか」


オレはルヴェルを竜笛を使って学園に入るときは自由にさせているルヴェルを呼んだ。

数分後ルヴェルが黒いドラゴンを伴ってやって来た。


「一匹多いですね~」

「……えっあれって」

「ん?」

『ビワト~!』

『ほう…こやつが今代で学園に通っている小僧か』

「ペンタスお前かよ」

「ぺっペンタスって!アシュクラフトの黒のドラゴン!」

『お前かよとは何だ小僧』

「竜の谷で大人しくしてやがれこの野郎、子孫の娘のストーキングすんじゃねぇよ」

『ふん!小僧に指示させる筋合いわ無いわ!』

『お祖父様…』

『すまんなルヴェル』

「何しに来たんだよ」

『婆さんに届け物を届けに来「誰が婆さんですって?」


学園長がいつの間にか隣に居てペンタスの首根っこを掴んでいた。


『居たのか』

「全く懲りないわね~?ワタシと一緒に行きましょうね」

『頑張ってねお祖父様』

「泣かないぞ、自分」


ズルズルと引きずられペンタスと学園長は居なくなった。


「……あの伝説に語られる黒竜の情けない姿を見る事になるとは」

『残念な先祖で悪いわね』

「いつの間にかお前たちしか居なくなったな」

「この学園の生徒は茶番劇を普通にスルーしていくんだな」

「日常茶飯事だからな」

「もっと凄いのが来てたりするからね?」

「カルエ先輩」

「そろそろ帰らないと門が完全に閉じちゃうわよ」

「あっやべ、帰るぞ!新入生!」

「私も呼ばないと!」

「きゅっ急に普通に喋るのね…」


シナエは精霊鳥を呼び出しムステル先輩は真っ黒い馬を呼び出していた。


「カルエ先輩失礼します」

『失礼します』

「また明日な!」

「さようなら~!」

「あっ待ってビワト君」


するとカルエ先輩は俺の背中のほうの服をポンポンとやった。


「これでよし」

「?」

()が付いていたの、ごめんなさいね」

「…………それじゃ」


こうしてそれぞれの家に向かって帰って行った。


その一方で影でその様子を見ていたのが3人…。


「………学園生活初日から調子に乗りやがって!…父上が受けた侮辱必ずしも晴らしてやる!」

「それって妬みって奴よね?」

「まぁ良いでわないですか…これからは実技学科のA組とB組は嫌でもかなりの回数を関わるようになるのですから」



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