歯磨きスクワットウンコぶっしゃー
日比野健司は、歯を磨きながらスクワットをすることを日課としていた。
今朝は悪夢にうなされていつもより早く目が覚めてしまった。外はまだ薄暗い。もうすぐ6時だというのに、あたりはしんとして、深夜のような静けさだった。いつものように、洗面所に行き歯ブラシに歯磨き粉を垂らす。歯を磨きながら、両脚を肩幅程度に開いて、ゆっくりと上半身を落とす。
1、2、3、、、どうもおかしい。グゥゥ。その時、何かが体の中をものすごい勢いで駆け巡った。な、なんだこれは・・。同時に、物凄く凶悪な化け物が放った雷に体が打たれる。
ぶしゅうううううう、ブリュリュリュリュリュリュリュ。ものすごい音がした。恐ろしい化け物が黄金のキラメキを伴ってこの世界に召喚されたのだ。化け物は臀部から下半身をあっという間に支配した。恐ろしく上位の召喚獣だろう。一歩も動けなかった。
化け物が召喚された瞬間の激痛と得も言われぬ鈍痛の後に、観音菩薩のような優しさを伴った恍惚が舞い降りた。ふぁぁああ。
少し開けておいた窓から小鳥のさえずりが聞こえる。淡い光が音楽のように小鳥の調べを運んできた。朝焼けの幻想に見とれ、健司はしばらく動けなかった。長い間、その光をずっと見つめていた。いつしか淡い光は鮮明な色を帯び、健司を金色に照らしていた。