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第5話 冒険 初めての夜

このあたりの魔物は、夜は活動していません。ただ夜行性の魔物もいるから、今後でてくると思います。

何度かスライムに遭遇しレベルが3になった。

 俺はレベルを上がり魔法を覚えた。俺が覚えたのは<ストレージ>だ。

これは持っているものを、空間に収納する魔法だ。魔属性が冒険向きなのはこの魔法を覚えるからだ。

おれが<きおく>なんていう非戦闘スキルでも冒険にでることができたのはこれによるところが大きい。

 とはいっても、レベルが低いころは、普通のポケットと変わらないくらいだが。俺は、シゲル本をしまった。すぐに使えないのはデメリットだが、盗まれる心配や、つねに片手にもっているのは戦いの邪魔になってしまう。そうして夜になった。


「そろそろ飯にしようぜー、腹減ったわー」


「俺もだわー、とりあえず、干し肉たべようか。」


腹が減っていたためにすごい勢いで干し肉にかぶりつく。そして二人で声を合わせて叫んだ。


「まっず!笑」


 冒険者たちはストレージに調理道具を持っていて魔物を調理する。血を抜いたり、捌いたり。俺たちもそういった話は聞いていて、村の近くの鹿を干し肉にしてはみたものの、あまり上手にできていなかったようだ。食事はパーティーの士気にかかわる。なんとか料理かんばろう。

あ、もしかして。

<オープン>


【干し肉の食べ方:干し肉は一度火で加熱する。その際には、バジル等の草で味付けをする。間違ってもそのままで食べないように。俺もあまり料理は得意ではないがそのくらいは最低限しておこう】


 あーどうりでまずいわけだ。しかしシゲル本ホント助かる。冒険の準備はしてきたつもりだけど、本当に準備不足だった。


「干し肉って火であぶるらしいよ?」


「まじかよ!ファイア!ファイア!」


 そうして干し肉にトールの火の魔法で炙ったところすごくおいしそうになった。

近くになった香草をちらしたところ、二人でよだれが出てしまった。


「「いただきまーす!もぐもぐもぐもぐ。。。うまい!」」


 空腹だったのもあったのだろう、昨夜の母さんに匹敵するうまさだった。

なんて母さんが知ったら怒るだろうな。

そうこうして焚火をしながら二人で空の星を眺めていた。なんとなく良い雰囲気だ、これで隣が女の子だったら最高のムードだっただろう。


「おれさ、おまえと一緒に旅をでてこれてよかったよ、正直さ、すっげー不安だったんだ」


いつもとは違うトールの様子に、俺はだまって耳を傾けた。


「おれの父ちゃんと母ちゃんは冒険者でさ、おれは尊敬している。でもさ時々さみしくなるんだよ。

みんなは家族いるのに、おれにはいないなって。村のみんなはすっげー優しかったけど、やっぱ時折感じちゃうんだよな。とうちゃんや母ちゃんに胸を張れる自分になりたくて、旅に出たくてしょうがなかったけど旅にでたら一人じゃん?おれそんな孤独に耐えられるのかなーって。だから一緒に旅に出れるってわかってホントよかった。まあ、魔物とか飯とかもっといろんな問題もあったけど笑」


 トールってなにも怖いものなんてなくて、時々あぶなっかしいこともあるけど、その勇気と行動力はすっごく尊敬してたけど、こんなこと考えていたんだな。


「おれもトールと一緒に旅に出れてよかった。母さんに反対されるかもって思っていたのに、反対されなかったのはトールが一緒だったのはすっごく大きかったと思う。それに俺自身、このタイミングで出れなかったらきっと村から出てなかったと思う。トールと一緒だったから。なんて俺ららしくないね」


 なんておどけてみせると、トールもそう思ったらしくてちげーねーと言って笑っていた。

そうこうしているうちに気が付いたら寝てしまっていた。



続きます。


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