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戦国鍛冶屋のスローライフ!?  作者: 山田村


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第三十六話 享禄四年、安房



この作品は、歴史的な史実とは別次元の物語です。

妄想的で非常識、そして変態的な展開ではありますが、

今後ともよろしくお願いいたします。






 宇都宮興綱が擁立する足利晴氏が四代目古河公方となり、山内上杉の内乱は、上杉憲政が関東管領職に就いたことで終結した。


 古河公方は、小弓公方を排除するため、氏綱に目を付けた。幻庵が晴氏のもとを訪れ、同盟を締結したのである。


 小弓公方を切り崩すべく、里見実堯を調略した。この時代の関東では、消耗戦を繰り広げ、税を高く取り、領民を苦しめるお偉方が大半を占めていたのだ。


______


北米資源調査隊の葛山氏広が戻ってきた。サンフランシスコのアメリカン川沿いからは金のサンプルを、ロングビーチ近郊のシグナルヒル油田からは油のサンプルを、そしてパーマネンテ採石場地点からは石灰石を採取してきたという。


 現地民との言語については虎の巻を渡してあるため、トングヴァ族やホピ族ともそれなりの交流ができたはずだ。トマト、トウモロコシ、豆、カボチャ、七面鳥などを入手し、現地には十名が駐在しており、次回の遠征隊を待つ状態にある。


 翌年の天文元年、下総の千葉利胤に氏綱の娘を嫁がせ、調略を成功させた。


 里見実堯の挙兵を受け、上総、下総へと北上し、古河公方軍、千葉軍と共に小弓御所を陥落させる作戦である。


 そんな作戦遂行の最中も、俺は趣味の音楽と楽器に集中していた。音楽仲間や舞踊家、演劇関係者などと文化の向上に励んだのだ。


 楽器工場を作り、ピアノや管楽器、弦楽器に打楽器まで製作する。それを演奏する奏者の育成はもちろん、関連する踊りや俳優の育成にも繋がってくるだろう。


 譜面をダウンロードして、たくさん残しておいた。モーツァルトやベートーヴェン、ショパンといった巨匠たちの名曲に加え、ジャズやボサノバ、日本や海外の名曲も入っている。


 譜面と歌詞の字が読めれば、誰でも演奏もしくは歌えるはずだ。先日完成したピアノで、モーツァルトを数曲披露した。


 当然のごとく、巨匠の曲は人の心を掴む魔力がある。奏者仲間を感動させ、自発的に演奏したくなるよう仕向け、奏者を増やすように促した。


 奏者が増えれば、劇場での演奏会や軍の楽団人員も増える。劇場での演奏会は、バレエやオペラなど、やがては完成形へと昇華していくだろう。と、夢は大きく膨らむ。


 音楽仲間の中には、特に歌が上手く魅力的な女性がいた。いわゆるスター的な存在の彼女に数曲覚えさせ、俺のピアノかギターで、まずは食堂のステージからミニコンサートを始め、その後は野外フェス開催まで持っていきたいと考えている。


 まあ、その頃には演者も増えて、俺は聞く側に回っているだろう。最終的には、領民に楽しみを覚えてもらい、「北条は楽しい国」というイメージを刷り込むことを狙っているのだ。


 熟練工員が増えていく中で、引退を考えている工員には町工場の経営を勧めている。楽器に限らず、金属部品の製作工場を手掛ける者もいる。数ヶ所に工場を分散させ、ベテラン社員の収入アップを狙っているのだ。


 これは、信頼された人材に十年返済で融資し、返済した後も今の給料の一割増しプラス出来高払いで、工場立ち上げまで面倒を見るというものだ。メリットは、経営を世襲させることができる点にある。ただし、世襲には条件があり、北条の工場で経験を積むこととなっている。


 今年、二回目の廻国修行中に実父の死を知った朝孝(卜伝)は、町に立ち寄り、市へと変化した光景に仰天していた。今は小田原と工業地帯とが合体した大都市になっているのだ。


 旅の疲れを癒して一泊し、旅の話を聞きながら、今年完成した武道館の話をした。主に剣の修練を目的とした建屋で、剣の師をお願いしてみたのだ。


 朝孝は鹿島に戻り、塚原城に入って城主となり、その後、妙という女性と結婚。城主として弟子の育成をする。十年後に妻が病で亡くなるまで鹿島にいるはずだ。


 年に数回でも稽古をつけてほしいこと、そして見込みのある者は鹿島で修行をさせるという条件を出して話すと、快く承諾してくれた。北条に剣の師が誕生し、俺も嬉しくなり、その日の宴会では歌を三曲も歌ってしまった。


「直道、歌で食えるぞ!」と冷やかされ、笑うしかなかった。


 銃主体の軍にも剣は必要だし、剣を目指す者には師が必要だ。翌日、まだ本格運営していない武道館を見た朝孝の感想は、「広い……」だった。その足で、お土産をたくさん持たせて鹿島へと旅立たせた。


 今年、毛糸の製造ができるようになり、北条領内では編み物が大流行だ。


 羊の羊毛を染色し、糸を丸めたものを販売すると、竹の編み棒でマフラーを作る行為が、子供からお年寄りまで伝染病のように広がっていった。


 単純な編み方を店先で実演し、棒と毛糸のセットで販売を始めたところ、やがて編み物の教室が開かれるようになり、今では追加の毛糸を買い足して、より大きな物に挑戦しているようだ。


 武野新八郎も堺に売り込み、大量の注文が入っているという。今は裕福な家の女性たちの趣味的な扱いらしい。


 自宅でも、芳と春、夕と皐がやり始めた。ウールでできた新しい物が流行するまでは続くと思う。前世もそうだったから。




幼稚で語彙力が乏しいことは自覚しておりますので、

誤字のご指摘は大歓迎です!

最後までお読みいただき、ありがとうございます



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