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盗賊  作者: おにじん
6/9

王都へと戻ったグレムは東門に入ってから少し真っ直ぐ進んだあたりの

ギルドへと向かう道の中で最も良く使われる道に立っていた。

ライルの性格からして絶対にここを通るだろうという予測からそこに立っていた。


 その予想は見事に的中し、1人の男を先頭とした9人の男女の集団がギルドへと歩こうとそこの道を通ろうとした時、グレムは先頭の男に向かって声をかけた。

「あの!ラインさん、でしたっけ?」

とわざとグレムは名前を間違えて話しかけると、

「あ?お前誰の名前を間違えて話しかけてきてるんだ?」

案の定上手く煽れたのでグレムは内心ほくそ笑みながら

「すいません、何か間違っていましたか?」

と少しおどけたように言ったグレムの態度が更に気に食わなかったのか

「俺はライル・ランドルドだ!二度と間違えるなよ下民風情が!」

と青筋を立てながら語気を荒げて言った。

「わかりました、ライルさん。話は変わるのですが、

ライルさんは最近エイラ草原で狩をしてるって本当ですか?」

とグレムが聞くと、

「そうだが。どうかしたか?」

と少し落ち着いてきたライルは言った。

「へぇ〜…護衛つけてるのにエイラ草原で燻ってるんですねぇ…。」

と少し間延びしたような声でグレムは言った。

「なんだ?お前、俺が弱いとでも言いたいのか?」

と再び少し切れかけたライルが言った。

「いえいえ、僕はソロでリビア岩窟を狩場にしてるのにライルさんは護衛までつけてエイラ草原で狩りしてるんだなぁ〜って思っただけですよ。」

と少し煽ると

「あ”ぁ”?いいだろう、明日からリビア岩窟でやってやろうじゃねぇか。上等だよ。」

と煽りに乗ったライルを見て少し口の端が上がったグレムは、

「へ〜…本当に出来るんですかねぇ?」

と得意気な笑みと共に言い残しグレムはその場を立ち去った。


 後ろからライルの罵声が聞こえてきた気がしたが気のせいだろう。

今日でリビア岩窟の構造、ライルの護衛の強さを確認したが、

まず心配な要素はないだろう。あるとすれば新しい狩場だからと少しばかり強い護衛を追加で連れてくる事くらいだが、そこまで強い奴は来ないであろう。


 色々な可能性を考えても負ける要素はないのでグレムは落ちついて眠りにつけた。

眠る前に少し使った短剣の手入れとローブに血がついていないかの確認を済ませておいたので準備は万端だ。


 そして、日が明けた。

太陽の光が窓から差し込んで来て、清々しい朝を迎えたグレムは、

戦いに出る前の朝食を食べていた。


 その朝食を食べ終えた頃、グレムはリビア岩窟へと向かって歩き始めていた。

ライルがいつきても大丈夫なように、それでいて絶対に通る道に張ろうとリビア岩窟へ向かう道中に考えていた。


 グレムがリビア岩窟に着くと入り口を真っ直ぐ進んで三番目の曲がり角に差しあたるあたりの壁の少しへこんでいる部分に目を付けた。


「ここなら十分隠れられるし、この前も通るだろうから大丈夫だな。」

と言ってそこで張ることにした。


—————————————————————————————————————


 その一方でライルは少しばかりイラつきながらギルドへと足を運んでいた。

まぁギルドとは言っても非合法の汚い仕事専用の様な世間一般で言う様な裏ギルドなのだが、

ライルはそこで追加に護衛を1人追加しようと考えていた。


「あのガキにあそこまで言われちゃあ引いてられねぇけど、初めて潜る場所なんだから

少しは良い護衛を雇った方が良いよな。」

と言いながらライルはギルドの中でも強そうな筋肉隆々の男に声をかけた。


「おい、そこのお前。俺に雇われろ。」

とライルが言うと、筋肉隆々の斧を装備した男は

「どれくらい出せるんだ?」

と言ったので、

「逆にお前はいくら欲しいんだ?」

と馬鹿なことに質問で返すと、

「そうだな…俺は実力のある方だから日雇いで銀貨3枚で雇われてやるよ。」

と筋肉隆々の男が言ったので、

「なんだ、それぐらいか。ほらよ、これで足りるか?」

とライル・ランドルドは金貨を一枚渡した。

「俺はマイルだ。よろしくな。それで、今日はなんのために俺を?」

と急に笑顔になったマイルがが言うと、

「リビア岩窟に狩に行くからだよ。」

とライルがぶっきらぼうに答えた。

「おいおい、そんな程度の事のために俺は呼ばれたのか?」

と筋肉隆々の男は笑った。

「しょうがないだろ。初めて行く場所なんだから警戒して当然だ。

それよりも、もうこんな話はやめて早く行くぞ。」

といらついた様子でライルは言い、マイルと共に裏ギルドを出て行った。


 ライルはマイルを連れてギルドの外で待たせていた自分の雇っている護衛8人と合流した。

その護衛たちを見てマイルは呆れた声を出した。


「こんなに護衛をつけてるのに俺を雇ったのか?

リビア岩窟だぞ?そんな大人数で行ってなんになるってんだ。」

「良いんだよ。俺はできるだけ安全に狩をしたいんだ。」


 それで会話が途切れたので、リビア岩窟に向かって歩き始めた。

リビア岩窟に着くまでにモンスターと何回か戦ったが、損害を出す事なく無事に辿り着けた。

そして、ライルだけ少し緊張した面持ちで10人はリビア岩窟へと入って行った。

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