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53 ◇どうしても言いたいことが──

53 ◇どうしても言いたいことが──



「そうだね、確かに。

 三浦くんも楽しそうだったね。

 だけど、真樹夫のためにかなり竹馬練習したんじゃないのぉ? 」



「しましたともぉ~、そりゃあマッキーにかっこ悪いとこ

見せられませんからね。

……。


 亜矢子さん突然なんですけど俺今急にどうしても言いたいことが

できました。


 言っていいですか? っていや、言います。


 何もかも手順すっ飛ばして、空気読まずに進めます。え~と」


ゴクゴクぅ~……俺は水を一気飲みした。


「マッキー連れて俺のところへ嫁にきてください。

 真剣です。

 どうかどうか断らないでほしいんです」



 付き合ってもない女性(ひと)にプロポーズする俺はかなり

変態かもしれない。


 亜矢子さんの反応がすごく怖い。


 笑い飛ばされるだろうか、それともショックを受けて何も

言ってもらえないだろうか。


そんなことを頭の中で俺はグルグル考え始めていた。



 俺はもしかして、デカイ地雷を踏だのだろうか、ドキドキし始めた

心臓を抱えたまま、途方に暮れそうになっている俺に……。




53-2



「私頑張るわ」


 亜矢子さんが第一声を告げた。



 ガムバル? へっ、何を?


「分かりにくい返事でごめんなさい。ふふっ!

 真樹夫の父親にもなれて、かつ私の夫にもなれる人は

世界広しと言えども三浦くんただひとり、三浦くんしか

いないものね。


 私頑張る、真樹夫の弟……三浦くんの子供産む。

 絶対産んでふたりにプレゼントするから」



 え~と、それってOKってこと?

 亜矢子さん流のOKの返事に俺は腰を抜かすほど驚いた。


 だけど、即答だったことがすごくうれしかった。


 早速マッキーに知らせないと。

 俺の可愛い弟分は俺の息子になる。


          ◇ ◇ ◇ ◇



 即刻、俺と亜矢子さんはお互いの両親兄弟たちと顔会わせをし、

挙式はいつか……ということで、籍だけ入れることにしたものの……。


 そのあとで、亜矢子さんは1度結婚に失敗しているので入籍に躊躇(ためら)いが

あるらしく、マッキーが18才になる頃までは事実婚にしてほしいと

お願いされてしまった。



53-3.


 けど、ここだけはっていう感じで、俺は入籍して正式な夫婦になりたいと

譲らなかった。

 

 ただ職場にはしばらく伏せておきたいという亜矢子さんのその意見には同意した。

女心はいろいろと複雑らしい。


 恐らく元夫と略奪婚した女医がいるせいかなと思っている。

 あのふたりが早くどっかへ異動するなり辞めてくれるといいのだが

 

 俺なんかと結婚したと思われたくない?



 ……ならこれは大きな問題だが、亜矢子さんに限ってそんな

酷い仕打ちはないと信じているので反対しなかった。


 ちなみに病院の上層部にはちゃんと報告することとした。


 俺たちの子供ができる頃には、職場の人たちにも公に

するつもりだ。



           ◇ ◇ ◇ ◇



 三浦くんには、当分事実婚でいきましょう、と伝えたのだけれど

それだけは譲れませんからと、入籍することになった。


 1度失敗しているので弱腰な私。


 積極的に入籍リードしてもらい、正直とてもうれしかった。


 職場では敢えて報告しないけれど、自然に知れていっても

それはそれで別にいいかなと思っている。



 初婚で若い三浦くんにバツいち子持ちの私が、ほんとすみません

ごめんね、ごめんねっていう感じ?



 まっ、しばらく職場では今まで通りの他人で通すことにしている。


 今までと違うのは何かあった時支えてくれるパートナーが

すぐ側にいてくれること。


          ◇ ◇ ◇ ◇



 こうして頼れる人ができたことで、亜矢子は一層輝きを増していった。



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