第12話 永正2年(1505)相模屋
この作品は歴史的な史実とは別次元の話ですので、
全て私の妄想・非常識・変態の展開ですが今後ともよろしくお願いいたします。
昼前の休憩前に相模屋の主人の伊左衛門と手代の八十八さんと又平さんとお揃いでやってきた。・・・何か重要案件か?
「直道殿、いつもお世話になっております。今日は、お酒の件で伺いました。」
え!刀の催促では無いのか、酒ね!早雲さんの「合わせたい者」かな~?・・・
「別に酒で儲ける気はないので・・・」レシピと器具を売る事にした。作製した器具に炭その他を補充するだけで簡易清酒完成だ。
「代金はお金ではなく若い雌牛にできないか?足りならお支払いしますから」
と聞いてみると、伊左衛門さんは
「初めてですよ・・・こんな取引。牛ですか?分かりました。なんとかします。」
又平さんに指示を出して早速手配してくれる様だ。ついでに、牛小屋を建てる為に材木の手配もお願いした。
「これから石窯パンの試食会あるので一緒にどうですか?」と誘うと、3人とも?
「石窯パンとは?」の問いに、 「(南蛮の飯) まずは見てください。」
と言って膨らんだ生地を見せてこれから焼くと説明した。2種類の生地を適度の大きさに切り分けて余熱で準備万端トレイに生地をのせて、匂いで焼き上がり確認して出来上がり後クーリングして完成だ。焼き上がりは食欲のそそる強烈な香りで3人の子供は、体をくねらせ落ち着かない様子だ。出来立てのパンがテーブルの上に置いたタイミングに氏綱さんも到着だ。
適当に薄切りした酒粕パン。山葡萄を種にした葡萄パン。先ずはみなの前で毒見をして2種類のパンの感想を聞こう。「これが南蛮の飯。・・・」様々な感想が有りますが葡萄パンの甘味や香りで好評だった。只、天然酵母なので、酒粕みたいに簡単に入手出来ない欠点がある。パン屋だと毎日継続して保存は安心だが、米も食べたいしね。などと考えていたら、
「これを商売に出来ないか?」と伊左衛門さんが切り出してきた。
「朝ご飯炊ける人なら簡単にですよ!只、石窯が要ります。あとパンはご飯より水分が少ない分長持ちします。」窯の作成や菌の注意点を含めてレシピを書く事にした。そして、お土産をお願いされ、貴重なパンを差し上げる事にした。早雲さんに報告だね!氏綱さんには今焼いているパンを持たせると話して、「戦の飯に良いな~」など、呟いていた。
俺は、ソテーした肉をパンでサンドしたものを作ってたら、物欲しそうに立っている氏綱さんと子供達に切って渡して、俺も食事にありついた。
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