表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/49

歌うアザラシはいかがでしょう?

 Q,主人公はなんの曲を歌っているでしょう。



 少々音痴の主人公ですが、ご了承ください。多分わかる人は少ないかと……


 きゅふふふ……



 どうもこんちは~。きゅふふふっ…



 何がそんなに可笑しいのかと思ってます?



 これが面白く無いわけがありません!



 何せ……




「きゅっフフきゅフフフフきゅっフ・フゥ~」


「そんなに美味しいの?」


「それ……酸っぱいぞ……よく食うなぁ」




 フフフフ……酸っぱいとな。酸っぱいもの丼と恋……あ、間違えた。ドンと来い!

 酸っぱいものはお酢以外なら大好きです。特にレモンとか柑橘系の酸味はもっと好き。甘味もあればなおよし。勿論甘い果物もお菓子も好きだけど、果物なら酸味有りの方が良いって思いますね切実に。


 ちなみに人間だった時の好物は駄菓子のブドウのガム。丸い紫の何処にでも有りそうなガム。しかし3つ入っている内のひとつは激酸っぱいロシアンルーレットとなっているのだ……勿論買う理由はその一般的にはハズレの激酸っぱいのが目当て。



 決して私はMではない。友達に指摘されたことがあるから言っておくけど、私はどちらかというとそれ以外はSらしい……なんでじゃ?




 さて、そんな私が今食べているのは海底に多く自生するブドウ……のようなもの。海ブドウではない。見た目的にも陸に自生するブドウそのもの。味は酸っぱいからか誰も食べたがらないものでそこら辺に大量になっている。


 そのブドウがハズレのガムの味に似ていたので私からしたらパラダイス~。フフ……食べ放題。




 誰も食べないなら私が少しずつ味わっていきましょう♪




「食べても害はないけど……大丈夫かなぁ?」


「まぁ、本人(?)が喜んで食べている辺り……もしかすると主食なのかもな……アレは」


「アレが主食……味覚の違いなのかな……」


「だが、それが理由なら何も食べなかったのも頷ける」




 これが主食ですか?いいえ、多分食べれるものは全て主食になります。これは好物のひとつ(さっき好物のリストに加わる)ですが、もっと好きなものもあります。例えばチョコレートとか。

 はぁ~チョコレート食べたい。海の中にブドウがなってるならチョコレートがなる木もあれば良いのに……カカオから作るの無理そうだし。


 ま、一般人だった私にチョコレートをカカオ豆から作るなんて無理なんだけどね。





「きゅっフフきゅっフ・フ~……きゅっフフきゅっフ・フ~♪」


「歌ってるよ……」


「ご機嫌だな」




 ブドウよりも中まで濃い色の紫の果汁……白いアザラシ赤ちゃんの口の回りの産毛を紫色に染めているのは……果たして取れるのでしょうか?


 取れなかったらどうしよ。




 一生口のまわりが紫なアザラシ……大人になれば白い産毛も抜けるかな?いやいや、それまでそのままってのも……マヌケだよね。



「あ~あ。口のまわりが紫だよ……拭こうね?」


「マヌケだな」


「きゅっ!!(何だと!!)」


「ほら、ブランが怒ってるからあまり言っちゃダメだよ」


「そうか?悪い」




 弟君の言う通り! オイコラ兄! 言っていいことと悪いことが世の中には………特に、特に!女性には言っちゃダメェェ!!




「きゅっふーっ!!」



 ゴロゴロと高速移動をしていったり来たり……それを延々として抗議してみる。ふっ、どうだこの私の高速ゴロゴロ移動に着いてこれまい!



「きゅふふは!」


「なんだろ……バカにされてるような気が…」


「………」(ガシッ!)


「ぎょへ!?」



 つ、掴まれた! 兄よお主出来るな?!



 兄の方に簡単に捕まり口のまわりを布で遠慮ナシに拭かれる。痛いから! 女性への配慮に欠けるぞ兄よ。

 てか、広がってるゥゥゥ!紫が口のまわりから広がってるゥゥゥ~!



「兄さん!ダメだよゴシゴシ擦っちゃ。あ~あ…汚れが伸びてるよ……」


「どうやって拭けばいいんだ?」


「こういう汚れは擦ったら広がるんだよ」



 海のなかなので無条件で広がると思うけどね。


 おお、そう言えば海のなかなのに陸の上にいるかのように動いてるよね私。これもチートとか言うやつの影響か?




「こうやって―――」


「ほう、叩くのか?」


「きゅふっ!!!(いったーい)Σ(´ω`;)」



 ぼ、暴力反対! この兄本気で殴った……キュフッ……な、泣いてないし、これは海水が目に染みたからだし。


 恥ずかしながら痛みで涙が出た。しかし、それ以上に兄弟が驚いていた……涙が真珠になったのだ……おいおい、真珠は海の涙って言われることもあるけど、アザラシの涙じゃないからね!!

 どうして私の涙真珠になるんだよ……私は貝か?それになんで涙が濁ってるのさ……透明な水晶になるなら分かるぞ……何で真珠……




「し、真珠……」


「このちび……」




 あぁ、ヤバイぞ。真珠って貝の中で成長するまで時間がかかるし色々育てるのが手間がかかるとかで天然物は大層な値段がするぞ。うちのオカンも淡水の真珠持ってたけど……こんな真ん丸でキズがないのは高いだでしょ……う、売られる。


 売られる危険から逃げ出してやっとこさここまで来たのに……また売られる危険から逃げ出さないといけないのか?



 もう勘弁してほしい。疲れたよ~




「………」


「…………」


「………(;・ω・)」



 ち、沈黙が痛い……



「目からどうやって出てきたんだ?病気か?」


「……え?」


「……きゅ?(;・∀・)」



 なんですと?



「いやだから、こんなモンが出てくるなんて……病気かと……なんだ?違うのか?(´・ω・`)」





 え?





 こ、この兄まさか……





 て



 天然か!?!?Σ(´□`;)



 A,有名某RPGのマスコットキャラの黄色い鳥のテーマ曲でした。



 果たしてわかった方は居たのだろうか?



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ