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ゲーム風異世界でハンターライフ  作者: クドウ
ハンターになるまで
6/110

戦闘系スキルと魔法系スキル

 



 夕食の席で、ユーリー・ジャーヴォロノクが婚約者になったと告げられた。礼儀作法も1上がった。

 父親は表面上穏やかだが、母親は相変わらずの無表情。

 ただ最後に、


「貴方の我儘でアデュライト家が不利益を被るところでした。以後こういうことがないように」


 と言われた。こえー、母親こえー。

 私には母親がいた記憶がないからよくわからないんだけど、母親ってこんなに怖いものなの? もっとふんわり優しいイメージ持ってたんだけど。夢が壊れたわ……。


 次の日ダーヴィトお兄様を捕まえて、馬に乗って散歩したいと強請ってみた。明日の午前中から連れて行ってもらえることになった。やったね!

 あとはリオンお兄様を捕まえてこっそり剣術を教えてもらいたい。昼食の席で捕まえて強請るか。午前中は読書に勤しむ。スキル大全も一通り目を通したし、いよいよハンター入門だ。


 ハンター入門を読みながら、これからの計画を考える。

 まずは入学までの間、こっそりスキルを鍛える。入学して選択授業を選べば自動的にスキルが六つ、決まってしまう。その六つ以外を出来るだけ鍛えておきたい。

 入学もハンターになれる年齢も共に十五歳。魔法学園は全寮制なので、早めに入寮してこっそりハンター試験を受けよう。学園に通いつつ休日はハンター活動をしてランク上げ。理想は卒業時に高位ランクになっていること。さすがにソロだと厳しいから、信用出来るパーティメンバーを集めたいな。

 ハンターランクが上がると、貴族にしてもらえることがある。私はそれを狙う。私の名前は正式にはセリカ・フィーアト・アデュライトといい、フィーアトは貴族四位を示す。貴族の位を表わす名前は普段あまり名乗らず、呼ばれることもない。立場を強調するときにしか使わないので、当主でも跡取りでもない私が使う機会はほとんどない。

 とにかくアデュライト家は四位なので、同等の四位以上の貴族になればうまく結婚を摺り抜けられる。五位だと格下だし、いくら別の貴族になったとしても親子関係はあるので、逃げられない可能性がある。

 この世界はかなりの実力主義で、ハンターが貴族になった例はわんさかあるし、そんなに難しいことではない。ただ卒業までに貴族にならないと、無理やり結婚させられてしまう可能性が高い。ハンターさえ続けられるなら別に誰と結婚してもいいけど、旦那がハンターでもない限り無理だろうしね。


 昼食の席に両親はいなかった。貴族の仕事って何? 領地の運営? というか姉二人はともかく、兄三人は働いてないのだろうか。でもこれを聞くとおかしいよね。たぶんセリカは知っていただろうし。

 昼食後にこっそりとリオンお兄様におねだりして、裏庭でこそこそ剣を振ってみることになった。ついでに剣以外のものもあればとお願いしてみた。


「セリカは中々筋が良い」


 おぉ、褒められた! とはいえ素振りしかしてないけど。練習用だから木製のかなり軽いものを使用中だけど、結構筋肉使う。振り下ろすより止める方がキツい。家にも木刀あったけど、あれは振り抜くのにしか使ってなかったもんなぁ……。

 すぐに長剣スキルを取得したので設定しておく。長剣は入学してからでもいいし、違う得物を重点的にやりたいんだけど。リオンお兄様が用意してくれたのは斧、棒、短剣。ハンマーがなくて残念だけど、一通り教えてもらう。どれもすぐにスキル取得出来たので、才能はわりとあるんだろう。さすが高スペック。だけど素振りや実戦でしかパラメータは上がらないから、全部をそれなりに上げるのは難しい。武器系のスキルに関しては器用貧乏にならないように特化して鍛えるべきか。使いたい武器が多すぎて困る。


「そういえばお兄様はレベルいくつなんですか? スキル構成は?」


 HPやMP、敏捷性や攻撃力などのステータス表記は存在しないのに、何故かレベルが存在する。しかもこのレベルは実戦でしか上がらない。ゲームでは郊外実習の時にしか上がらなかったし、上がっても何のイベントもパラメータの変化もなく、何のためにあるのかまったくわからなかったという代物だ。


「レベルは6だ。スキルは基本的に長剣、弓術、体術、捕縛、シャンプ、気配察知、馬術、地魔法、風魔法を入れてるな。状況に応じて変えることはあるが」


 ゲームでは卒業辺りでレベル3~4だった。そう考えるとレベル6って意外と低い気がする。基準はわからないけどこれが普通なのかな?

 考え込んでいるとお兄様がほ、と息を吐いた。


「……元気になったな、良かった」

「はい、もう大丈夫です」

「そうか」

「そろそろ日も暮れてきた。迎えが来る前に帰ろうか」

「はい。今日はありがとうございました。また教えてくださいね」



 

 使うか使わないかはともかくとして、スキルの数はかなり増えた。生産系はとりあえずパス、魔法系が欲しい。本棚にあった魔法書を取り出し読み始める。

 最初に魔法の概念、分類の説明があり、次が属性ごとになっている。火魔法のページを読めば火魔法、水魔法のページを読めば水魔法のスキルを取得出来た。魔法スキルは数が少ないからすぐに揃ったけど、スキルを取得しただけで何の魔法も覚えていない。10になるまではひたすら読書。魔法もあがるし読書もあがるし、魔法書ってお得だ。この分だと神ノ書を読めば神聖魔法も上がるかな。

 攻撃魔法も良いけど、一番欲しいのは補助魔法。補助魔法は神聖魔法と属性魔法の組み合わせで覚えることが出来る。防御力を上げるには神聖魔法と地魔法が必要で、俊敏さを上げるには神聖魔法と風魔法が必要、といった具合だ。

 最初は何種類かに絞って鍛えて、覚えたい魔法を覚えてから次の属性に移ることにしようかな。授業が始まるまでは長いし、優先度の低いものをそっちにまわすか……。

 こういうのって考えるのが楽しいよね。私はレベル上げも好きでRPGだと限界まで上げる主義だ。雑魚は通常攻撃一発で倒したい派。職業が選べる場合は大体前衛の攻撃職。

 面倒だけど項目毎にスキルを設定し直しながら読み進める。今晩中に魔法書の入門編は読み終わっておこう。



読書10

観察2

神聖魔法1

ジャンプ1

礼儀作法2

お茶淹れ1

掃除1

ステップ1

投擲1

体術1

長剣2

棒術1

短剣1

斧1

火魔法1

水魔法1

風魔法1

地魔法1

光魔法1

時空魔法1


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