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18/24

#18 本気




 ユウトには、恋人が居るのか。

 それと似たような質問を、以前にも彼に投げかけたことがある。


 けれど思い返してみれば、あの時ナナは平静を欠いていた。

 四年間も音信不通だった幼馴染が、勇者となって──それも逞しい美男子になって帰って来たのだ。

 ナナはパニック状態に陥っていて、到底冷静な判断を下せるような状況になかった。


 フィオナの話を聞いてから、ずっと心に引っかかっていた。

 まさか彼がハーレムを築き上げているというのは──ただの、ナナの勘違いなのではないかと。


「……恋人」


 ユウトが小さく呟く。

 ナナは爪が手のひらに食い込むほど強く拳を握りしめて、彼の口の動きを目で追った。

 心臓が暴れる。耳が燃えるように熱い。


 するとユウトは、首の後ろを摩りながら答えた。


「──いるわけないだろ?」


 と、まるで子供でも分かる簡単な計算の答えを述べるように、呆気なく。


 ナナは立ち上がり、ユウトと顔の距離を詰めた。


「いッ、居ないの!?」

「ああ……。この話前にもしなかったか?」

「前っ。そうだよ前! 前に言ってたでしょ!?」


 確かに彼は言っていた。

『オレは、見ての通りだ』と。

 美少女揃いのハーレムパーティを引き連れた勇者が〝見ての通り〟と言うのだから、それは堂々たるハーレム宣言に違いない。


 ……そういう意味だと、ナナは思っていた。

 けれどユウトは、「自分には恋人など居ない」のだと言う。

 それならあの時の発言は一体何だったのか。


「ああ。あれは……〝見て分かる通り、俺には恋人なんてものは居ないぞ〟という意味だ」

「分かるかァーーッ!!」


 ナナは思わず目の前の机をひっくり返してしまいたいような気持ちになった。

 そんなこと、分かるわけがない。

 あんなハーレムパーティを見た後で〝見ての通り〟などと言われれば、当然誤解するに決まっているだろう。


 ユウトはまさか、自分のことを「モテない」「冴えない」「到底恋人持ちには見えない」ような男だとでも思っているのだろうか。

 思っていそうだ。昔からユウトはそういう、自信の底が抜けているような人間だった。誰がどう見ても両手を叩いて褒め称えるような功績を残したって、「自分はまだまだ至らぬ人間だ」と謙遜ではなく本気で宣うような男だった。

 四年間の旅で燃え上がるような自信を身に付けたのかと思いきや、全くそんなことはなかったらしい。むしろ妙な方向に拗れていそうですらある。


「お前には! 言葉が! 足りないんだよぉ!」

「あ、ああ……? そうなのか。気を付ける」


 ナナは彼の膝に乗り上げて、彼の顔を両手で引っ張った。ユウトは困惑の色を瞳に浮かべつつも、両手を上げてナナの言葉に頷く。

 子供が大人にじゃれつくように暴れてから、ナナは肩を揺らしてソファに手をついた。


 ユウトのことを好き放題に責め立てたが……、けれどナナにも、彼に言わねばならないことがある。

 きっと今を逃せばもう打ち明けられない。

 恥をかいてでも、彼に伝えなくてはならない。


「ゆっ、ユウト……」

「なんだ?」

「わ、私、にも。言わなきゃ、いけないことがある」


 ユウトの身体が跳ねるように震える。

 ナナは唇を噛みしめた。心臓がやたらうるさい。別に彼は何も言っていないし、笑ってなんかいない。なのに何故か勝手に威圧感を覚えて、口を開いた瞬間に大きな黒い影に飲み込まれてしまいそうに感じる。

 そんな圧迫感を何とか跳ねのけて、ナナは野花の蕾のように小さな唇を開いた。


「私っ。う、ウソ、ついてたの」

「……嘘?」

「そ、そう。嘘、ついたの。ごめん」

「いや、謝らなくてもいいが……謝りたくなるほど大きな嘘なのか?」

「うん……」


 ユウトが首を傾げる。ナナの打ち明けた〝嘘〟に全く心当たりがないらしい。

 騙されていた自覚が全くないらしい彼は、怒りも悲しみも全く浮かんでいない、雲一つない水縹の空のような瞳をナナに向けた。


 ナナは強く歯を食いしばって、それから彼に白状する。


「──私に、本当は恋人なんていない」


 その時見上げたユウトは、間抜けなくらいにぽかんと口を開けたまま固まっていた。


「素敵な恋人がいるって言ったけど。あれ、ウソ」

「……どっ。どこから、どこまで?」

「全部。私には恋人なんていないし、誰かに告白されたことも、したこともない」


 打ち明けてしまえば、案外簡単な事だった。

 意外にも言葉は詰まらず、滑るように口の外に言いたいことが落ちていく。


「あの時私、ユウトはパーティに居る女の子たち全員と付き合ってるもんだと思ってたんだ」

「なっ、なんで!?」

「そりゃお前、あんなハーレムパーティを見た後だったから。お前が四人と同時交際してて、それを私に報告しに来たもんだと思ったんだよ」

「ちっ、違う違う違う! そんっ。ごかッ、と……とにかく違う! 信じてくれ!」

「分かってる。というか分かったよ……。お前、何股なんて出来るほど器用じゃないもんね」


 ユウトが光の速さで首を縦に振る。

 ナナはつるりと丸い額を押さえて、それから自分の手のひらを見つめた。


「私は──ユウトの居ない四年間、ずっと森の奥に引きこもってた」

「……」

「面倒臭いからって他人との関わりをほとんど絶って、自分の好きな事だけやってた。だから……恋人以前に、友達すらいない」


 ナナは別に、誰かの前で話すのが苦手だとか、人と関わることができないとか、そういうわけではない。

 ただ、〝一人〟に苦痛を覚えないたちなのだ。

 一人で居ても特に寂しさを感じない。孤独に心を壊されない。だから余計に他人と関わることに価値を見出せなくて、それが随分重い面倒事のように思えたのだ。


 けれど勇者となった幼馴染と再会して、そうして生きてきたのが何だか後ろめたいことのように感じられた。


「お前は勇者で、頼れる仲間に囲まれて、魔王を倒して、世界に平和をもたらして……本当に、凄いヤツだ」


 いつの間にか開いていた距離を、直視することが出来なかった。

 一人で居ると面倒事に悩まされない。けれど一人で居たから、仲間に囲まれて幸せそうなユウトの顔を見られなくなってしまった。


「お前と自分を比べて、私は勝手に恥ずかしくなってたんだ」

「そ、れは……」

「お前に寂しい人間だと思われたくなくて、くだらない見栄を張ったんだよ」


 ユウトは目玉が零れて転がっていきそうなほど目を見開いて、口を開いたまま黙り込んだ。


「……幻滅、した?」


 彼の顔を覗き込む。

 失望されていても不思議ではない。ただ自分のプライドを守りたくて、自業自得の傷から心を庇いたくて、意味のない虚勢を張ったのだ。

 けれどユウトははっと突然目を覚ましたような勢いで首を横に振って、「し、してない。してないぞ」と答えた。


「本当?」

「あっ。ああっ。ほ、ホントだ」

「……私のこと追い出さずに、まだここに置いてくれる?」

「あ。ああ」

「そっか……ユウくんは、相変わらず優しいね」


 ナナはほっと安堵して、頭を撫でられた子供のように口元を緩めた。

 ユウトは何故だかぎこちなく頷くばかりだったが、彼に怒っている様子はない。



 温かな風呂のお湯に顔の下半分まで浸かりながらも、ナナはまだ彼のことについて考えていた。


 ユウトには未だ恋人が居ないらしい。あのハーレム四人娘も実際はただの仲間で、恋愛関係になることはないだろうと彼ははっきり断言していた。

 ナナも自分に恋人がいるというのは真っ赤な嘘で、ただ見栄を張ってしまっただけなのだと正直に謝った。


 つまり、彼と自分との間に恋愛的な障壁は一切ない。


 うっかりユウトの高価な私物を壊し、その弁償のためにユウトの家で働くことになってからしばらく経った。

 幼い頃から淡い恋心を抱いていた相手と、一つ屋根の下である。

 当然ドキドキするし、意識もする。


 でも自分には望みがないと思っていた。

 彼には素敵な彼女が四人も居て、おまけに自分は余計な見栄を張って嘘の恋人の存在をでっち上げている。

 倫理的にも、常識的にも、彼と自分との間に何かが芽生えるはずもない。

 家に連れ込まれた当初は「まさかコイツ……味変感覚で幼馴染もつまみ食いするつもりなのか!?」と勘ぐっていたが、いつまで経っても手を出されることはなかった。

 それはやはり、今いる恋人を大切に思っているからなのだろうな──と、苦い思いを味わっていたのだ。


 けれど全ての誤解が解けた今となっては、もう遠慮などする必要がない。

 それはつまり。


「──私がユウトの恋人の座を狙ってもいい、ってことだよね?」


 いくら彼に想いを寄せようとも横恋慕にはならない。

 浮気にもならないし、不貞でもない。

 それに彼に話を聞く限り、彼はあのハーレム四人娘の誰にも恋をしていないという。

 頼れる仲間だとは思っているし、信頼もしているが、恋愛的な眼差しを向けたことは一度もないと言っていた。


 彼は巨乳美少女に心を揺らされない。

 ならば、地味で貧乳の幼馴染にも勝機があるのではないか。


「──」


 風呂上がり、ナナは髪を乾かして、水色の水玉模様の寝間着を着て、二階へと続く階段を上った。

 寝室の扉を開け、わざと音を立てて部屋へと入る。


「……」


 ベッドの上ではユウトが眠っている。

 ナナは足を持ち上げ、ベッドによじ登り、彼の隣に寝転んだ。

 その瞬間、彼の身体が分かりやすく強張る。


「……、な、ナナ」

「なに」


 どうやらまだ眠ってはいなかったらしい。

 それとも部屋に入った時の物音で目を覚ましたのだろうか。しかしまあ、ナナにとってはどちらでもよいことだ。


「へ、部屋。ま、間違えてる、ぞ」

「……間違えてない」


 ユウトが震えた声で指摘する。しかしナナは首を横に振って、彼の服の背中部分を握りしめた。


「──一緒に、寝ようと思って」

「へっ」

「幼馴染なんだから、そのくらい良いでしょ。別に、お互い。特別な相手が居るわけでも、ないんだし」


 彼の背中に額を押し付ける。彼の体温は燃えているように高くて、くっついていると身体が溶けてしまいそうだった。


「嫌だったら、跳ね飛ばせばいい。ユウトならそれが出来るでしょ」


 彼の胴体に腕を回す。

 拒絶はされない。嫌じゃない、のだと、思っていいのだろうか。

 この距離感を許してくれているのは、自分が彼の幼馴染だからだろうか。

 ユウトは自分を〝ただの〟幼馴染だと思ってる?

 ……それとも。


「……私は」


 彼は勇者だ。

 世界を救った正真正銘の英雄だ。

 きっと彼に憧れる人間なんて星の数より多く居て、彼に想いを寄せる乙女の数は両手の指に収まらない。


 勇者の正妻(ヒロイン)の座は、きっとナナには荷が重い。

 それでも。


「──私は、本気だからね」


 一つ屋根の下で暮らしているのだ。

 彼に異性として意識してもらう機会ならば、きっとどこにでも転がっている。

 彼の隣が未だ空席だと言うのなら、今度こそナナは選択を間違えない。

 だって彼がハーレムを作っているのだと思ってショックを受けた。もっと早く行動を起こしていればと悔やんだ。

 本当は自分の方がもっとずっと前から好きだったのに、それを伝える機会すら失ってしまったのだと落ち込んだ。


 けれど、あんな思いはもう二度としない。

 今度こそ自分の気持ちに素直になろうと思う。

 ……。

 …………。


「……ユウト?」


 彼の背中を指でつつく。

 しかし返事はない。彼は微動だにしない。

 ナナは起き上がって、彼を真上から見下ろした。


「ばっ、爆睡してる……!?」


 爆睡していたのである。

 正確に言えば、彼の理性のキャパシティが壊れたために情けなく失神しているだけなのだが、勿論ナナにそんな真相が伝わることはなかった。

 呆気なく意識を手放している彼を見つめて、ナナは「なんて図太い神経の持ち主なんだ……!」と一周回って感動する。


 これほど肝が太く鈍い男だからこそ、あれほどの美少女四人組の誰ともフラグが立たなかったのだろう。

 ナナは安堵すると共に、彼の足を爪先で少しだけ蹴った。

 そしてため息をついて、それから「まあいいか」と思う。


 時間ならばある。

 身を引く理由はない。

 ならばじっくりと距離を詰めて、〝ただの幼馴染〟から〝幼馴染兼恋人〟へとなるだけだ。


「……ふん」


 それでもしかし、幼馴染とはいえ同じベッドに並んでいるのだから、汗の一つくらいはかくべきだろう。

 緊張の一つすら浮かべずすぐさま寝落ちた彼の横顔が少し癪に障ったナナは、彼の頭を子供の悪戯のような力加減で引っ叩いてから、彼の大きな背中に抱き着いて眠った。







 広大な王都の端には、勇者とその親友が足繫く通う酒場がある。

 その酒屋の店主も客も皆大らかな気性の者ばかりなので、勇者であるユウトが素顔を晒していてもそこまで大事にならないのだ。

 それに酒を飲んだユウトは泣き上戸になるので、その醜態が普段の勇者像と一致しない、というのも大きかった。


 というわけでユウトは現在、やはり顔を真っ赤に染めて涙を流していた。

 しかしその涙に込められた意味は以前とは違う。


「っ、うっ、よ、よがっだぁぁ~~~~ッ!!」


 要するに、嬉し泣きである。


 ユウトはグラスに注がれた酒を一気に煽り、口の端を手の甲で拭った。

 カスパルはうんうんと頷きながら、ユウトの肩を叩いて「良かったなァ」と言う。


「よっ。よがった。ほんとにっ……! ナナにっ、彼氏なんてものが居なくて……!」

「ここだけ聞くと最低な喜び方に思えるけど。まあ、良かったじゃねえか」


 カスパルはしみじみと呟いた。

 どうやら彼と彼の想い人の間には何かの誤解が生じていて、ついこの間そのすれ違いが解消されていたらしい。

 要するに、障壁がなくなったというわけだ。


 カスパルはこれを、彼の友人として素直に祝福した。彼の恋路が華やかに報われるなら、それはこれ以上ないほど喜ばしいことだ。


「よっ、良かった。これでもう、嫉妬で眠れなくなることもない」

「うんうん」

「ナナの恋人がどんな野郎なのか確かめたくて後をつけることも、相手の素性を調べようとすることもない……!」

「お前それ気をつけろよ。ただの迷惑野郎だからな」

「ぐ……は、はい」

「……まあ、何にせよ良かったよ」


 カスパルは頬杖をついて、彼に向かって酒の注がれたグラスを掲げた。


「お前が惚れた女と付き合えて」

「…………」

「……ん? 何だその反応」

「つ……、付き合う?」

「……ん? 付き合うことになったんだろ?」

「え。あ。いや……」

「……まさかお前、なんも言ってねえのか? 好きだとか、恋人になってくれとか」


 カスパルが唖然としながら問いかけると、彼は口を大きく開けたまま固まった。

 それはまるで、たった今家にどうしても必要な物を忘れたことに気づいた時のような顔だった。

 カスパルは「はっ、はああァッ!?」と叫んで、机を叩いて立ち上がった。


「なんで!? 告白したんだろ!?」

「し、してない……」

「はぁぁァ!? これ以上ないくらいのチャンスだったろうが!」

「な、ナナに、決まった相手が居ないことに、舞い上がってて。い、言うのを、忘れていた……」

「バカバカバカお前ホント馬鹿! お前のこと友達だと思ってるけど普通にビンタしていい? 今」

「お、お願いします……」

「バカビンタ!」

「ふぐッ」


 ユウトは結構な勢いの平手打ちを食らった。その音はかなり激しいもので、酒場中に発砲音のように鳴り響いた。

 カスパルは彼の胸倉を掴み、彼の身体を大きく揺さぶって叫ぶ。


「つかお前何悠長に酒飲んでんだ! もう今行け! 今! 今すぐ告白してこい!」

「今!? む、無理すぎる……!」

「なんでだよ! お前元々プロポーズするつもりだったんじゃねえの!?」

「あれは魔王退治でハイになってたから行ける気がしてただけなんだ! 勢いづいてたんだ! あの時は! でも今はもう……魔王退治の余韻とか全然消えてる!」

「早ぇよ! 今後千年は語り継がれるくらいの偉業を一か月で消化すんな!」

「オレは……オレは本当に勇者なのか!?」

「不安になってんじゃねえよ! 勇者だよ!」


 もしやこの男は、そのためだけに世界を平和にしたとでも言うのだろうか。

 好きな女の子に告白する勇気がなくて、その勇気を絞り出すためだけに四年もかけて魔王を討伐したのだろうか。

 スポーツの大会で優勝したら好きな女の子に告白するのだ、と幼い少年が意気込むように。

 それと同じように、自分を勢いづけるためだけに勇者になったとでも言うのか。


 この男、どうしようもないヘタレである。

 カスパルは嘆かわしく思った。天下の勇者ともあろう男が、惚れた女に向けて「好きだ」の一言すら絞り出せないとは。


「……とにかく。ナナに決まった相手が居ないことが判明したんだ」

「今更キリッとしてもお前が救いようのないヘタレであることは変わんねえからな」

「それにオレはナナと暮らしてる。ナナも……多分、うん、一緒に住むことは、悪く思ってないはず。快適だって言ってたし。え? 違ったらどうしよう。死のうかな、はは……」

「お前の情緒どうなってんだ」

「……だから、うん。する。告白。絶対フラれないっていう確信が持てたら」

「ヘタレ!!」

「だってこれで〝いやごめん、お前のことはただの幼馴染としか思ってないから……〟とか言われたらどうするんだ! オレは死ぬぞ!」


 ユウト・マーロウは勇者である。

 だがその実彼は、幼馴染への片思いを拗らせに拗らせ続けて石像と化した、筋金入りのヘタレであった。


 誤解が解けた今、彼の身を縛る鎖などどこにもない。

 そもそも初めから両思いなのだから、一言素直に自分の気持ちを打ち明けるだけで実るはずの単純な恋だった。

 けれど二人は互いに非常に面倒なたちであり、その結果誰よりも近い距離で見つめ合っているにも関わらずすれ違う。


 まさかナナが「本気で振り向かせてみせるからな……!」などと熱意を燃やしているとも知らず、ユウトは頭を抱えていた。


 これから先、幼馴染(ナナ)の懸命なアプローチに死ぬほど振り回されるという事実もまた、この時のユウトには知る由もなかったのだった。





これにて一章勘違い編は完結となります。

また後日二章の更新を始めたいと思います。

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