人生初の修羅場に発展
抜けていたので割り込み投稿しました。すいませんでした。
漸く……漸く!帰ってこれた……(ホロリ)
召喚された俺を面倒見てくれた人が俺が元気がないとくれたアザラシの縫いぐるみ……(どうしてアザラシなのかいまいち不明だが……白熊的にアザラシ見たら元気になると思ったのだろうか?獲物的な意味で)
光に包まれ馴染みある魔力に少しホッとする……やっぱり世界が違うと魔力の質も違うのか。
そして光が収まり、目を開けると……見たこともない、召喚される前の海の中でもない、家のなかにいた。見知ったあの人と、少し嫉妬するほどブランがくっついてる俺よりは幼い少年?………
あれ?何だろ……怒りが腹の底から沸き上がってくるような?
『ブラン……』
「あの、牙を剥き出しにすれば怯えられますよ?」
「コワッ!さすが熊…」
「きゅぅぅぅ!!!?(ぎゃぁぁ!?コワッ!捕食される!!?)」
おい、だからくっつくなぁ……
「だから、あなたの顔が怖いんですよ。ブランちゃんの天敵なんですから……ほら、口を閉じて」
「ブランが怯えるのその見えてる牙の所為だって……あれ?俺、睨まれてるよな?」
「き、きゅぅぅ……(き、牙をしまってください……)」
ん?怖かったのか……すまんすまん。
………だが、そのいつまでもくっついてるのは堪忍ならん。
そう思いながらも肉食獣特有の鋭い犬歯を隠すため急いで口を閉じた。ブランに嫌われたくはないからな。
『ただいまブラン!!』
『お、お帰りダブちゃん……』
口を閉じたお陰かブランは落ち着きを取り戻した……が、何やら俺を凝視して近づこうとしない。なんでだ?
『ブラン?』
『………(`ω´)』
何なんだよ。帰ってきたら喜んでくれると思ってたのに…あ、もしかして独りにしたの怒ってるのか? 俺悪くないけど、「俺は悪くぬぇー」とはこの状況で言ったら終わりってことくらい察したよ。
どうしたんだよブラン?
やっぱりまだ怒ってるのか?
『ブラン、独りにしてすまなかった』
ジャンピングDO☆GU☆ZA☆は水中でしか出来ないから普通ので勘弁してくれ……あれ重力がある場所でやると足を痛めるんだ。
白熊の姿でやるのもシュールだがそれがどうした。俺はそんなことよりもブランに嫌われる方が数千倍辛い。弟に大嫌いだと言われるよりも……いや、どちもお同じくらい辛いな。
「あのですね……ヴァイスさん? ブランちゃんが睨んでいるのはあなたの所為ではなくて……その大事そうに抱えている…ブランちゃんそっくりの縫いぐるみの所為ですよ?」
『はぁ?………あ』
「ぶきゅぅぅぅ……きゅっ!(ぷいっ)」
あ、あぁ……縫いぐるみがいたから嫉妬か……ブランの嫉妬……嬉しいがブランに嫌われるならもう必要ない!!
俺は名残惜しいが所詮はブランの代わり。本物のブランに会えなくて抱っこしてたに過ぎない。俺は一番近くにいたあの人に縫いぐるみを渡しブランに抱き付いた。
勢い余って締め付けるところだったが、餅の様に弾力が強いブランはジタバタしても平気そうだった。何日ぶりのブランのモフモフだろうか……あぁ、癒される!
「違う、本当に苦しくてジタバタしてるんですよ」
「あの白熊君なんて言ってるんだろ?」
「モフモフで癒されるそうです」
「あぁ、だろうな。そして俺を睨まないでくれ」
「くっつきすぎていたんですよ」
「不可抗力!」
『o(><;)(;><)o』
『あぁ、やっぱり本物はモフモフ感が違う!う、うぅぅぅっ……寂しかった!』
『く、苦しい……たす、け……ガクッ』
抱き締めすぎてその後の二日間マトモに話してくれなかったブランに帰ってきたのにまたお預けを食らったのだった。
止められない依存性があるんだよ、ブランのモフモフには。
だからブラン、……その魅惑のモフモフに触らさせてくれ~……(´・ω・`)