表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/15

そして俺のデートの日のデートは終わったが、今度は俺以外の奴の視点で最初から始まる。

 俺はスーツに着替え、レストランの前に向かった。


 (そう言えば、マユがいなかったな・・・まぁ、どうでも良いか。)


 そして俺はレストランの前に着いた。


 「ダイガ!おーい!」


 レストランの前には、マリーナが待っていた。服装はコルセット付きの黒いワンピース、そして満面の笑顔で手を振っている。


 俺も手を振ると、マリーナは笑顔を更に輝かせた。そして俺はマリーナの隣に立った。


 「さてと、レストランに入るか!」


 「おー!」


 そして俺とマリーナはレストランに近づいた。


 「ん?」


 何かの気配を感じて、俺は後ろを向いた。


 「どうかした?」


 「いや・・・誰かいた様な気がして・・・」


 気のせいかと思いながら、俺はレストランの中に入った。




 そして俺とマリーナはディナーを食べ終わった。


 中々美味かったが、なんか落ち着かない。


 なんと言うか、気配と言うか敵意と言うか・・・そう、殺意だ。殺意を感じるのだ。


 今は何者かによって抑えられてはいるが、いずれ爆発かもしれない。


 そんな殺意を感じながら、俺はある悪ふざけをやる事にした。


 「なぁ、マリーナ。」


 「何?」


 「指輪はめてみないか?」


 「・・・え?」


 マリーナは疑問符を浮かべている。


 「このままディナーだけで帰るなんて嫌だからさ、えーと・・・ここに指輪があるからお前の左手の薬指に俺がはめるんだよ。」


 「いやいやいや!それはさすがに行き過ぎと言うか早すぎと言うか・・・」


 「大丈夫大丈夫、ただの気分なんだから。寧ろそれをしないと俺はお前をあそこにつきだす。」


 「う、分かったよ・・・はい、そうぞ。」


 マリーナが左手を前に出した。


 何故か殺気が増した様な気がしたが、それは気のせいだ。


 俺は指輪をマリーナの左手の薬指に近づける。


 「早く・・・早く・・・」


 マリーナは顔を赤くしながらおねだりをした。


 そしていよいよ指輪がマリーナの左手にはまると言う時・・・


 「「駄目――!!!」」


 突然声が聞こえ、声が聞こえた方を向くと魔法弾が二つ飛んで来た。


 「え!?何で魔法が!?」


 マリーナが驚いたのと同時にまた突然、飛んで来た二つの魔法弾が軌道を変えた。


 「はっ!でやっ!」


 魔法弾は二つとも、向こうにいた男に粉砕された。


 「そろそろ出てきたらどうですか?二人がずっと俺を追跡していたのは分かっているんですよ?マユにミル先輩。」


 俺は、俺が良く知る女子の名前を呼んだ。名前を呼ぶと、向こうの机に隠れていたマユとミル先輩が出て来た。更に別の所からはガントが出て来た。ちなみに魔法弾を粉砕した男も俺の知っている人物だ。


 「親父、店に危害を加えない様に粉砕してくれてありがとよ。」


 「生徒二人の魔法弾を止めるぐらい朝飯前だ、礼には及ばねえよ。」


 後、俺の親父だ。


 「ガントも魔法弾の方向を上手く俺の親父に向けてくれてありがとよ。」


 「ダイガの親父と一緒で朝飯前だ。」


 ガントも良くやってくれた。


 「「「えっと・・・何がどうなってるんでしょうか?」」」


 俺と一緒にいたマリーナ、マユ、ミル先輩の三人は何が何だが分かってない顔をしている。


 「まず、俺の追跡を始めた辺りから始めてくれ。」


 「あ・・・はい、分かりました。」


 初めにマユが話し始めた。




 「まず、私はダイガさんがデートの日と言ったのを聞いて呆然としていました。」


 「そりゃそうだな。デートと言ったらあのデートしか思いつかないもんな。」


 「あのデート?男と女が遊びに行くデートの他に何かあるんですか、ダイガさん?」


 「あ~マユは知る訳無いよな、ダイガが前に通っていた地域では自分の誕生日の44日後と44日前の、自分が生まれた時間から444分間の間に自分の家にいると不幸になると言うジンクスがあってな、4は死を連装するから本当はデッドが正しいんだけどその地域の方言でデートの日と呼ぶようになった。」


 ダイガさんのお父様が説明してくれました。


 「ちなみに俺は9時丁度に産まれたから9時前に出た訳だ。俺はこの時間に産まれて良かったと思うぞ。」


 「僕なんか夜中に産まれたもんだから小さい頃に何度眠い目を擦った事か・・・」


 ダイガさんとガントさんが昔を思い出しました。


 「話を戻します。しばらくして私はダイガさんが誰とデートするのかを考えて、まず思い付いたのがミル先輩でしたので私はミル先輩を探しに行きました。」


 「マユさんがミル先輩を見つけるよりも前に、立ち読みをしていて話しかけんなオーラを出しているダイガを空気を読めない本屋の店員がしつこく同じ言葉で注意してダイガが渋々立ち読みを止めたら、他にも立ち読みをしている女子を見かけたのでさっきの空気が読めない店員が注意するかとダイガが思いきや、何とその女子に立ち読みがしやすい様に椅子を貸したのでダイガが心底ムカついた顔をしたのを僕が見かけました。」


 ガントさんが大分丁寧に説明しました。


 「そしてダイガがムカついて帰ろうとしたらその女子と衝突したんです。ダイガはその女子の無事を確認したんですが、その女子は無視しました。ダイガは更に怒りましたが、床にその女子が落としたと見られる辞書が落ちていたのを見かけました。ダイガは届けようとして拾ったんですが、その辞書が妙に軽い事に気付きました。そして女子がダイガを引っ張ってどこかへ行きました。僕は気になって、ダイガを追いかけました。」


 「ダイガが誰かに引っ張られているのを私が見かけて、追いかけようとしたら後ろからマユさんが走って来ました。そのマユさんとしばらく話し合っていたら後ろからガントさんが来たんです。そしてまた話し合って三人でダイガさんを探す事にしたんです。」


 「しばらく探し回ってたらダイガがその女子・・・マリーナさんとかつ丼屋に行くのを見かけてすぐに二人を呼びに行ってかつ丼屋に入りました。」


 「俺は三人の姿なんか見かけなかったけど・・・」


 ダイガさんが疑問に思いました。


 「ミル先輩と私は男装してかつ丼屋に入りました。」


 「僕は帽子被って眼鏡かけて変装した。ダイガがマリーナさんのほっぺたに付いてたご飯粒を指で取ってそのまま食べた時に二人が舌打ちしたからばれるかと思った。」


 「「あの時はごめんなさい・・・」」


 「あ、キリがいいから続きます。」


 「「誰に言ってるんだよダイガ。」」


 ・・・このダイガさんとダイガさんのお父様とガントさんのやり取りは一体何でしょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ