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転生した王妃は親バカでした  作者: ぶるもあきら
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これはデートと言うやつですか?


今私はなぜかレオナルド陛下と2人で馬車の中にいる


おかしい… 

なんでこうなった?


事の発端は例の闇の結界だった


前国王陛下の御命日が3日後と知り、私は大変慌てたのだ


いくら大ボスチートのバネッサでも遠隔で結界は張れない


ディテールの森まで早く行かないと…


でも流石にいきなり行ってきますー!とはいかないよね


ん?

いかない…か?


今までのバネッサなら結構自由気ままに好きな時好きな所に行ってた気がする


別に平気なんじゃないか?



「ゲンについて来てもらえばいいのか…」



思わず口に出すと、



「ダーゲンとどこに行くつもりなんだ?」



いつの間にか背後にいたレオナルド陛下の声に驚いた


最近はこの方暇なのかしらと疑うレベルで現れる。

決して暇では無いはずなんだけどな?



「少々行きたい所がございますの」



驚かされて恨めしそうに答えると、



「ならば僕と行こう」



の流れで冒頭の2人きりで馬車の中に至るのだ


マリーヌや侍女達は陛下とデートだと言って張り切り出すし、実際はデートじゃないし森に行くのだから動きやすい服装にして欲しいのに、可愛らしいワンピースを着せられた


必要無いと言っているのに、しっかりメイクもされて出かける前からもうヘトヘトである





目的地のディテール領は馬車で3時間ほどで着く王都からはほど近い領地だった


ただその内の2時間は壮大な森を抜けなくてはならないのだが、その森までなら王宮を出て1時間くらいで着く


オスカーを置いていく事に不安を感じたけど、わざわざ森を抜けてディテール領の中央まで行かなくても森の外からでも充分なので往復で2時間なら、まあ大した距離じゃないだろう


それにしても…

燃え盛る森の中を2時間走らせるなんて…


トーマスは自分を守る結界は使えないだろうし、作品の中とは言え残酷よね


と、自分が書いたくせに憤る


特に今は現実なのだ。

絶対に回避しなくてはと強く思った





攻め込んで来る隣国は我が国の様に特別な能力を持つ事は無い


そのかわり、色々な動物を使役出来る所謂ティム能力が発展している


彼等は異世界ならではの大きな鳥に乗ってディテールの壮大な森に入る


森に隠れて目立たないから一見攻め込まれている事にディテール側はなかなか気がつかないのだ


そして身を潜めながら進軍し、森を抜けたところで火を放つのだ


て事は…

森を抜けれなければ良いのよね…



などと考えている内に、目的地の王都とディテール領地の境界線である森の前に馬車が止まる



「こ、ここが来たかった場所か?」



レオナルド陛下も困惑顔だけど、まあそりゃそうだ、訳わからないだろう


それでも一応、陛下が先に馬車から降り、手を差し出してくれる


思いっきり場違いな感はあるけど私はその手を取ってゆっくり馬車から降りた



「陛下…少しやりたい事がありますの」



後でちゃんと説明しますからと約束して私は大量の魔力を集め出した


まだ私、大ボス化してないけど出来るかしら?


などと、最初は不安は覚えたけどなんて事は無かった


なぜならこの6ヶ月間、毎日毎日オスカーの為に魔術を使っていたのだ


まさかの驚き、原作のバネッサよりも魔術は優秀で魔力も莫大に成長していた


唖然とするレオナルド陛下を横目に、森全体に認識誤差の魔術

つまり森に入ると迷子になる魔術をかけた


一応、山なみには火が燃え移らない様に闇の結界を張った


まあ、流石にごっそり魔力を持っていかれたけど一晩眠れば回復するだろうし、3日くらいなら何とかなるだろう


レオナルド陛下に無事終わった事とお礼を告げると、



「こんなのデートじゃない!」



と、なぜかご立腹モード?



は?


これってデートだったのですか?




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