第17話 永正3年(1506)ややこ
この作品は歴史的な史実とは別次元の話ですので、
全て私の妄想・非常識・変態の展開ですが今後ともよろしくお願いいたします。
ダルマストーブの前で火をつけ部屋の温度が上がるのを待っていたら、芳の姿が見えたので「おはよう~」と声をかける「おはよう~…ございます。旦那様。」と言って ズッズッと近づき「ややこが出来ました」と言って下を向いた。
前世から数えると46年ぶりの報告だ。その日、講義の後、隊の待機室で缶コーヒーを飲んでくつろいでいた時、当時上官の妻の桃花から、告げられた以来だ。芳の報告に少し動揺した。
「おめでとう!とてもうれしいよ~……ありがとう…芳」と言って、軽く抱きしめた。
もう会えない2歳で別れたサクラコの寝顔をふっと思い出した。
その日の内に早雲さんや春さんに連絡を入れて今後の予定を計画した。次の日一番に春さん来て、子供の話で盛り上がり、初孫の誕生に向けて心躍る感情を爆発してた。早雲さんは忙しく、祝いの文を頂いた。
この時代の冬はすごく寒い、だから暖房器具が必須だ。母子ともに寒さに震えさせる事はない。という事で、高炉制作を計画した。町の外れにあるセメント工場の近くに高炉建設を計画した。コークスは無いので炭で1500度以上を目指す耐火煉瓦を含め来年内に完成させたい。と早雲さんに連絡する。
早雲さんから連絡が有り「進めよ」とありました。鉄の有益性はこの時代の優先事項であり世界でもこれを制して覇権国になっている。それと、高級品のオーダーが入った。「本人の要望を聞いてくれ。」と・・・
翌日、相模屋の伊左衛門さんと男性二人が訪ねてきた。
伊左衛門さんが「こちら、風間小太郎様です。」・・・すかさず
「鍛冶屋の直道です。」軽く頭を下げた。
「風間小太郎です。息子の三郎です。」と簡単に挨拶をし、工房へと案内した。
「どの様な物をお望みですか?」
「殿を守れる物を・・・」
「高級品以上のモノですか?」
コクリと頭を下げ真剣な目でこちらを見つめた・・・
「・・・わかりました。ただ、本来この世に存在しない刀ですから」
「直道殿、その点はご心配なく。我らはそれこそが本来の仕事の一部ですから」3日後と言うと流石の小太郎さんも驚いていた。
完成した神刀(飛)を八十八さんと試し切りに外に出る。見た目は少し青い刀身以外普通の形状だ。目標から一歩下がり一振り…巻藁が落ちる。二歩目で巻藁が落ちなくなり。この神刀(飛)の能力を見た八十八さんは驚愕していた。小太郎さんに連絡をお願いして今日の仕事は終了だ。
朝、小太郎さんと息子の三郎さんが工房に訪ねて来た。今朝、神棚に奉納していた神刀(飛)を下げて、小太郎さんに渡した。白鞘から刀を抜くと(ウム~)と唸り息子三郎に渡し、試し切りの巻藁の三歩前で一振りした。巻藁が落ち、一歩下がり一振りで巻藁が落ちなくなり。槍の間合くらいある!
「直道殿、お見事!」と小太郎さんから声を掛けられ…ハットして意識を現実に戻した。
「三郎殿の、剣技は凄まじいですね。」と言うと
「今年内に、五代目になりますから」と三郎さんの言葉を聞いて納得しました。
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