I.E2086.1月1日.火曜日
仮面を着けたゲーマー、”プレイヤーX”
私はそう呼ばれている。
この年からここへ言葉を書き残す。まぁ…日記のようなものだ。
なぜ私が突然日記をつけるようになったかという理由について、今日は言葉を残す。
I.E2086年の1月1日。この日は私がとても楽しみにしていた日の一つだった。なぜなら、「ネクストゲーム博」という、今後発売予定のゲームが宣伝されるイベントが開催されるからだ。このイベントで、次にやりたいゲームを見つけようと思った。さらに、このネクストゲーム博には、私がずっと好きなゲームの最新作のトレーラーが公開されていたため、絶対に行きたいと思っていたのだ。
そうして訪れた1月1日。私は一人でネクストゲーム博の会場へと向かい、会場のマップを見ていた。方向音痴な私は、マップを見るだけで意識が遠のくような感覚を覚えた。ある程度場所を覚えて自分の気になるゲームを見て回ろうとしたとき、一人の青年が私に声をかけてきた。
彼は、私のことを知っており、「プレイヤーXですよね?」と笑いかけた。私はいつも仮面を着けていて基本素顔は明かしていないため、なぜ私のことが分かったのかを問うと、「着ている服装が一緒じゃないですか」と言った。それから私たちは一緒にイベントを見回った。
今日出会った彼こそが、私の人生を変えてくれた…いや、変えてくれそうな雰囲気を纏った青年だった。
私は今まで、様々なゲームの大会に出場してきた。ただ、私はずっと一人で大会を制してきた。チーム戦などやったことがなかったのだ。
今日に出会った彼もゲームの大会に出ているようで、彼はチームで大会をいくつか制覇してきたようだ。彼らの大きな特徴は、チームメンバーの多さだ。なんと40人近くのメンバーがおり、私とは真逆だった。基本、私は真逆の人間と仲良くはできない。ただ…彼とはなんだか仲良くなれそうな気がする。
自分の見たいゲームも見れたため、私は家へ帰った。その時に、私は彼の名前を聞いた。
「穂澄遥」
彼はそう言った。
彼は、「またいつか会おう。」と言って、私と連絡先を交換した。
私の人生に新しい風が吹いたようだった。
今日はとてもいい日だった。そして何より...
自分の殻に籠っていた私が、また一つ、新しい殻を得たようだった。
I.E2086年1月1日。




