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29 そして始まる【花乙女の誓約】の物語


【花乙女の誓約】の攻略対象キャラクターは全部で四人だ。


 小国の王子で俺様系のアレクシス・グレイス。

 チャラい遊び人だが根は真面目な貴族令息ベリル・ドーパルト。

 熱血漢の学院最強剣士ガリアン・アッシュ。

 知的でミステリアスな若手の教師ロイド・ロイゼール。


 ゲーム本編では途中まではいわゆる『共通ルート』があり、各男性とウェンディが出会い、日常シーンの中で交遊を深めていく。


 そこでフラグの立った特定の男性キャラと『個別ルート』に突入していく……というオーソドックスな流れになっている。


 各ルートは基本的に学園生活が描かれるが、その一環として対モンスターの演習だったり、それ以外にも戦闘シーンが結構な頻度で挿入される。


 そして、その戦闘がかなり作りこまれている上に、やりこみ要素が満載で、男性プレイヤーからの評価が特に高い。


 かくいう俺も【花乙女の誓約】の戦闘要素はかなりやり込んだ。


 特にガリアンは好きなキャラで、レベルを上げまくったなぁ……。


 ――それはさておき。


 ゲーム本編だと、ウェンディの【植物魔法】の覚醒は最序盤のイベントだ。


 つまり俺と出会ったことで彼女の【植物魔法】が覚醒した、ということは、この世界ではまだゲーム本編の最序盤イベントすら起きていなかった、ということになる。


 イコール、彼女と四人の攻略対象キャラクターは誰も出会っていないか、面識が多少ある程度の仲だろう。


 ただ、俺がウェンディとの間に本編の最序盤イベントを起こしてしまったから、今後の展開はゲーム本編とは変わってくるかもしれない。


 それに伴って、俺の没落ルートがどう変化するのかも予測しづらくなってしまった。


 とはいえ、基本的にはゲーム本編によく似た流れが起こるだろうと仮定して、今後の対策を進めていこう。


 そう、俺の没落ルートを回避するための対策だ。


 いよいよ――ゲーム本編と同じ流れが、この世界でも起こる可能性が高いからな。


 俺は、どう立ち回ればいいのか。


 基本方針は大別して二つある。


 一つはウェンディと敵対しないため、彼女との仲を深めること。


 そのためにはウェンディの親友ポジションであるジュリエッタの協力も仰ぎたい。


 つまりジュリエッタとの関係性も良好に保っておかなければならない、ということだ。


 そして、もう一つは領地運営。


 領内の統治が上手くいかなければ、当然ローゼルバイト家は没落する。


 この二つをバランスよくこなしていかないとな。


 さらに――ゲーム本編通りなら、これから様々なイベントが起こるはずだ。


 それらにも対処できるような態勢を整えておくべきだろう。


「まずは――王国を襲う魔物騒動か」


 王国内に複数の魔物が出現し、王立学院の生徒にも犠牲が出る。


 ウェンディはそれに敢然と立ち向かい、その過程で攻略対象たちとも仲を深めるんだけど――。


 ディオンは自分の領内に出現した魔物をスルーして、領民に大きな犠牲が出るんだよな。


 けれど奴は遊び歩いていて、その辺はまったくノータッチ。


 当然、領民からの支持は地に落ちる。


 それを非難し、ジュリエッタの気持ちは急速に婚約破棄に傾いていく。


 ……というのが序盤のイベントの流れだ。


 当然、俺は魔物の脅威から領民を見捨てたりはしない。


 自分自身の破滅エンドを避けるのはもちろんだけど、そもそも領民を見捨てるなんて選択肢は、俺にはない。


「魔物に備えて、騎士隊を鍛え直さないとな。それに――俺自身も」


 まずは序盤のイベントを乗り切るところからだ。

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敵国で最強の黒騎士皇子に転生した僕は、美しい姉皇女に溺愛され、五種の魔眼で戦場を無双する。


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