オタクには乙女心が分からない
まあ数日が過ぎて、また休日になった。
今日は皆で遊園地に行く事になっていた、オタクである正司は特に面白いと言う所ではなかった。
「正司、もうそろそろ行くよ」そんなに乗り気ではない正司に愛は言った。
「分かったから、少し離れてくれないか?」正司は愛に言った、かなり近い距離でもう少しで唇が頬に当たるくらいの距離だった。
「あっごめん」愛は我に帰って、少し恥ずかしがりながら離れた。
「じゃあ、行くか」正司はそう言ったがやはり乗り気ではない、もう行かなければ愛に何されるか分からんからな
「うん、集合場所は駅だったよね」愛は言った。
まあいつも通り、愛と何ともない話をしながら集合場所に行った。
「おーい、正司&愛おはよ~」そう言ったのは那奈だった、ほぼ皆揃って居るようだあとはチャラ男の一とモテ男の享だけだ。
「ごめん待たせたかな、皆」そう言って近づいてきたのは、モテ男の享だった。
「おは~、皆早いね~」こんどはチャラ男の一が来た、これで皆揃った。
「じゃあ、行こうか」真面目な誠也が言った。
そして、電車に乗り遊園地に行く。
「はぁ~俺の休日が、またこんなことになるのか」溜め息を付きながら、正司は言った。
「買い物無しにして遊園地に行こうって言ったの、正司だよね!」愛は言ったそう言えば愛との買い物が怖くなって、そんなこと言ったのかと思い出す。
「そうだったな、分かってるよ」もう言い逃れが出来なかった。
「おにぃちゃん、遊園地では雪と回ろうよ~」雪は言う。
「いえ、正司は私と遊園地を回るのよ買い物無しになったんだから」愛はそう言った。
「ちょっとまて、喧嘩は止めろ一緒に回ったらいいだろ」正司は言う。
「でも、それじゃ意味がないって言うか…」愛は、ぼそぼそと言っているが聞き取れなかった。
「雪も、おにぃちゃんと二人がいいの~」雪はまた愛に対抗した。
「何でそうなるんだよ~」正司は困っただから、誠也に助けを求めるラインで伝える「救援求む」と言うスタンプを送っただが無理と送られてきた、あっちは那奈と誰が一緒に行くかを取り合っているらしい。
「分かったまずは、愛と一緒に回るからそのあと雪と回るこれでいいな?」正司は言った。
「え~、雪が後なの?」雪は不満そうだ。
「じゃあ、あっちの誰かと回るか?」正司はそう言った。
「それは嫌、仕方がないねおにぃちゃんと回れるしそれで良いよ」雪は、何故こんなに俺と回りたがるのかが全然分からん、だってあっちの方が絶対に楽しいのに何でなんだ?正司は全く、理解に及ばなかった。
「おっ着いたな」やっと駅に着いた、あっちの戦いは誠也が選ばれたようだ。
「誠也、良かったな」正司はん誠也の背中を叩いた
「そっちは、楽そうだね」と、かなり何かいろいろあったのだと察した。
「そうでもねぇよ、何で愛は分かるけど雪まで」と正司は言った。
「そんな悩み、僕も持ってみたいよ」と、執念深いような言葉が返ってきた。
「どう考えても、雪はお前のことが好きなんだよ」と、誠也ははっきり言った。
「マジか、そんなまさか」と、正司は言う。
「何でこんな、鈍感がモテるのか知りたいよ」と、誠也は言った。
「俺に、それを聞くな」正司は言った。
「二人とも、早くしないと置いてくよ」愛達が言った。
いろいろあったが、とにかく遊園地に着いた。
「まあ、結局皆別れて行動って事で、じゃあ大体五時辺りに遊園地の門で集合で、解散」正司は言った。
「雪は享と、一緒に回って居てくれ」と、正司は言った。
「おにぃちゃんが、そう言うなら良いよ」雪は言った。
「任せろ、どうせ雪は俺のことは好きじゃないからな」享はそう言った。
「すまない、出来るだけ早く戻って来るからな」正司は言った。
「雪は、おにぃちゃんが来てくれるまで待ってるね」雪は言う。
「じゃあ、また後で」正司はそう言って、愛と行ったそれでお化け屋敷に入った。
「何で、お化け屋敷なんだよお前、お化け苦手だろうが」正司は愛に言った。
「別に良いでしょ、早く前に進んでよ」愛が言った。
「怖いなら、無理すんなよ」正司は言った。
「怖くないよ、この位なら…」と言ったその時、愛の左頬に何かが当たった。
「正司助けて~」と抱きついてきた
「愛大丈夫だから、お前の頬に当たったのはカツラだ」そう言ったが抱きついたままだ、愛の心臓の音が伝わって来る、だがかなり動きにくい。
やっと出口に出たが愛は腰を抜かしていた近くにあったベンチに座らせた。
「落ち着いたか?」と、正司は言った。
「うん、正司ごめんさっきはありがと」愛は落ち着いたようだった。
「正司もう良いよ、雪と遊園地回ってあげて」と、愛は言った。
「もう良いのか」と正司は聞く。
「正司、少し屈んでくれる?」愛は言った。
「おう、こうか?」正司は少し屈んだその時、愛は正司の頬に向かってキスをした。
「さっきのお礼」顔を赤くしながら、愛は言った。
「おっおう、ありがとう」正司は言った。
「じゃあ、戻るか」と、正司は言って手を引いた。
「うん」愛はそう言ったが、また顔を赤くした。
「おーい、享戻ったぞ」と、正司は言った。
「おう、お帰り早かったな」享はそう言った。
「じゃあ行くか、雪」と、正司は言った。
「うん、おにぃちゃん行こ~」雪は言った。
まずは、ジェットコースターに乗っただけど、あまりにもスゴすぎて話すことが出来なかった。
「ジェットコースター楽しかったね、次行こ~」そう言って、次はコーヒーカップに乗った。
「ねぇおにぃちゃん、一つ聞いていい?」と、雪は言う。
「おう、何だ?」と正司は聞く。
「おにぃちゃんは、愛さんのことが好きなんだよね?」と言った。
「おっおう、そうだぞなんか悪いか?」と、正司は答える。
「雪じゃ駄目かな?」かなり真剣な表情だった。
「駄目何て言ってないだろ、だが一番は愛だ」と、正司は正直に答えた。
「そっか、おにぃちゃんがそう言うならもう無理だよね」と、悲しげな顔になっていった。
「すまない、俺が不甲斐ないせいでこんなことになったんだよな」と、正司は言った。
「じゃあ少しだけ、雪のわがまま聞いてくれる?」と、雪は聞く。
「ああ、別に良いぞ」と、正司は答えた。
そしたら、雪が正司に抱きついてきた。
「今だけ、このままで居させて欲しいの」と、雪は言った。
「ああ、構わないよ」正司は言った。
正司は初めてそんな雪を見るのは、心が痛んだ。
そんな感じで、今日は終わった。