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緑紫炎の陰陽師  作者: Ponkichi
養成学校編
17/19

レッツ・クッキング♪

更新が遅れてすみません。


今回は暴走してしまいました……。




~帰りのHR~


「今日は、前にも軽く言ったと思うが明日から始まるサバイバルについて説明する」


いつも通りダルそうな夏目先生の言葉でHRが始まる。


「せ、先生!初耳です!」


誰かがキンキン声をあげる。確かに初耳だ。明日ならばもっと前に知らされていても良いはずだが。


「そう言えば言ってなかったか?そうかそうか。すまんすまん」


悪びれる様子も無く他人事の様に笑っている。


いや!軽過ぎるだろ!っと心の中で激しくツッコミを入れる。


「んじゃ、面倒だから1回しか言わないぞ。サバイバルってのは2泊3日、学校の周りの山で過ごしてもらう」


言ったかどうか忘れたが学校の周り(寮、店なども含む)は山に囲まれている。と言うか山の中に学校が建っている。


「つまり、2泊3日無事に過せたら合格だ」


「無事ってどういうことですか?」


誰かが質問する。


おそらく、この学校の無事にとは怪我をしないで過ごすとかの話じゃないだろうな。


「ん?この山にはな妖とか霊とかがわんさかいるんだ。途中リタイアも出来るがその場合は不合格。1週間、毎日放課後に補習をして貰う」


「ようするに、2泊3日妖や霊を滅するか逃げるかして対処すれば良いんですよね?」


流石、椎名ミカド。学年でも5本の指には入る秀才。先生の話しを僅か1行でまとめるなんて。

さらに、補習を受けるという考えは無いらしい。


「あぁ、そうだ。このサバイバルは協力して敵を退治しても良いし、単独でも良い。だが、2泊3日経つ前に生き残りが1人になった場合はそこでその1人が合格となるからな。つまり……」


つまり、生徒同士で潰しあっても良いって事か。


「んじゃ、詳しい事は明日話すから今日のところは終わる」


てことで今日のところは解散らしい。……帰るしかないか。


「一緒に帰りませんか?」


「あぁ。良いよ」


2人で話しつつ玄関で靴を履き替えて、寮へ向かう。この学校にも一応部活はあり、啓介は野球部に行っていていない。俺たちは帰宅部。


「あ、そういえばサバイバルどうしますか?」


「そうだなぁ……。3人で組まないか?3人なら大体の妖には勝てるだろ。強い妖はそんなにいないらしいし……」


あくまで、そんなにいないってだけで低確率だけど見つかる危険性はある。普通の一年生じゃ対処しきれないような奴が……。

本来、この山に出るほとんどはE〜Dランクぐらいの妖らしいが中にはBやAランクの妖もいるらしい。

あ、E〜Dランクは下級の下〜下級の上くらいの強さだ。BランクやAランクは中級の上〜上級の中くらいだと思ってくれ。ま、アバウトに言うとこんな感じだ。

ま、完全にフラグだわな……。


「そうですね。その方がもし誰か(生徒)に襲われたとしても対処出来ますしね」


生徒が生徒を襲うなんて事は考えたくはないが起こるだろう。強い妖と戦うより、他の生徒を全員倒した方が安全かつ楽だからな。

いくら途中リタイアがありだと言っても、リタイアする前になす術も無く妖に殺される事もありうかもしれないし、リタイアなんてしたくないだろう。

これもフラグだよね……。


「んじゃ、そうしようぜ~!あ、今日は俺がメシ作るから食べに来いよ!」


特別美味いって事は無いが人並みには作れる。


「え⁉良いんですか?行きます!」


てことで店によって材料を買い込む事にする。


「さて……何が食べたい?」


と言っても、たいした物は作れないが……。


「そうですね……。ハンバーグとかが……」


「フフッ」


いつものクールな整った真顔でハンバーグと言い放つミカドが微笑ましくて笑ってしまう。


「な、なんで笑うんですか~!」


ミカドが口を尖らせて抗議してくる。なぜか少し可愛い。


「い、いや、ミカドの口からハンバーグが食べたいだなんて……」


笑いをこらえながら話す。


「ま、分かったよ。ハンバーグにしよぅ……。あれ?ミカド?」


いつのまにかミカドがいない。


「あ、あの~。これも良いですか?」


「プッ!ちょ、おま、お前がわざわざ持って来たと思ったらそれかよ!」


とうとうこらえきれずに吹き出して、笑ってしまう。


ミカドが持って来た物。それは……チョコレート。


「だって、チョコ美味しいじゃないですか~!ダメですか⁉」


顔を真っ赤にして照れながら抗議してくるミカドはなぜか可愛いかった。


「早く買い物終わらせて帰ろうぜ。腹減ったし」


「お金、半分出しますよ」


その後はテキパキと買い物を終わらせて寮に戻った。




〜智樹の40分クッキング〜


「では、脳内で3分クッキングのBGMを思い出しながら作って行きたいと思いま~す!」


「先生、まずは何からするんですか?」


意外とノリが良いミカド。


「まずは、タマネギをみじん切りして行きたいと思いま~す!せーの!オーアタタタタタタタタタ!オーワター!」


北斗の拳風に両手に包丁を持って高速で刻む。


「す、凄い!タマネギ2つを僅か1分でみじん切りにするなんて⁉」


オーバーリアクション。ミカドがいつになく楽しそうだ。


「では、次はみじん切りにしたタマネギを炒めて行きまーす!では、ミカド君お願いします」


「はーい!わかりました~!」


「ここで、智樹の~ワンポイントアドバイス♪タマネギは炒める前に冷凍庫で凍らして置くと細胞が壊れて直ぐに炒まり、時短になりま~す!」


変なテンションになって来たな……。


「さて、ミカド君が炒めてくれている間に、ひき肉、塩、コショウ、牛乳、パン粉を用意しておきます。この時、パン粉は一度別の容器に入れて牛乳でふやかしておきましょう!」


「先生!タマネギ炒め終わりました!」


そうこうしてるうちにタマネギが炒まったらしい。


「それでは、うちわをもって全力でうらららららーーー!!!はい!一緒にー?」


「「うらららららららーーー!!!」」


タマネギの熱を飛ばす。


〜扇ぐこと3分〜


「タマネギが冷めたので先程の材料を全て混ぜまーす!」


しばらく混ぜて程よく混ざったら、


「次は~!肉を小判形にしまーす!まず、肉を適量手に取ります。そうしたら、手の上で小判形にして……、後はもう片方の手に叩きつけるように投げるべし!」


「先生~、この作業にはどんな意味があるんですか~?」


「ふっ。それは、空気を抜くためさ。空気を抜いておかないと焼いたときに割れたりしますから要注意です!」


「わっかりましたー!」


ミカドが敬礼する。動きのキレがいい。


「口より手を動かせー!」


そう言ってミカドに頭突きをくらわせる。(手に肉が付いているから)


「ひでぶ!」


ミカドが頭を抑えて意味のわからない単語を発する。


形を作り終えたところで……


「良し!焼くぞーーー!!!」


「はーい♪」


温めたフライパンに肉をのせる。ひき肉から油が出るので油は引かない。


「ここで、智樹の~ワンポイントアドバイス♪ハンバーグをふっくら焼くには肉の上に氷を乗せて焼くとふっくらジューシーに焼けます。けど、水分が跳ねるので要注意!また、事前にハンバーグの中にマヨネーズを入れて置いてもふっくらジューシーに焼きあがりますよ~」


「なるほど~。そんな技があるんですね~」


そして、やっと焼く工程にはいる。


「先生!後は焼くだけですね♪」


「あ"?焼くだけだと?甘いわー!!!」


「あべしっ!」


ミカドの頬を殴る。もちろん軽く。ミカドはオーバーリアクションで乗ってくれた。


「中の汁が赤色から透明に変われば火が通った証拠です!」


「す、すみませんでした!まさか…そんなに奥が深いなんて…」


〜焼いてます♪〜


「そろそろ良いですね~。では食べましょう!」


「はい!」


〜盛り付け中〜


「「いっただっきま…!」」


「ちょーと待った!!!」


物凄くナイスタイミングで啓介が乱入して来た。


「この俺を待たずに先にメシ食おうとするなんて、この不届き者どもがぁー! 」


相変わらず部活の後だというのに元気な奴だ。

けど、こいつのこの無駄な元気は嫌いじゃない。こいつの明るさは不思議と人を明るくし、笑顔にする。


春風が開け放たれた窓から入り部屋の中を吹き抜けていく。

風に乗って、ほのかに香る桜の香り。春の土の匂い、季節の匂い。これぞ春だと感じる。

春風はまだ冷たいが智樹たちの心は暖かい。

昔から友達だったような、こうなるべくして出会ったような、運命を感じるような……。

そんな絆が智樹たちを結んでいる。

そう……まるで、3つのパズルのピースがぴったりと収まるべきところに収まったような。


「うまい!」と言ってハンバーグとご飯をかきこむ姿を見ているとなんだか微笑ましくて、つい笑ってしまう。


「美味しいですよ」


あくまでもミカドは爽やかに微笑む。


そうやって、明日から始まるサバイバルの決起集会も兼ねた晩ご飯は10時頃まで続いた。

その後はみんなで風呂に入った。

本来は10時は消灯なので風呂には入れないが、明日からサバイバルでしばらくは風呂に入れない事もあり特別に入らせてくれた。

もちろん、怒られたが……。


風呂を上がってミカドは自分の部屋に戻り寝た。




そして、明朝。


トントントントントン。まな板と包丁の音がして、智樹は起きた。

啓介は布団を蹴り飛ばして、へそを出して寝ていた。よだれを垂らしながら。


「すみません。起こしてしまいましたか?」


そこにはエプロンをして朝食の準備をするミカドの姿があった。


「あ、ミカド、おはよう。って、なんでミカドが部屋にいるんだ⁉」


「昨日の晩ご飯のお礼ですよ」


そう、別の部屋にいるはずのミカドがさも当然の如くキッチン(と言っても、コンロと流しがあるくらいだが)に立っていたのだ。


「そーじゃなくて!カギは⁉カギをかけてあったはずなんだけど?」


「そんなもの、ヘアピン1つでなんとでもなりますよ」


そう言ってミカドは朝の空気のように爽やかかつ優雅な笑みをするが、怖いと感じるのは当然だろう。

ただ、本人に悪気は無く、本当に恩返しと言うのが憎めないところだ。

全く……。困ったものだ。


「もう少しで出来ます」と言ってミカドは作業に戻り、俺はシャワーを浴びた。

俺がシャワーからあがると朝食はちょうどいいタイミングで出来上がり、啓介を叩き起こして朝食をとった。

メニューはトーストとスクランブルエッグに味噌汁だった。

意外にトーストと味噌汁は相性が良くて美味しかった。


そうして、各々、持ち物の準備をして一緒に学校へと向かった。


集合場所は校庭だった。


みんなが荷物をもって並んで座る。

みんなが集まったところで校長が説明を始める。


「えーと、みんなも各々の担任から聞いていると思うので簡潔に。リタイアをするにはこのボールに霊力を込めろ。そうすれば、校庭に瞬間移動する」


そういって、校長は野球ボールくらいのオレンジ色のボールを掲げた。


「あとは……」


そうして、説明を終えて開始を待つだけとなった。

開始は正午。


「よーい……スタート!」


校長の合図で一斉に山の中に入る。


山に入って1時間は生徒同士の攻撃は出来ない。



俺たちの最悪のサバイバルが今、始まった。





こんな作品ですが、これからもよろしくお願いします。

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