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アザラシ、シロクマ、二人旅(人とは言ってない)

あまり進まないし意味もない




 色々とあったが、・・・本当に色々あったがシャチのシロクロと別れてだいぶ暖かい海に来た頃。


 何故かひどい目にあったシロクロに引き留められて一日留まってたけど、それはまた別の話。何故に君はひどい目に遇わされてるのにダブちゃんを兄貴って慕ってるのさ本当に。





 △▽△▽△▽△▽△▽△▽






 さて、暖かい海に来たのどけれど。今思えば最初の方に居た所は寒くはなかったけれどここ程暖かくはなかったなぁ。ダブちゃんの家の近くは寒いって程でもなかったけど、涼しくはあったかも。それがアザラシとしての体感温度なのかは不明。だって薄着のダブちゃんと弟君が平気で居たんだもん。

 人魚だよ、男の人魚だけど。薄着だよ古代ギリシャの白くてヒラヒラな感じの胴体だけ隠してる感じのやつ。いやちょっと待って、始めに居た所の人魚ヒト達はもう少し腕とか隠してなかった?


 ・・・・うーん、寒いはず?の場所に住んでいるダブちゃん達の方が布面積が少ないって・・・


 悩んでも仕方ない事のような気がしてきたぞぅ。



「きゅふぅ~……(ーωー;)」


「ガウ?」



※今回はヒトの言葉には聞こえません



 あ~、ダブちゃんなんでもないです。それにしても目付きが恐いのにヤシの実抱えて小首を傾げるととても可愛いですねって、私なに失礼なことを思ってるんだ。ダブちゃんはそりゃ目付きが悪いけど目鼻立ちは整ってるからむしろ目付きの悪さも良い感じにイケメン・・・うん、何かイケメンって言葉に嫌な感じがするからやめようこの話。


 それにしてもヤシの実って堅いよね。私のふわもこのヒレではいくら叩いても傷ひとつ付かないよ。ちなみに目付きの鋭いシロクマさんことダブちゃんは軽く猫パンチならぬクマパンチで一撃で粉砕でした。少しダブちゃんから距離を置きたくなったのはナイショで。

 一度の失敗で私にトラウマを負いそうになった事を考慮して二度目は慎重にヤシの実に穴を開けていた。ちなみに今は海から出て小さな小島に漂着している。ダブちゃんは陸でも自由に動けるが、水中特化のアザラシである私は打ち上げられた流木並に漂着物してるんですよ。砂浜のお陰で砂だらけの茶色になってますけどね。せめて珊瑚礁の砂浜が良かったなぁ。色的に。



「きゅふぅ~きゅぅー( TДT)」


「ガゥ」(ヤシの実ジュースを差し出し)



 あぁ、すみませんダブちゃん。落ち込んでますけど大丈夫なのでそれは見つけた功労者のダブちゃんが飲んでくださいな。甘すぎるのはちょっとイッパイは飲めません。せめて酸味が・・うん、それヤシの実腐ってますね。甘くて良いです。


「ガウ、ガゥ」(ジュースをぐいぐい)



 あ、うん、疲れには甘いものが良いんですよね。では一口で。え?もっと飲め?体が小さいのでこのくらいで良いんですよ。それに今まで太らなかったと言っても今後も太らないとは限らないでしょ?ね?

 だからもうダブちゃんが飲んでくださいな。私満足。もう要らないのですよ。



「・・・・」


「きゅぅ(´・ω・`)」



 無言の抗議はあったもののダブちゃんはジュースをゴクゴクと美味しそうに飲んでましたね。体が大きい分喉の乾きも私より倍なんでしょ?私を心配してくれるのは嬉しいけどね、君も体には気を付けてほしいな。



「(テシテシ)」



 せっかく陸にあがったのだから体を乾かしてふわもこ毛皮に挟まってる砂を取りたい。海に入ったら良いんどけどね。気分的に乾かしたいんです。

 ちなみにダブちゃんは小島に生えてる木々の中にヤシの実以外の食べれる木の実が無いか見に行ってしまった。陸に打ち上げられたアザラシとしては心細い事この上ないが、食べ物がないと死活問題なので背に腹は代えられないのだ。ダブちゃんはそう言いながら(自分に言い聞かせてたような気もするが)トボトボと小さな林に歩いていった。なので今一人です。(´・ω・`)


 え?食料なら今までどうやって確保してたのか?


 昆布かじってましたがなにか?



 私だけなら昆布で事足りるが、ダブちゃんはシロクマな元人魚だ。シロクマほど肉食ではないがずっと昆布は精神的にも体にも悪い。私は偏食でも何ともないのは不思議だがありがたい仕様で助かるよ本当にね。

 なのでダブちゃんは食糧をそろそろ確保しないといけないのです。


 魅惑のアザラシ赤ちゃんの私が見た目に反して頑丈なのは色々と疑問があるけれどもダブちゃんにおんぶにだっこはこれ以上出来ないよ。自覚あるのよ日頃おんぶにだっこってのは。実際にだっこされて泳いでも居たけどね。(笑)



「ガゥ・・・(しょぼーん)」


「( ;´・ω・`)」



 えーっと、戻ってきたダブちゃんがしょんぼりしてます。どうやらめぼしい物は無かったそうです。小さな林ですからね。無くても仕方無いかと。うんうん落ち込まないでくださいダブちゃん。君は最善を尽くしたよ。そもそもあのシャチのシロクロのせいですから。あれ?それじゃ追いかけられた私が悪い気もする?



「ガゥ!」



 あ、それはないですか。そうですね私被害者側でした。



 ここに居ても仕方がないそうなのでついて早々で出発することになりました。着いたの夜だったので今は朝ですからそれは反対する理由が無いんですけどねダブちゃん?

 ダブちゃん貴方シロクロに会う少し前からちゃんと休んでないでしょ?


「ガウ?」


「きゅうきゅう!(テシテシ)」


 なんの事だ?と首を傾げて私を撫でようとしてもダメですよ。お腹をぷにぷにモフるのも無しです。その手には乗りませんよ。もう効きませんからね。そのゴッドハンドで私の眠りを誘おったってそうはいきませんよ!・・・昨日までは完敗でしたが(*・ω・)


 と、お互い引かない攻防を続けようかと思われたのですが





「「・・・・(゜ω゜)」」



 突然島が揺れたらそりゃお互い止めますよね。





 

 

 小さな島がポツンとあるとだいたい罠とかあるよね(罠とは言ってない)

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