2・見つけた
榎香の性格と優夜の性格が・・・。
(・・・。うふ、あの子イケメンね。)
うちは気に入った子がいるとすぐ遊びたくなる性格。
今日はいい子を見つけた。うちの学校で。
校門で立っていた。いらない家畜が群がっていた。
うざったかった。邪魔だった。でもあの子だけは違かった。
うれしかった。やっと見つかった。うちの、うちだけの令乗弥澄。
うちだけの、うちのための契約者
(・・・。朝っぱらから、騒がしかったわ・・・。でも今時の女子高生ですもの、仕方ありませんわよね・・・。)
優夜は基本的にやさしい子だ。
「ユウヤ~今日こそ遊べるよね!昨日ね、新しいカーラーゲットしたの。ユウヤもまいてあげるから来なよ~」
友達が話しかけてくる。
「駄目!今日はアタシと遊ぶの~」
友達2も負けじと話しかける。
「ごめん。今日も無理なんだ。また今度ね、本当ごめん、琉彌、冥那。」
友達1・・・琉彌はお洒落な子
友達2・・・冥那は活発な子。2人は仲がよくて、中学からの親友だとか。
入学式の日、冥那の曲がっていたリボンを直してあげたことがきっかけで親しくなった。
「どうしていつも遊べないの?何か忙しそうだけどなにしてるの??」
琉彌の質問。心配を掛けまいと2人に家族のことを話していない優夜は答えに困る。
「あ・・・ちょっと塾とか・・・。」
「塾・・・?毎日?」
「うう・・・。」
何を言っても見透かされるみたいで言えない。琉彌の双眼が優夜を見つめる。
「ごめん・・・。本当は・・・。」
優夜は事実を伝えた。妹・・・家族のこと。 1つ事実を隠して。
「「・・。」」
2人は真面目に聞いていた。
そして話し終えたところで冥那の口が開いた。
「ユウヤ、ごめん。知ってた。佳代ってしってるでしょ?」
優夜の脳裏に優しく微笑む1人のお手伝いの女性の顔が浮かぶ。
「実はね、アタシの叔母さんにあたる人なの。」
佳代は今大美山の本山にいるはずだ。父が倒される前に母を庇い毒を浴びたらしい。
その毒を清めるため、本山に行っているのだ。優夜が10になる前のことだった。
「叔母さんから聞いてたの。紀霧に進むはずの美杉の子がいるって。だから救えって。」
救う・・・?
「忙しくて友達付き合いなんて気が回らないだろうから、そばにいってやれって。」
そのために・・・傍にいただと・・・?
「でも、最初は嫌だった。全然知らない子とイキナリ傍に居ろ!だなんて。」
お前は私が嫌だというのか・・・・?
「今はきっと言われなくても優夜の傍にいると思うんだ。だって優夜、好きだもん。」
二カッと笑う冥那。優夜は自分が嫌われていたわけでもないと知りほっとする。
この時まだ今さっきまであった感情-----裏の自分に気づいていなかった。自分のなかに2人の人格があることを・・・。
あまり話の進展がないです・・・。