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戦国鍛冶屋のスローライフ!?  作者: 山田村


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第二十四話 永正九年、小銃



この作品は、歴史的な史実とは別次元の物語です。

妄想的で非常識、そして変態的な展開ではありますが、

今後ともよろしくお願いいたします。






 早雲さんは和議を破棄し、扇谷上杉方の三浦義同が拠る岡崎城を攻めた。早雲さん自身が全軍を指揮して進軍したのだ。三浦氏は岡崎城を捨てて住吉城に逃れたが、それも支えきれず、ついには新井城へと逃げ込んだ。このとき扇谷上杉朝興が三浦氏を救うために出撃してきたが、早雲の軍勢に反撃されて逃げ帰っている。この時の追撃戦で鎌倉を占領し、早雲さんは新井城を二日で落とし、三浦氏は滅亡した。


___________


 戦乱の中、俺は新しいログハウスを二棟増設し、計三棟になった。まるで展示場のようで、時代にそぐわない。屋根付きの渡り廊下でそれぞれが繋がっている。基礎を含め二カ月で完成した新居は、木の匂いが心地よい。広めのリビングのソファーでは、幻庵(高橋是清)がプリンを食べていた。彼は作業の進展状況確認と、おやつを食べに時々やって来るのだ。


 伊豆の土肥金山は、金と銀の産出量が豊富だ。最近では他国の鉱石や粗銅を買い取り、灰吹法による金銀の精錬専門も始めている。数年後には電解精錬を導入し、さらに効率を上げたい。安価な粗銅の形での海外流出を食い止めたいのだ。


 北条家が益々裕福になり、幻庵(高橋是清)曰く、「金銭での常備兵や黒鍬隊などを検討している。初めは黒鍬隊だ。」とのこと。それは、激しく同意できる話だ。災害や農地の整備、そして軍事。重機があれば完璧だが、今はまだない。とりあえず、科学工房が取り組んでいた無煙火薬の目途が立った。鉄製の二〇式小銃の製造に取り掛かる。

年内完成…………予定!


__________



 永正十二年。三年をかけて二〇式小銃は完成し、北条家へお披露目されることになった。火縄銃すらない時代に、場違いな自衛隊の火器だ。幻庵(高橋是清)には話はしたが、現物を見るのは初めてだろう。黒い銃剣も用意している。重さは四キログラムで、アルミパーツがない分、少し重い。


 レクチャーされた風魔の者が実演をする。安全のため、耳栓を全員が装備し、射手はゴーグルをしている。距離一町で、鎖で吊るした鉄の的と甲冑の的を用意した。早雲さんの横で俺が号令をかける。


「目標、鉄の的、単発……撃て!……撃て!……撃て!」


 カン・カン・カンと、三発命中した。


「次、目標、甲冑、連射……撃て!撃ち方止め!」


 ダダダダ、ダダダダと甲冑が砕けた。望遠鏡で甲冑を見ると、壊れすぎて的にならないようだ。早雲さんや氏綱さんが、望遠鏡で確認し、甲冑まで早足で現状を確認していた。次に銃剣を装着して白兵戦の銃剣格闘を太巻藁相手に披露し、近接にも対応可能であることをアピールした。


「今回は一町の射撃ですが、約五町の射程があります。」


 俺が説明すると、氏綱さんが「儂でも撃てるか?」と問いかけてきた。俺は頷き、注意事項を説明して、彼に鉄の的に撃ち始めてもらった。初めてにもかかわらず、カン、カンと的に当てている。才能があるかも!


__________


* 氏綱の視点


 あの馬鹿、とんでもないモノを作り出した!!


 南蛮の火縄銃の噂は知っていたが、それは噂程度で、金のかかる武器で、火薬で鉄の玉を発射するくらいの知識しかなかった。はじめ見た印象は、黒い持ち手の付いた物を風魔が抱えて移動している、というものだった。


 直道が詳しく説明をしてくれたおかげで、素人でも分かりやすく簡単に扱える印象だった。それと、本来の火縄銃とは別に「相模銃」として、外部に販売できるように考案されており、他の火器よりも真っ直ぐ飛ぶ作りらしい。


 火縄銃を試し撃ちすると、煙と爆音、火薬と玉を詰めて、また撃つ、と繰り返して……効率が悪い。次は新しい銃だ。なんだ、あれは。全然違うではないか!


 ……戦が変わる。


__________


 永正十三年(一五一六)、上総の真里谷武田氏を支援して房総半島に渡り、翌年まで転戦した。真里谷信勝は、同族の武田宗信と共に三上氏や原氏と抗争した。千葉氏の後ろ盾を持つ原氏と対抗するための応援だ。二〇式小銃の実践テストを兼ねて、十名小隊での行動となる。彼らは従来の部隊とは別行動をとっていた。


 結果は、原氏の別働隊三十名を襲撃して全員死亡。突撃して五分で作戦完了、と報告された。訓練の成果が出たようだ。隊でのハンドサインなどを含め、基本を小太郎と小隊長に特訓した成果だろう。


 同年、足利義明は、上総国真里谷城主の真里谷信清の支援のもと、下総国小弓城を攻撃して同城を占拠した。そして、「小弓公方」を自称して古河公方と対立することになった。




幼稚で語彙力が乏しいことは自覚しておりますので、

誤字のご指摘は大歓迎です!

最後までお読みいただき、ありがとうございます



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