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先端の尖った荒野  作者: ふじりゅう
4/5

むげん

いつもランドセルを羽のように操る

髪の細長いキミを

誰かの呼びかけを

スルーしながら背泳ぎで追っていた


ようやく花開いた桜が

降水確率80%に怯える

一番歪な

どうでもいいような

卒業アルバムの筒が

爆薬に見えている


死屍累々と夥しい花びらの床

君が踏みながら

始めて近づくことができそうな

それでいて遠い言葉が贈られて

僕はさりげなさそうに無視した


僕の羽が何なのか

考え続けなければ

考え続けなければならない

白いシャツが白鳥となり

木々の群れが再び怯えるところを

確認するまでには


毛深い月が変化球を

投げ込み存在をあやふやにする

ウサギの刃がTOKYOを写す

従う言葉を置き去りに


僕の髪が何ミリか

計り続けなければ

計り続けなければならない

水に溺れた大切な本が

しわがれて遺言を遺すところで

泣きながら頷くまで

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