ヒャクネンガエル
2話投稿じゃーい!
【ヒャクネンガエル】
動物界 脊索動物門 両生綱 無尾目 アマガエル科 バケガエル属
〈体長〉
5cm〜1m
〈身体的特徴〉
環境に合わせて体色は様々に変化する。
非常に優れた擬態能力を持っている。
擬態する場所に合わせて様々な模様に変化し、更に、体表の形状も変化させる。
土に擬態すればザラついた地面に、苔むした岩に擬態すれば苔まで再現する程の能力を持つ。
一度擬態すれば獲物が目の前を通るまで何年も全く動かないこともある。
昔の記録によると、岩に擬態したヒャクネンガエルを御神体に見立て、何十年も祠に祀っていた村があったという。祠は常に清潔にされていたため、人間以外の生物が入り込むことが奇跡的になかったようだ。
擬態には陽性魔力が使用されているが、外皮によって魔力の波動が遮断されているため、魔術師にも感知されない。
〈食性〉
動物食性。
獲物の種類は個体の大きさによって変化する。
エネルギー効率が恐ろしく高く、体内に保有する魔力を用いて半永久機関が構成されている。故に、何十年と餌を食べずとも生存が可能。
〈生息・分布〉
環境適応能力の高さから、世界中に分布していると考えられている。
ただ、その擬態能力の高さから、発見が非常に困難なため、探そうと思っても発見できない事が多い。
私がヒャクネンガエルを初めて発見した時も、砂砂漠で流砂に飲み込まれる不自然な砂の塊を見つけたからであり、正に奇跡といっても過言ではない程の発見であった。
〈繁殖〉
不明。
そもそも個体の発見例すら非常に少ない。
〈特性〉
私が捕獲したヒャクネンガエルを、マナクリスタルとアダマンタイトの合金に乗せてみたところ、ヒャクネンガエルの皮膚は恐ろしく硬くなった。流石に世界最硬度の合金程ではなかったが、グラビティ加工(特殊な圧縮)を施したアダマンタイト程の硬度にはなった。
このことから、ヒャクネンガエルは硬度を擬態物に近づける事が出来るとわかった。
惜しむらくはその硬度を測る途中でヒャクネンガエルを殺してしまった事だろうか。
流石に斬龍剣ヴェルガイアは強すぎた。
反省してる。
〈備考〉
私が解析し終わったヒャクネンガエルの死骸は国の研究機関にプレゼントした。
その翌日には硬すぎて何も手出しができないと送り返されてきたが。
だがそのまた翌日には軍部の人間が来て高値で買い取っていった。
なんでも、いつか現れる勇者の鎧をこしらえるのだとか。研究機関で手出しができなかった素材を軍部が扱えるのだろうか。
と思っていたら、近衛騎士団の団長が聖剣で彫刻したらしい。防具の形にまで削ったら自然と魔道具になって、使用者に合わせてサイズが変化するようになったのだとか。ヒャクネンガエルの擬態能力の影響だろうか。
だが⋯⋯カエルを纏う勇者⋯⋯なんだか滑稽であるな。
これから色んな生物を紹介していくわけですけど、当然超危険な生物も出てくるわけです。
まあ、「なんで一般人のお前(リリード博士)がそんなもん調べられんねん」となりますわな。
なので、物騒な剣の存在をチラつかせたのです。
唐突にリリード博士がめっちゃ強い設定になってしまった。
まあ序盤だし多少はね?