旅立ちの決意!
最近割と早い頻度で更新してます!
まぁ冬休みが終われば元に戻りますが……。
後書き長いですが、読んで頂けると……。
今回はシリアスな感じになっているので短かめにしました。
いつも短かめですが……。
翌日。今日は学校が休みだ。
昨日は疲れていたので報告だけだったが、今日は更に詳細を説明して、これからについて話し合わなければならない。
・・・・・・
一通り説明し終えて親父の反応を待つ。
「智樹、それはおそらく蛾存流だろう。襲われた事に感してはまぁ、仕方が無い……。あとな、智樹には言ってなかったが召喚には2種類あるんだ」
親父は唐突に言った。
「まず、お前が使っている方法は契約してから、召喚するだろ?けどなもう1つあるんだ。それは、ただ召喚して解き放つだけ。これは、自分には従わない」
「え、危ないじゃんそんな方法!」
自分に従わないのなら召喚してどうするんだ?自分も敵とみなされれば殺られるかもしれない。
「あぁ、だから召喚したら私たちを囮にして自分は逃げる。そして、召喚された者たちは目の前の私たちを敵とみなし襲う……」
「でも、それって契約してないなら倒したら死ぬよね?」
使鬼神などの場合は倒されても煙となって主の中に戻る。昨日の様に……。だが、1度倒されて戻ったら暫くは召喚出来ない。
「あぁ、だから私を襲った妖は死んだんだ。けどな陰陽師にとって使鬼神以外の妖は敵でしかない。使鬼神すらただの道具と考えるくらいの奴らだ、そんな敵が死のうが知った事ではないと考える輩もいる。それに契約する手間も省けるから効率がいい」
親父の目は異様に冷たく見えた。ガラスの様に生気の無い目で淡々と話す親父に俺は一瞬、恐怖すら感じた。
親父自身そんな奴らを散々目にして来たのだろう。利用するだけ利用して殺されようがお構い無しの腐った奴らを……。
「そんなの……間違ってる!!!」
「智樹、世の中には理不尽な事もあるんだ!お前はもうこの件には関わるな……。お前が要ると足でまといになる。お前はげんにもう襲われているんだ」
「……でも!」
「でもじゃない!すでに手配はしてある。前から考えていたんだ。この件は龍天流の問題だ」
「手配って何だよ!俺も……俺も龍天流の陰陽師だ!」
「では智樹、お前に何が出来る?結界もまともに張れないお前に。直ぐに感情的になるお前に。私はこれ以上お前を危険に晒したくないんだ……分かってくれ、智樹……」
「父さん……」
親父、分かったよ。親父が俺の事をそんなに、そんなに思っていてくれたなんて……。
「私の古くからの友人でな、龍天流の陰陽師の専門学校をしている者がいるんだ。そこにお前を預ける」
専門学校……。預けるって事は家には当分帰れないのか?
「え、それって夏海やほかの奴らとは会えなくなるってこと?」
「そうだ、だがそこならばここより安全だ。そこで本格的に陰陽術を学んでこい」
会えなくなるのは……嫌だ!
けど……今の俺じゃ確かに足でまといだ……。それに今のままじゃ仲間を危険から守る事も出来ない。
もう、大切な仲間を失う苦しみを味わいたくはないんだ!
あんな……あんな思いなんか2度と……。
俺の気持ちは決まった。もう、絶対に揺らぐことのないだろう決意が。
「腹を括るしかないんだね……。分かったよ。俺、そこに行くよ」
「すまんな……」
「けど、友達にさよならを言う時間が欲しい……」
「あぁ今日は土曜だから月曜日に学校で挨拶して来るといい……水曜日から登校だ」
「分かった。ありがとう」
いきなりの展開で頭の整理がイマイチつかないが、わざわざ親父が預けるくらいだからここにいると俺が前より危険な目に会うのだろう。
俺が俺では対処出来ない程の更なる危険なめに会う。それはつまり、周りの奴等が家族が仲間が、そして……大切な友達が危険なことに巻き込まれることを意味する。だが、裏を返せば専門学校がそれ程安全だということだ。また、仲間の安全も保証されることでもある。
何も知らない奴等が巻き込まれるのは、それだけは絶対に避けたい。
その先に待つのは絶望と死。
蛾存流の奴等が何を考えているのか、一体どんな目的があるのかまだ分からないがそれだけは絶対に、絶対に何があっても、例えどんな代償を払ったとしても……。
その為なら、暫く会えないくらいどうって事ない!
「父さん……」
そうと決まればやることは1つ。
「なんだ?」
「修行しよう!!!」
考えていてもどうにもならない。俺は俺が今出来ることをするだけだ!
ただ、それだけ。
「……な⁉しゅ、修行⁉」
「せっかくの休みなんだからさ一緒に修行……しよ?」
そう、今はひたすら修行をするのみ。
「智樹~、お父さんは、お父さんは……嬉しいぞー!」(泣)
何で一緒に修行するくらいで泣くんだよ!
さっきの真面目な親父を返せ!
まぁ親父のこんなところも好きだったりするのだが……。
変な意味では無いぞ!