ワレラ
目を開けたら靄のかかった世界だった
ここは何処?
目を開くと黒い靄のようなものに
視界を奪われていた
まわりを見渡してみるが
目隠し状態な事は変わらなかった
『ここはアナタのセイシン世界』
突然聞こえてきた人の声とも
機械音とも取れる音
『カンジョウを出せなくなった人が来る世界』
『ゲンジツ世界でカンジョウが出せるようになったらここに来ることはなくなるでしょう』
夢に近い
そう思うのがいいようだ
(ただ単純に感情を表わせばいいという訳ではなさそうだ)
子供の頃には嵌まらないだろう
基本的には感情剥き出しの生き物だから
成長過程で抑えることを覚えていく
そしていつものように朝を迎える
今日は色々見て回る為
支度を整え足早に出かけたのだった
何店舗か見て回り時間の確認をしようとした時だった
「もしかして乃音麦?」
声がした方を向く
全然誰か分からない
「まー無理もないや。俺だよ良之路」
「あー小・中一緒だった」
「そう。あっそう言えば」
急いでいるから
そう言って切り上げればよかったのだ
「今日の同窓会来るの?」
ーーー知らないーーー
しかしこの場は
「いや~予定入ってて行けないんだよね」
「じゃあ私急ぐからさ。楽しんできなよ」
「あっわりぃ。じゃあな。」
「またね」
そう言って良之路と分かれた
良之路は何とも言えない表情をして
(まさか…ね…)
乃音麦は去ってしまっていた
乃音麦はその夜年甲斐も無く大荒れした
良之路はと言えば…………
そうなのだ
私達は
カンジョウノイキモノナノダ
それを忘れた時
この世界に
キテシマウノダ
荒れたいときは荒れればいい
人はそういうものだから