第三十四話 大永五年、関東
この作品は、歴史的な史実とは別次元の物語です。
妄想的で非常識、そして変態的な展開ではありますが、
今後ともよろしくお願いいたします。
両上杉家と武田家による北条包囲網。これに対抗するため、北条方は越後の長尾為景と盟約を結び、和睦を破って岩槻城を奪還した。
扇谷上杉朝興、関東管領山内上杉家、古河公方、武田信虎、小弓公方足利義明、真里谷武田氏、里見氏。彼らが形成する包囲網によって、北条は駿河国の今川氏親を除く全方位を敵対大名に囲まれる状況に陥ったのだ。
数ヶ月後、扇谷上杉朝興は江戸城奪還に向けて進軍し、白子原で合戦となった。この合戦は北条方の敗北に終わり、大将の伊勢九郎が戦死した。
ついに大将が討ち死にしてしまった。幻庵(高橋是清)は起死回生を期し、こう進言する。従来の戦では消耗が大きすぎる。そして大事な大将クラスの損失は避けたい。ならば氏綱が育てている常備軍の作戦指揮をとるべきだと。中隊には無反動砲と二〇式小銃を配備させ、小隊長以上には九式小銃(H&K-VP9)を持たせる。特殊部隊には短機関銃七(H&K-MP7)と九式小銃(H&K-VP9)を支給しているという、その常備軍を。
扇谷上杉朝興は大永六年五月、蕨城の攻略に乗り出した。しかし、北条軍の弱い部隊から撃破するという作戦により、朝興軍は蕨城に到達することなく撤退した。朝興軍は二千の兵を失い、予定していた蕨城、小沢原、相模国玉縄城への進軍は叶わなかった。
江戸城奪還が厳しいと判断した上杉朝興は、小弓公方を頼る作戦を立てる。扇谷軍の主力が相模や南武蔵の北条軍を牽制し、その間に小弓公方軍が鎌倉を攻撃するという作戦である。しかし、双方で連携が取れないまま、里見氏が勝手に動き出してしまい、鎌倉の鶴岡八幡宮を焼失させた。これに対し、北条軍が援軍を出し、里見義豊は撤退した(鶴岡八幡宮の戦い)。
鶴岡八幡宮が焼失した報せ。これは氏綱の罠であった。鶴岡八幡宮焼失の責任を朝廷や幕府に働きかけ、里見の従属先である小弓公方足利義明に負わせ、その復興費を足利義明に支払わせることとなったのだ。
そんな中、今川家では、今川氏親が没し、嫡男の氏輝が跡を継いだ。
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外では戦のさなか、俺はといえば、小型交流発電機とタービンが完成して数ヶ月。同時進行で川の上流に溜池も完成させていた。
落差を利用して水流でタービンを回す発電の実験も成功した。周りの者は電気というものが理解できていないようだが、これは今後の力になるだろう。
今は、電球を作り、食堂と工場の灯りとして使用する予定だ。目標は年内に無線機を作ることと、それを中継地に配備して、情報の伝達を速やかにすること。
あとはバッテリーと小型無線機も目標にしている。氏康(石原莞爾)から要望があった車も、だいぶ形になってきた。
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大永七年、意気消沈した足利義明は、氏綱と和睦した。その傘下である真里谷武田氏や里見氏も停戦し、房総諸勢力は包囲網から脱落していた。
足利義明の話を幻庵(高橋是清)から聞いて、俺は冷えた麦茶を一口飲んだ。と、その時、小太郎が訪ねてきた。
「甲斐の武田信虎が死んだようだ……。遺言で『次郎が次の世継ぎ』と、亡くなる前に何度も言っていたらしい。今はもう、お家騒動の真っ盛りだよ!」
戦国の常、というやつか!
「小太郎、太郎が逃げられるように誘導できるか!」
「板垣信方に当たりをつけます。」
幼稚で語彙力が乏しいことは自覚しておりますので、
誤字のご指摘は大歓迎です!
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