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お風呂の続きをするのじゃ

 城の裏庭に到着したふくたちはヴォルフから降りて背伸びする。

 ヴォルフの速さで移動すると空気の音が大きいため、セイラが何事かと出てくる。


「何があったの――ってなんですかこの肉の量は!?」


「何とは……大型魔獣を倒すと大体このぐらい取れるのじゃが」


「さ、さすがふく様とヴォルフ様ですね……。そこのお前たち!保存庫に肉を持っていくのです!……ふく様たちはどちらへ行かれたのですか?」


「ライラとネコちゃんの訓練で外に出たんだよ。中々いい魔法の使い手だぞ?【変圧】ともう一個の正体不明の魔法だ」


 ライラは服のポケットから魔石を取り出し、セイラに渡す。

 透き通るような透明な石を見たセイラは驚く。


「こんなに純度の高い魔石は初めて見ました……!これなら魔道具作りに使えるかもしれません……!」


 魔石の純度の高さに興奮したセイラは魔石を持って城の中へと消えていった。

 ライラとにゃん、そしてヴォルフは三人揃って「ぐぅぅ」と腹の虫を鳴かせる。


「肉……取られちゃった」


「ウチもサラダ食べたかった……」


「お腹……空きましたね……」


「ライラよ、この肉を少し持ち出し、お前の好きな野菜に変えてくると良いのじゃ」


 ふくはどこからともなく肉を取り出し、ライラに渡す。

 

「こ、この肉どこから持ってきたのですか?」


「む?最初から持っておったのじゃ。セイラに取られてしまう前に切り取っておいたのじゃ。じゃから食いっぱぐれる事はないのじゃ!」


「さすがふく様!」


「一生ついてきます……!」


「オイラの大好きなふくだぞ!優しいんだからね!」


「ええいっ!早く準備するのじゃ!」


 ふくは照れている様子を見られたくないため、慕ってくる三人に対してわざと邪険に扱う。

 裏庭で火を起こして肉を焼いていると、ガルドとポチおがニオイに釣られて出てくる。


「いいニオイだぁ……!肉っ!肉だよ!わーい!」


「久しぶりの保存食以外の肉で助かる……!」


「さあ、男どもも食べるのじゃ」


 ジュウジュウと肉汁を焚き火の中に落として更にニオイを強くさせていく。

 串に刺された肉をポチおが一気に頬張る。

 そして、この世界に来て一番美味しいものに出会ったような表情をする。


「美味しいかの?」


「めっちゃ美味いよ!あぁ……この世界に来て良かった……!」


「全くあなたたちは……。目を離すと直ぐに何かをするのですから……!」


 セイラが少し怒ったような表情でやってくる。

 ふくは串肉を一本取り、セイラに差し出すと、それを受け取り、啄んでいく。

 余程美味しかったのか、目尻が下がり、左手で頬を押さえてニコニコとする。

 美味しい料理の虜になると皆笑顔になるのは種族性別関係ないようであった。

 結局全ての肉を食べ終え、小休憩をする。


「ポチおよ。お前はお風呂を作ることができるかの?」


「うーん……材料が揃っていればなんとか作れると思うよ?ここは温泉が出るのかい?」


「出ないのじゃが、湯を貯める方法が知りたくての」


「あぁ!そういうことね!お湯を作ったりするのはどうするの?やっぱり一から温めるなら【火】魔法の魔道具が必要になるだろうね。水は引いてこれるの?」


 ふくは近くを見るが、川が離れたところにあり、おまけに城は川より高い位置に存在していた。

 高台への水の引き方はふくは知らない。

 顎に手を当てて、書庫に行こうか迷うとガルドが手を上げる。


「私の魔法なら水を生成するのは簡単だ。魔道具に封じれば誰でも使えるようになるから手伝おう」


「じゃあ!ウチはお湯を沸かす【火】の魔法を封じればお風呂が作れるね!」


「でしたら素材が足りませんよ?魔石とミスリルが足りないので魔道具が作れないのです」


「それじゃあ、オレとふくが採りに行こう」


「そうじゃの。お前たちはわしらが帰ってくるまでお風呂の枠を作っておいてくれるかの?」


 そう言って二人は立ち上がるとセイラが呼び止める。


「ヴォルフ様、ふく様。ミスリルはここから南に行ったところにあります。薄い水色のような青みがかかった色をしていて、魔力を込めると柔らかくなるので直ぐにわかると思います」


「うむ。探してみるのじゃ。では頼んだのじゃ」


 ヴォルフの上に跨り、駆け出していった。

 あっという間どころか一瞬で姿が無くなり、セイラはため息を吐く。

 ポチおは少し考えてセイラに質問する。


「なあ、鉄の塊ってある?」


「え、ええ……あるのはありますが、何に使うのですか?」


 拳大の鉄鉱石を取り出し、ポチおに渡す。

 それを地面に置き、魔力昂らせる。


「『物と物を繋ぐ力よ、我の魔力と鉄を結びつけ給!』」


 鉄に魔力がドンドンと吸収されていき、赤茶色の錆鉄であった鉄鉱石は綺麗な青色の鉄鉱石へ変わっていく。


「こ、これはミスリル鉱石じゃないですか……!?どうしてそんなことができるのですか!?」


「いや、なんとなくだけど……鉄に魔力が込められたのがミスリルならオイラの【結合】の魔法でそれを再現すれば……と思ったら出来ちゃった」


「出来ちゃったじゃないですよ!ヴォルフ様とふく様行ってしまいましたよ!……もうっ!ポチおさん。あなたは責任をとってお風呂を作り上げなさい!」


 後からミスリル生成できることを伝えてしまった為、お風呂制作はポチおが責任施行することになってしまったのだった。

いつもありがとうございます!

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ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。

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