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ゲーム風異世界でハンターライフ  作者: クドウ
兼業ハンター生活二年目
101/110

キャンプの準備


 とうとう基礎のメンバーが増えた。

 四人増え、もともといた私たちは一班、新しい人たちは二班となった。二班にはドーリス様がいて、いつものお澄まし顔なんだけど、たまに口元がによっと笑っている。面白い。

 私は引き続き空間魔法を改造している。素材袋はもうすぐ出来上がるので急いであげる必要はなくなった。だけどどうせ講義もとってるし、改造すれば以外と使えるし900超えれば便利だし。

 新しく増えたメンバーは、ひとまず去年のナビール祭の発表と同じレベルまで引き上げるそうだ。ソフォス講師は新しいメンバーにつきっきりとなる。

 今年のナビール祭はどうなるだろうか。人数が増えた分、出来ることも増えるはず。楽しみだ。


「今年はもっと色々したいよねぇ」

「……何する気?」


 スケッチ何でそんなに警戒するの? 去年のはただ言ってみただけなのにソフォス講師が面白がったせいじゃん。私のせいじゃないじゃん。


「んー、特に考えてないけどもっと盛り上がることしたいよね」

「夏の間に考える」


 おぉ、メリルがやる気だ。

 魔法を活かしつつ祭りっぽくって言うと、やっぱり花火かな。お化け屋敷系は耐性のない人にはツライと思うんだよね。蜘蛛と同じで。

 別に発表だけに拘らずに二手に分かれて何かやってもいいと思うんだけどな。蜘蛛部屋みたいに装置でもいいけど、もっと万人受けする感じで。


「セリカさん?」

「何でそんなに警戒してんの? 去年のは私のせいじゃないし」

「…………」


 何でそこで黙る。何でそんな目で見る。


「……今年はソフォス講師に伝わる前に僕に教えてくれる?」

「そうしよう」


 今年は思いつきを言葉にしないように気を付けよう。







「そうだ、キャンプの準備をしよう!」


 部屋に戻って宣言すると、サオンにきょとんとされた。

 

「来月に学校の行事でキャンプがあるの。戦闘訓練を兼ねて」

「……それってわたしはどうなるのでしょう」

「どっちでもいいみたいだけど、不参加?」

「できれば……。貴族がいっぱいいるところは怖いです……」


 私も貴族なんだけどね。

 上位の貴族だらけのグループで泊まりだし、やっぱりサオンは嫌がったか。


「一週間くらいいないから、その間オネエと迷宮で稼いでおいてくれる?」

「はい!」


 自分のことは自分で出来るから構わないんだけど、悪目立ちしないかな? 泊まりで使用人がいない中位以上の貴族なんて私くらいだろうし。サオンが気にしても困るし言わないけど。


「まぁそういうわけで準備しないと。こういうのって準備が楽しいのよね」


 色々便利グッズ持っていきたいな。設定するスキルも考えておかないと。


「キャンプまでに素材袋出来上がるといいですねぇ」

「そうねぇ。キャンプ地にしかないようなものがあれば詰めて帰りたいし」


 騎士になるつもりもないし、今度のキャンプでしか入れない場所だ。何かあるならぜひ採取しておきたい。お土産にもなるし、果物がなってるといいなぁ。あ、種持って帰れたら庭に植えよう。


「何泊ですか? お召し物はどういったものを用意しましょうか?」

「キャンプだけど貴族ばっかなんだよねぇ」


 ハンター用の服じゃだめだろうか。上から制服のローブ着るし大丈夫か?


「露出少なめ、おとなしめのハンター服二組でいいや。ローブ着るし」


 洗濯を設定してることにすれば二組で大丈夫でしょ。素材袋に入れれば荷物にならないけど、あんまり素材袋には入れたくないんだよね。気分の問題だけど。


「あとはー……食料ですか? キャンプなのに?」

「けっこうな人数が同時に行くからね。食べられるものが足りないのかも」


 四クラス+使用人+講師+騎士だし。けっこうな人数だよねぇ。獲物とか何頭狩ればいいのかっていう。


「日持ちする食材でも持っていくか……」


 芋とか粉とか乾物とか。水は魔法でいいよね。

 調理器具とか食器とか調味料は用意しよう。材料が揃えばメリルが作りたがるだろうしね。

 あとはー……。

 貴族だらけだし水着はなしでいいよね。泳ぐことはないだろう。釣りはどうかな? 王都では釣りとかあんまりしないみたいだし、いらないか。

 武器防具はいるよね。剣と機械弓にしておくか。防具はいつものでいいし。


「あとはリェーンに相談かな」


 キャンプに使えそうなおもしろグッズ、色々持っていこう。ついでにリェーンの魔道具の宣伝もしようっと!




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