オタクは面倒だが久しぶりに部活に行く
昨日、言い訳が出来なくなった愛に条件を付けられてしまったから、仕方がないだろう。
久しぶりにクローゼットの中にある部活のユニフォームを取り出した。
「スゲェ久しぶりだな」
「正司~遅れちゃうよ」
とまあ学校へ向かう。
「あ~マジで部活行きたくねぇ~」
「どうせコーチが怒るの分かってるしなぁ~」
「うん正司のことコーチ期待してたからいつもより怒るかもね☆」
「愛さらっと嫌な事言うなお前は」
「とか言ってる内に学校着いちまったしダリぃ」
「おい、正司今までなにやってたんだ!」
と、声を掛けて来たのが陸上部部長、3年久我昇司だ。
「いや、膝の調子が良くなくて…」
「正司、お前それが嘘だと、俺が分からないと思っているのか?」
「えっ、そんなバレるはず…愛お前が言ったのか」
「いや正司私は言ってないよ、あとクラスに部員何人いると思ってるの?」
「まあ、それはそうとコーチには言って置いたから」
「部長には、良心は持ち合わせて無かったんですね」
「コーチが、もう来たみたいだな」
「正司、ちょっと来い」
と、正司を呼んだのが陸上部コーチ龍禅寺轆轤、ただの陸上の鬼だ。
「正司、何でサボってたんだ」
「いや此処は、俺以外に良い選手に育っている奴等がいるし、良いかなぁと思って…」
「それは単純にお前は陸上から逃げたんだな、他の選手に負けるのが怖くなったのか」
「そんな分けねぇよ」
「ならなんだ、今のお前では走ってもやる気が無いから走ったとしても良い走りは絶対に出来るわけがない」
「ワシは正司、お前に期待してたんだだが今のお前では話にならん」
「辞めるなら、早く辞めろ」
「なんだよ、お前の持論何て宛になった事、何てねぇだろうが」
「じゃあ証明してみろ正司、次の大会で優勝することでな」
「ああ優勝でもなんでもやってやるさ、お前の持論をぶち壊してやる」
「正司何言ってんの、落ち着きなさい」
「そっそうだな、少し正気を失ってたな」
「でもあんな感じで言っちゃたら、もう引き下がる事は出来なくなったよね…」
「だよな、マジでやり過ぎた」
「もう、頑張るしかないよ」
「でも、どうせ俺より速い奴が何人も居るって話だろ?」
「うん正司がサボってた時に、かなり速い人達が出てきて、うちの高校負けてばかっりだったんだよ正司」
「いや、ただの八つ当たりじゃねぇかよ」
「でもちゃんとやるんでしょ、優勝は」
「まあ、当たり前だろ」
「そういえばサボってた時に何かトレーニングはしてたの?」
「ああ、6時位にいつも走ってたぞ」
「やっぱりそこは変わらないね」
「昔からの習慣だったからな」
「タイムは計測してたの?」
「それはしてなかったな」
「計ってみたら?」
「そうだな」
と、やってみたが10秒後半であった、前の大会では10秒前半の選手が三人居たらしい。
このままだと表彰台にも上がれないということだ、コーチもそれを見越して言ったんだろう。
その後走ったが最初より1秒タイムが縮んだだが、これで満足は出来る訳がない。
「もう一本お願いします」
「今日はもう止めておけ正司お前が急ぐのはよくわかるが走り過ぎて足を壊したりしたら最悪だろ」
「はい…分かりました部長」
「よ~し今日練習は終了だ~後片付け早く終わらせるぞ~」
「もう終わりだろ、もう帰ろうぜ愛」
「うん、前の時より今回で凄い事になったりしてね」
「なったりしてじゃねぇよ、なるんだよ」
「そういう所は、ちっとも変わらないね正司は」
と、まあ久しぶりの部活はまた面倒事を作って終わった。