第三十九話 天文五年、姉の来訪
この作品は、歴史的な史実とは別次元の物語です。
妄想的で非常識、そして変態的な展開ではありますが、
今後ともよろしくお願いいたします。
今年の入植者は、八百名を厳選した。最近は近隣から、特に甲斐からの流民が多い。そして武蔵と下総、さらには実家である常陸からも人がやって来ている。
実は先日、姉の妙が次男夫婦と十年ぶりの再会を果たした。姉は夫を五年前に亡くし、家を長男夫婦に託して、この地に移住してきたのだ。
「アメリカに行くか?」と聞くと、
「アメリカ??」新大陸の話をすると、姉は怒り出し、
「来て早々追い出すのか……そんな風に育てたつもりはない!」とか言い出して、なだめるのに一苦労だった。プリンを食わせて、ひとまず落ち着いてもらった。
「まずは読み書き算盤ができないと、良い給料はもらえないぞ」と次男夫婦に説明し、それができるのかと問うと、「………………」と沈黙。
「大人用の学校があるから、子供と一緒に学べばいいんじゃないか!」
「そんな……お金が……」
「子供は無料だから大丈夫! お前たちは俺が何とかする。」
「「すいません~~~」」
「姉ちゃんもだぞ~~~」
「あたしゃ~飯炊きババァ~でいいから、今更面倒くさい~~~」
「飯炊きババァ~でも読み書き算盤できれば採用してるから~」
俺たちは昨日完成した新築の家に引っ越し最中の出来事だったのだが、タイミングよく姉と次男夫婦、そして子供たちの新居に滑り込む姉の運の強さを感じた。姉たちが住む家は管理官が厳選したと思うし、姉~恐るべし……。
後日談だが、ハワイとかロスに旅行に行ってまったりする奔放な姉ではあるが、姉だしね~……。
一方でオセアニア地域では、オーストラリアとニュージーランド調査隊も、ボーキサイトがあるクイーンズランド州のウィーパ鉱山の採掘のために調査中だった。アボリジニやマオリと交流を深め、数ヶ月後には結果が出るだろう。
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北条大学ができて初の卒業生が誕生した。初等学校から士官学校や高等学校、そして化学、工学、医療の専門学部を揃えた大学に進学する。
優秀者は大学に残り講師になったり、技師になったり、あるいは研究室に配属を希望する。武士階級は士官大学に進学した。学校の教材は全て印刷され、昔の写本は歴史資料として資料館に保管されている。
北条大学、及び陸軍士官大学・海軍士官大学の噂を聞いて、遠くは山陽や畿内、越後、陸奥、信濃、尾張、そして同盟の今川からも向学志向の高い者が集まりつつある。
スパイもいるとは思うが、現実を知ってしまったら力の格差に驚愕するだろうし、内容を伝えても「ホラだ」ととらえるのが普通だろう。もし俺が逆の立場だったら、前世でたとえるなら、目の前で報告された内容が、「その国の戦士は手から火の玉を出して人を炭にした」とか報告されたら、「何の映画を見てきたんだ」と思うし、決して信じない。
ただ、こちらも監視しているから、変な行動はできないと思う。監視カメラも製作しているし、抜かりはない。悪質な奴は良くて鉱山送り、悪くてもオスマン帝国行きだ。アウミールの友人のユダヤ人奴隷商がよろしくやってくれる。
武術の面でも、四年前に塚原武術大学を設立した。武道全般と運動生理学、栄養学、指導者育成など、前世の体育大学に近いものだ。
山陽道で周防方面まで歩いた朝孝(卜伝)の影響かもしれない。去年、第一回剣道大会と運動会を開催した。一周二千メートルの競技場内で各競技を競い、貴賓席や有料席を作り、後は自然の傾斜を観客席にして、盛大に開催された。
トランペットのファンファーレや、優勝者の表彰式は音楽付きだ。アラブ馬も育ち、数頭で腕自慢が流鏑馬を披露した。
デモンストレーションとして、五頭による競馬もどきをしてみた。足場の良い直線を高速で駆け抜ける馬の姿は観客を沸かせた。いずれ北条が胴元で競馬を開催する予定だ。
幼稚で語彙力が乏しいことは自覚しておりますので、
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