第四話
手の裏に載る5枚の大銀貨を眺めて、やってしまったとやや後悔しだした。先ほどの場で、俺はゆっくり近づき、地面に落ちた硬貨を鷲掴みするや否や、元に来た道を走りに走った。で、今いるのは草原と森の境目で魔物が出ないところでもある。
もし本当に盗賊ではなく、冒険者だったりとか考えると身が震える。でもあんな格好をする冒険者がいれば、の話だけど。とりあえず、証拠が残らないように、大銀貨5枚を全部【スキルショップ】にチャージした。
【スキルショップ】の画面がいっぱい表示され、一番上のところに残額は500000Gと表示された。大銀貨は銀貨10倍の価値をしている。とりあえず、先ほどのような状況に情報がいかに大事なのか身を持って知ったわけだし、スキル【鑑定】を一番高価である250000Gを購入した。
《スキル【鑑定】を取得しました》
これで残額は半分の25万Gになった。さらに戦う術としてスキル【格闘術】、と体を動かす補正を掛けるスキル【体術】をそれぞれ1万Gと5万Gで購入した。
《スキル【格闘術】を取得しました》
《スキル【体術】を取得しました》
むかし森につく前に、お腹を空かして辛いを思いをしたことがある。そのトラウマを避けるために【空腹耐性】というお腹を空きづらいスキルをいつか習得しようと考えたことがあった。よくお腹が空くが、習得することは叶わなかったが……
《スキル【空腹耐性】を取得しました》
とりあえず【スキルショップ】で見かけたので、10万Gもするが、買うことにした。これで残額は9万Gとなった。チャージしたお金はどうやら引き出せるようで、取り出してみると、どういう仕組みか銀貨になった。
その銀貨を取得したスキル【鑑定】をかける。
銀貨
価値:10000G
スキルレベルが低すぎて、当たり前な情報しかわからないようだ。とりあえず、鑑定スキルを鍛えるために、【隠蔽行動】が時間切れになるまではひたすら薬草採取に努めよう。
「オープン」
本日二回目だったが、無事に開示された。
ライヤ(15歳)
ギフト:【スキルショップI】
スキル:
・【薬草鑑定(159:05:00)】
・【隠蔽行動(159:05:00)】
【鑑定(Lv1)】
【格闘術(Lv1)】
【体術(Lv1)】
【空腹耐性(Lv1)】
試しに自分に鑑定をかけてみると、
ライヤ
状態:良好
情報なさすぎ……