唸れ!私の……ヒレ?
アザラシになる夢を見て「あ、更新し忘れてた」事に気付き慌てました……。
そしてふと思った……アザラシの前足って……ヒレ?前足?
どうでもいいですね。
よちよち……あ、今日は。ただ今ゴロゴロ以外の移動も出来なければ!と這いずりを練習中です。
思ったよりもこの動きは腹筋と胸筋を使うのでいい運動になりますね。
手とお腹に力を入れて前に進むのは……食事直後にはちとキツいです。胃の中身をリバースしそうになったので食事直後はいつも通りのゴロゴロを使っていこうと思います。
足で歩けないって結構不便だ。
―――と、言いつつブドウ擬きを今日も美味しく頂いている私であった。モグモグ……酸味がたまんないね♪
「よく食べるな……いったい小さいからだの何処に食べ物を収納してるんだ?」
「ソレよりも口の周りがまた紫に染まるよ……」
ふっ、もう諦めたさ。口のまわりの汚れはさ。いや、女としてどうなんだろうねって突っ込みはなしの方向でお願いします。
いやぁ…それにしても……よく見たらこのブドウ擬きの蔓には鋭そうな棘があったんだぁ……全然気付かなかったわ。痛くないなんてこの姿マジチート。柔らかそうに見えて実は鋼の肌なんだね。正確には毛皮だけど。
かわいい顔して頑丈なんだぜ♪甘く見ると尾ひれで往復ビンタしてやんよ。モグモグ……
「もう本人(?)は諦めてる様だし……これくらいで諦めるか」
「取れないもんね」
そう言って兄は私の真っ白モコモコな毛並みを撫でて堪能している。モグモグ……あんちゃんもしかして可愛いものとか、動物好きなのかい?だったらもう少し首の後ろらへん掻いてくれない?
ヒレになった手では体も満足に掻けなくなったからね……もう少し右だよ……
「きゅいきゅい♪きゅい~~…(あぁそこそこ…良いわぁ~…)」
「何か親父臭いなお前……」
「――ねえ、兄さん…」
「ん?なんだ」
「きゅい?(どうしたよ弟君)」
兄の私に対する暴言はこの痒いところを掻いてくれている手免じて目をつぶろう……で、弟君どうしたの?
「ブランってさ……性別どっちなんだろ?」
「きゅ!(そんなの女に決まってんだrn)」
「雄だろ」
「きゅえっ!!?(何ですと!!?)」
オイコラ兄、私のどこがオスだってんだ。どこから見ても……あれ、そう言えばアザラシってオスメスどうやって区別するの?―――教えて偉い人ぉ!
「きゅ!きゅいきゅい!!きゅ!(私は女の子ですよ!ほら、このウルウルの目は紛うことな気女の子ですって!私自身自分がどっちなのか……正直分かんないけど多分きっと女の子ォォ!!…多分!)」
横にゴロゴロ高速移動、止まれば前足で床(多分大理石…裕福だなチクショウ!)にフワモコなカーペットを敷いている床をベシベシ叩きオマケと尾ひれでベシバシ叩き抗議する。
自分で可愛いと言えるのは人間ではないからだからね。鏡で見たらホント水族館に居たアザラシ赤ちゃんそのままで………うん。
決してナルシーではないです。前世の自分の顔は可もなく不可もなくな平凡だと自覚してました。自分を誉めることはしなかったよ!!
「この暴れっぷりはオスだろ……痛い…」
フザケたことを抜かすので叩きましたが何か?
「もう、こんなに抗議してるんだからメスなんだよ……今更ながら女の子にブランで良かったのかな?」
「かっこいいだろ」
「兄さん……女の子だよ?」
天然兄は天然だけじゃなく無神経の称号もくれてやろう。ついでに残念なイケメン(許せる範囲内)も贈ろう。
まあ、鈍感なだけで悪気はないのだからここは大人気ない態度はやめてやろうじゃないか。
悪気のない悪意程厄介なものはないけどね。これはまだ私の許容範囲内かな。でも兄よ、それ以上はいけない。それ以上は私の堪忍袋の緒が切れるからね。
「………お前……メスなんだな?」
「きゅい!(そうだぞ兄よ)」
「・・・今更だけどブランって人の言葉が理解できるんだね」
おおふ、ホントに今更だね。今までナチュラルに会話してた気がしないでもない。彼方側がニュアンス的な事を理解して私が何が言いたいのか悟ってくれてたお陰かな? いや、悟ってってなんだよ……ん?なに言ってるんだ私。
「でも、ブランってちょっとおバカさんだよね。いい意味で」
「ああ、少し抜けてる。だがそれがいい」
「うん。これがバカワイイって奴なのかな?」
そうそう、こう……ゴロゴロして暴れてるけど全然怒りが伝わらないとことか、この前水中にも関わらず階段から足(と言うのか不明)を踏み外して顔面強打したり、兄の執拗なスキンシップで両頬をみよ~んって伸ばされて潰れたゴマちゃんになってたのとかバカワイイ……ってオイ!!
バカワイイ……バカワイイってオイ。可愛いってこの体になってからは言われ慣れてきたけども、バカワイイってのは頂けない……バカワイイ…バカで可愛いって意味だろ……バカってさぁ……
「頭が良いのにおっちょこちょいなのはバカワイイよね」
「海の酸激を食べてなった今の姿もバカワイイ……のか?」
「口のまわりのが紫だからね。夢中で食べてたら口のまわりが……ってのかツボにハマるよね。」
二人して言いたい放題に私のどの辺がバカワイイのか協議しているのを不貞腐れて冷たい大理石の床に寝っ転がっていると今度は……
「ああやって垂れてると潰れた饅頭だな。」
「兄さん…饅頭ってなに?」
「食い物だ」
「兄さんって時々皆が知らないことを知ってるよね……人見知りなのに…」
うん。タレアザラシって可愛いかも。
その後二人はネタ切れが来るまで延々と私のバカワイイさを話し合っていた。
そしてこの兄の不審点に気付くのはもう少しあとのことだった。
あ、そうそう。
何だか私………軟体生物並みに骨格無視した体勢(尾びれを床に付けたままブリッジで頭が尾びれにくっつく)が普通に出来るのだか……アザラシってこんなに軟らかかったっけ?
私という存在にもうひとつ疑問が浮かんだが、まあ、生きてく上で気にしなくてもいいよね?
グダグタでごめんなさい。orz