第十五話
それから7日、俺はひたすら薬草採集を勤しんでいた。例の作戦を遂行するために資金を調達しているのだ。結局、その翌日に返上した【隠密行動】はすぐさま買い戻した。Lv1に戻ったものの、それでも2時間敵に発見されずに活動できるのは大きい。それを駆使し、二時間採集、二時間はぐれモンスターの討伐をワンセットにして、毎日二セットをこなし続けたと大忙しである。はぐれモンスターは大体一匹で今日までゴブリン25体、角ウサギ55体と5日にしてはやや少ない収穫である。魔物は15分をかけて探し、15分をかけて解体することで時間がかかるため、2時間内には3体から5体までしか討伐できなかった。
倒したモンスターを収納にいれば5体で満杯になるため、倒す度に解体をせざるを得なかった。【スキルショップ】を通して【低位収納】から【中位収納】にアップグレードしたくてもお金が足りなかったである。このスキルも例の作戦の一環としてまたも資金を調達せざるを得ない。街に帰っても隠密行動を鍛え続けるので、3日目でLv2になってから2時間採集、2時間討伐から4時間採集4時間討伐に変わった。そのあとも鍛え続けてしばらくすると6時間にLvアップした。
それから、一気に3級薬草と4級薬草の群生地に突入し、ひたすら採集して今に至る。この前の6日で討伐した魔物の魔石を強化石板に回し、ウサギは昼夕食代わりにした。薬草は3級から5級をメインにして採集していたため、納品した報酬金が総額24万Gとなった。低位収納から中位収納にアップグレードするにはあと1万Gが足りなかった。
今日は討伐をせず、朝8時から薬草採集をした。案の定途中でスキルがLvアップをして8時間まで活動できるようになった。それを昼食を抜いてひたすら採集をした。夕方の五時は帰路についた。報酬金を受け取った翌朝に【中位収納】にアップグレードをした。【中位収納】は低位の10倍の収納量を誇り、10立方メートルほどとなった。つまり3階建ての建物の高さと広さの建物ぐらいの収納量となった。これで魔物を倒してもそのまま収納してから冒険者ギルドに解体させた方が早いし、便利である。でもゴブリンのような魔石以外は使い道がないので、解体料金以外に処分料金を追求されそうだ。
それからまた一か月が経った。例の作戦を遂行するために必要なスキルと装備を整ったのである。ちなみに、【スキルショップ】で【解体】というスキルが1万Gで売られたことを見て心が病んだことがもあった。定期的に薬草を手に入る方法だが、それを成す理由の納品期限が1年先のこととなったが……
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