第19話 永正4年(1507)高炉
この作品は歴史的な史実とは別次元の話ですので、
全て私の妄想・非常識・変態の展開ですが今後ともよろしくお願いいたします。
11月ついに完成した。現代の物より小型だが、ほぼ人力ですから工事担当の経験という財産ということで二号機に生かせれば良いと思う。敷地内に鋳物工房が本格始動だ。ダルマストーブや例のポンプも量産出来る、自宅のストーブを四角の暖炉型に変更して、周りを煉瓦で覆い子供が触れない様に工夫した。四角の暖炉型は金持ちに売れるだろう。その他製品が山ほどある。
相模屋ではモデルルームを作りストーブやポンプを展示販売する予定で建設中だ。蔵元の松田屋もストーブを客間に設置して営業の後押しをして、重い物だから売り歩く事が出来ないが、関連の商店も景気が良いせいか次から次へと予約は入る。北条家の経済は右肩上がりだ。
別棟に高炉の熱を利用して労働者の銭湯と洗濯場など作り、生活用水として福利厚生として活用する予定だ、どんな反応が楽しみだ。
高炉やセメント工場は歩いて行ける距離なのだが、こちらの工房地区に銭湯と温水を利用できる施設をプラス増設した。俺の所は庭付き高級露天風呂を作り来客用のデモンストレーションも兼ねるやつだ。早速お湯を引いて早速入浴・・・
「生き返る~~」と定番のセリフを言って、こちらでの初風呂に全身の疲れが癒える~、風呂上りの温まった体に冷えたビールを流し込み一日の締めを実感した。当然!芳も満足したらしく毎日入れる事が夢の様だと絶賛していた。そして町の皆さんも大満足だ。銭湯では冷えたビールを水代わりに飲む習慣が出来てしまった。
今、この町に入るには関所がある。お金は取らないがセキュリティーの為に豪の者を新たに配置した。希望者が多い中で勝ち残った10名だ。当然、配属のお祝い(上級+2)を渡す。鍛冶屋の俺に深々と礼をして、満面の笑みで工房脇の試し切りの場で刀を振っているのを見てから工房にもどった。
自宅で子供の成長を見ながら冷えたビールとピザを食べ、芳の今日の出来事を聞いて家族の時間を過ごす。心と体とお金の余裕が無いとこんな時間は過ごせんな・・・外は、戦国時代なのだがここは別世界だ!
因みにビールとピザとソーセージは食堂に併設した居酒屋の定番メニューだ。
ビールはホップが必要だ、野生ホップは北海道岩内で発見されている。又平さんに蝦夷まで出張を考えたが、筆で絵を書いて「薄い緑でこんな植物!」と、見せた。又平さんは、「草の名前は分かりませんがこの辺でこんな草を見たことが有る」と、二人でこんな感じのこんな枝とかやり取りして実物を採取してもらい。野生ホップと認定し、栽培も始めた。春さんにお願いしてビール工房を作り現在にいたる。
年明け2月に久々に、早雲さん氏綱さん親子が視察にやってきて高炉や温泉その他を見学や露天風呂を体験して帰っていった。鉄の安定供給は国力に直結する一大事業だ。刀だけでは無く全て安定生産している。間もなく、三河に向かうのだろう。
土産を持たせた。単眼鏡の12倍のやつを早雲さん氏綱さん説明と実演して各々に渡した。単眼鏡は小太郎がリクエストしていたので以前から作成していた。それと、大量に小分けしたマッチも持たせた。これは、家での火起こしが大変なので、前に見せたヤツだ。それとオイルライターの試作品、家紋(対い蝶)入りの銀製2個を早雲さん親子に献上して、後は真鍮製だ。これも八十八さん経由で小太郎に渡っているはず。
色んな工房が出来て人材の確保も大変になる事を見越して長屋に寺子屋を作り読み書き算盤を教える計画をしている。この地域にも作ったし外にもという事だ。
「やる気がある者は武士ではなくとも採用する。」
と御触書をして、広く領内に告知しているが、最低読み書き算盤を身に着けるのが条件だ、大人でも寺子屋で学習する先生が優秀な元服前の子供先生の時も有るが真面目にやってる者は採用する事にしている。 徳川の江戸では長屋に40万人も暮らしていたらしい、ここは、そこまで増やさないが鎌倉まで区間はそれなり増えるだろう。次は横浜から江戸までの平野で人口を増やす予定だ。
誤字報告!大歓迎です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。




