在りし日の、何か。
掲載日:2023/06/08
陽だまりがまだらに咲く夏の道。
蝉の声は、豊かに、とても手の届かない場所まで響く。
響く。
響く。
雄大で、悠々たる積乱雲は、
宇宙へ向かって手を伸ばしている。
ここではきっと、桜が舞い、雨が降り、鳥が鳴き、人が別れ、そして忘れるんだろう。
在りし日の、何か。
呼んでいるようで。
去っていくような。
何か。
今だけは、現実は虚構となってこの青い空に溶けている、気がする。
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2023/06/06




