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61 遺跡探索について3

「……すごいな。ウェンディは本当に努力家なんだな」


 俺は素直に感心し、賞賛の言葉を送った。


 俺には【人心掌握】があるから、言葉には自然と力が乗る。


 俺の賞賛は彼女の心に強く響いたはずだ。


「えへへ……そんな……ありがとうございます」


 ウェンディは嬉しそうに、はにかんだ。


 顔がほんのり赤い。


 ……ん?


 ふと視線を感じて横を見ると、ジュリエッタがなんとも言えない複雑そうな表情で俺とウェンディを見ていた。


 どうかしたんだろうか……?


「調査は二週間後を予定している。それまでに準備を整えておいてくれ」


 ヴィオラが言った。


「分かった。現地には直接向かえばいいのか?」

「現地で集合する者もいるし、私とウェンディは王立学院の寮から一緒に行く予定だ。お前も寮の前で待ち合わせてもいいぞ?」

「そうだな……遺跡の場所は不案内だし、その方が安心かもしれない」

「なら、そうしようか。私とウェンディ、そしてディオンの三人で馬車のたびだ。おおよそ二時間から三時間ほどで遺跡につくだろう」

「わあ、よろしくお願いしますね」


 ウェンディが嬉しそうな顔をした。


「はは、遠足じゃないんだぞ」


 ヴィオラが苦笑する。


「あ……そうだよね、ヴィオラちゃん」

「だが、正直に言うと、私も少しだけ遠足気分だ。無論、探索に関して油断はしていないが、そういう気持ちも大切だと思う。心に余裕を持つことは、実力を十全に発揮するにあたって重要なことだからな」

「心に余裕……か」


 ふと、思いついたことがあった。


 俺は以前に【人心掌握】を自分自身に使い、己の潜在能力を引き出すという戦法を取った。


 ……まあ、その後に筋肉痛でかなりひどい目に遭ったし、次に使うときはもう少し対策を色々と考えなきゃいけないが。


 ともあれ、【人心掌握】を一種の『暗示』として使うことは可能だ、ってことだ。


 なら、その応用で自分や他者の心を落ち着かせることはできないだろうか?


 もし可能なら、あらゆる局面で非常に汎用性の高い能力になってくる。


 心に余裕を持ち、常に己の力を十全に発揮する――。


 それを意図して行えるとしたら。


「試してみるか」


 俺はまずウェンディに向き直った。


 さて、どんな言葉をかけようか――。

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敵国で最強の黒騎士皇子に転生した僕は、美しい姉皇女に溺愛され、五種の魔眼で戦場を無双する。


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