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24

24.


『私のほうが若くてお肌ぴちぴち、あんなおばさん止めたら? 」


「はは、そうだな……お前いい身体してんじゃん」

そう言って男が私の身体を触ろうとしてきた。


 私は落ちつきはらって言った。


「ね、私の身体自由にしていいからさ、あのこ汚ないおばさんを

ぶっ飛ばしてくんない?

 

 サンドバックにしていいよ。

 むしゃくしゃしてるのがすっごい晴れるよ」


 どうせこのままじゃ早いか遅いかだけだと思ったから……。

 どうせあの男の玩具になるなら、母親も無傷じゃ済まさないって思った。


 酔ってた男は以外にも素直に子供の私の言うコトをきいた。


 

 背中を向けて座って何かしてた母親の頭目掛けて足で蹴っ飛ばした。



 母親がぎゃって叫んで倒れた。

 何が起きたのかたぶん最初は分からなかったんじゃないかな。



「イタタタタ……何すんのよ」


「うるさいてめぇ~、クソはばぁ~今からいいことすんだから

お前は邪魔だっつうの。このクソがっ……」


って、ほんとに男のヤツ母親を何度も殴りだしたの。




 殴りだしたら止まらなくなったみたいで、あれっ、あの男にわざわざ

ヤられなくても逃げだせそうじゃんって思ったから、一目散で逃げて

香織ん家へ行った。





24-2.


 香織ん家っていう常備シェルターがなかったら

なんか中途半端に諦めてたかもねぇ~。


 おばさんに相談に乗ってもらって、市や学校の先生にも相談して下宿のある

ところで私はアルバイトしながら定時制高校へ通った。


 私は運が良かったのよ。


 たまたま学校の先生の実家が下宿をしてて

そこにお世話になることができたからね。


 おばさんが保証人になってくれたの」



「ごめんね、紀ちゃんがそんな苦労してたなんて

全然しらなかった。全寮制の高校へ行ったとばかり」


 

「しようがないわよ、私が香織にそう言ったんだもん」



「大学は奨学金貰って行った。


 ランクひとつ落として返済しなくていい給付金でね。

 勉強はきつかったけど、無料は魅力的だった。

 生活費は相変わらずバイトしてなんとか工面したけどね」

 



 私は紀ちゃんの話を聞いて泣いた。


「知らなくてごめんね。

 普通に幸せな子供時代を私だけ過ごしてごめんね。

 力になれなくてごめんね」



「いいんだって、あの頃香織ちゃんが香織ちゃんでいてくれるだけで

私は救われてたんだから。


 香織がいなかったらおばさんにも出会えてなかったわけだし」




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