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異世界ダンジョン攻略記 ~幻想と冒険と色々な迷宮でファンタジーなRPG的世界で攻略する~  作者: 仮実谷 望
第四章

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53 塔の番人

 レイムンゲルの塔一階初戦の相手はゴーレムさん。

 なんか強そうだと思えるその容姿。

 体も大きく体長三メートルはあろう。

 体の素材もたぶん鉄製なので傷をつけるのが困難な感じに思える。

 しかしそれでも俺たちはこのデカぶつをなんとか倒さないといけない。


 しかしいきなり中ボスらしきやつが現れたな。

 一階でだ。こんな突然前振りも無くだ。

 なにせ今までの迷宮だと下に潜るタイプの迷宮がほとんどだった。

 だが、ここは迷宮と呼べるのだろうか?

 この塔は天を貫いてもしかしたらその先、宇宙とかに繋がっているかもしれない。

 そんな感じに見えた。

 第一印象だけどな。

 

 そしてそんなことを考えていると、相手のゴーレムが俺達に狙いをつけて攻撃を開始した。

「グッホホホホホホ……では行きますよ、人間達メ、ワガハイのこの鋼の拳を喰らうがいい!!」

 そう言って、ゴーレムは俺達にのっそのっそと微妙な速さで近づいてきてパンチを繰り出してきた。

 俺達の隊列に割り込んでくる大きな鋼の拳は空をきる。

 そしてそれは勢いよくゴォンという空気の振動音を鳴らし、迫力ある轟音が響き渡る。

 俺は咄嗟にミヤとマホの腰に手をまわして抱えるようにして二人を持ち、後ろに跳んだ。

 ギリギリのところで敵のゴーレムのパンチをかわす俺達。

 なおリルは既に俺の助けはいらないのか、左斜めのほうに跳躍してなんなくかわしていた。

 

 そして敵のゴーレムは俺達が攻撃をかわしたのを見て、も態度一つ変えず攻撃を続けた。

 まず次にしてきたことは態勢を直ぐに取り直して、右手をパンチを繰り出す前の状態にして、今度は俺とミヤとマホのいる方向に勢いよく距離を詰めてきた。

 しかも今度のゴーレムのいわゆる動作スピードは先ほどとはうって変わって、明らかに動きが違った。

 先ほどの動きがのろまなカバのような動きなら、現在の動きはゴリラが全速力で近づいてくる限界を超えた動きに見えた。

 ただあくまでも俺のイメージで実際ゴリラが全速力で近づいてくる限界を超えた動きなど見たことない。

 だが、実際かなり動きが違ったのだ。

 

 一つ一つの動作も違う。

 確実に速くなっている。ゴーレムの動きは機敏になっていた。

 俺は内心少し焦っていた。

 何せこのゴーレムはまだ未知の脅威だ。

 どんなタイプのモンスターかわからないし。

 どうゆう行動パターンを行うかなどの予想がつかない。

 実際今まで色んなモンスターを相手にしてきたが、いつもぶっつけ本番だった。

 俺は相手の敵の動きをいつもしっかり観察して、敵の行動を予測していた。

 もちろん毎回その予測が当たることなどなく、手痛い反撃を喰らうこともあったが。

 それでも俺はいつも目の前に立ちふさがる敵を粉砕してきた。

 一人のときも二人になったあとでも、三人になったときも、そして今は四人だ。

 

 俺は今一人じゃない。仲間がいる。だからこんな敵なんて簡単に倒せる。

 そう思えるほど、俺は仲間を信頼している。

 ミヤは近接戦闘が得意な魔法戦士。中距離でも、魔法が使えるので敵との距離が離れていてもなんとかなる万能タイプの戦闘職だ。

 一方マホは中距離から遠距離戦闘が得意な魔法使いだ。実際彼女は魔法を撃つのに少しだけタメが必要だ。なので近くの敵を相手にするのは苦手だ。腕力も無い。だから彼女はいつも俺の後ろの方でちょこんと隠れるようにいる。

 なので俺はマホを出来るだけ前に出さないように常に心がけている。

 マホはたまにドジでグズですっとこどっこいで本当に魔法使いなのかと思えるほど、役に立たないときもあるけど……(酷いです、トウセン様……私これでもがんばっているのに……)なんかマホのモノローグが聞こえたような気がするが気のせいだろう。

 それでもマホはここぞと言う時は真の実力を発揮して、俺達の死の危機を救ってきた。

 マホは俺達のパーティーに必要で頼りになる大事な仲間の一人だ。

 そして最近俺達のパーティーに入ったばかりのリルはというと。

 彼女はハーフドラゴンだということでかなりというか凄まじい腕力を持つ。

 この前試に腕相撲をしようよとリルに言われたので、やってみたが負けて負けて負けまくった。

 というか一度も勝てなかった。実際父親がこの世界で特別な最強と呼ばれる竜種なので勝てるわけがない。

 この前なんか、自前の修行でどこから持ってきたのか知らないが五重塔のような超巨大な岩を持ち上げていた。

 この娘には逆らわないほうがいいと俺はそのとき思った。

 

 このように俺の仲間には一人も欠けてはいけない。

 誰にも渡さない。俺達は友達だ。仲間なんだ。だからみんなでこんな鉄屑の木偶なんて倒してしまえる。

 俺はそんな不確定な自信を持っていた。


 

 場面は戻り、迫るゴーレム。俺とミヤとマホはお互いアイコンタクトをする。

 俺は剣を抜き、剣に気合を込める。そしてそのまま俺の十八番六連連続斬りをゴーレムにぶつける。一番最初に斬りだしたのは俺だ。

 眼前に迫るゴーレムの右の拳から繰り出されるナックルジャブ。その鉄の塊は俺を狙い撃つ。しかし俺はその鉄の拳を棒高跳びの要領で跳び越えた。

 自分で言うのもなんだが見事なジャンプだった。空中で一回転してそのまま着地。

 そしてそのままゴーレムに向かって、気合六連連続斬りを我武者羅に撃ちこむ。

 ゴーレムの鉄の体は歪み、一気にメッキが剥がれる。

「グオオォォォオオオオオォォォォアアアアアアアアアアァアァアァァァァァアアアアア!!!!!」

 悲痛の絶叫をあげる鉄の塊のゴーレム。そしてゴーレムは膝を折り、地に手をついたと思ったら、暫くして立ち上がり俺達に警告を放つように語りかける。

「これ以上の、愚行をワガハイはユルシマセン。二度と刃向えないように、ワガハイの限界を超えた、真の実力をミセテあげますか……」

 そう言って、ゴーレムは力むように姿勢を変えた。

「ウヌヌヌヌヌヌヌヌヌムムムムムムムムムムムンンンンンンンンンンンンンンンホオオオオオオオォォォォォォォォォ…………………………………………………ドカ――――――――――――――――――ン!!!!!!!!!!」

 と機械生命体の癖に熱のこもった魂の雄叫びをあげたゴーレム。

 するとゴーレムの体中が光だし、この空間を飲み込んだ。

 光が落ち着いたら、ゴーレムを見た俺達は。

 俺達は唖然とした。何せ、それはあまりにも出鱈目な姿をした何かがいた。

 それはもうゴーレムではなかった。

 化け物。いやそんな生易しいものではない。別物だ。

 言葉にするのは難しいが、あえて言おうこれは


 破滅的な脅威。絶対に敵わない障害。人にはどうにか出来るそんなレベルを超えた災害。

 

 と一言では表せられない存在がそこにはいた。

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