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転生した王妃は親バカでした  作者: ぶるもあきら
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お披露目とエスコート


とうとう?やっと?


オスカー王子のお披露目パーティーが開催される。


打診されたあの食事からなんだかんだ準備する事も多くて2ヶ月が過ぎ私の天使(オスカー)も生後5ヶ月に突入。


ころりんと寝返りも出来る様になって可愛さ100倍!


そろそろ離乳食も考えなくちゃいけないけどいつまでもおっぱいを吸っていて欲しい気持ちもあって複雑な母心…



さて、今日の天使(オスカー)は主役だけあって手触りの良い、だけどシンプルなブルーのベビー服。

最近色々な物に興味深々のオスカーに装飾品など付けたら誤飲が怖いわ…


それに何も無くても天使なんだから問題なし!!



どちらかと言えば問題は私の方で…

もはや、全身脂肪吸引したかの様なダイエット効果により、ちゃんとしたドレスが無い…


レオナルド陛下と食事の時に着たスミレ色のドレスはレパール様のドレスだったらしくまた借りれば良いか…

と、安易に考えていたのにレオナルド陛下が贈ると言い出した。


婚約者や妻にドレスを贈る事は貴族世界で普通の事なのだろうが、バネッサは陛下にもらった事など無かったはず…


いや、もらってはいたがそれはお金だ。

王妃の予算として支給されている中で好きなドレスを買ってた。

本来は、お茶会などの社交や孤児院に贈り物など政治的な物にも使わなくてはいけないのに丸々ドレス、宝石、化粧品と嗜好品に使っていた。


国民の血税なのに…本当バカチンよ。


今回、陛下から贈られたドレスは紫に金糸で刺繍が散りばめられたとても格調高い王族っぽいドレスだった。


紫に金って正にオスカーの色ね!!

と喜んでいる私の横で



「レオナルド陛下の色でもありますけどね…」



と、小声で呟くマリーヌの声は私には聞こえて無かった。


貴族のドレスは基本オーダーメイドで、それも王妃の着る物。

寸法も計り直しとあれば、2ヶ月くらいの猶予は必要だった。



そのオーダーのドレスを着て、整形並のメイクを侍女達に施され、髪もハーフアップに結われて、王妃の証であるティアラを載せた。


このティアラも原作の最後には聖女の頭に載るのだと思うとちょっと複雑なのだが…



靴は今回は流石にペタンコとはいかずヒールのある靴を履き、ネックレスはやめてティアラと同じ石のイヤリングのみにした。

香水はもちろん今回もなし。



原作とは随分とかけ離れているけど、一応バネッサ王妃の出来上がりだ。



会場は王宮になるので移動しなくてはならない。

通常は私が移動した後、乳母sがこっそりオスカーを連れて王宮入りするのだと言うが、私が抱っこして行きたかった。


だって初めて王妃宮から出るのよ!

オスカーにとって初めてのお外なら母親の私が守ってあげないといけない。


日本のお母さん達は子供のお出かけには着替えやらオムツ、日焼け止めに虫除けシールにいたるまで大荷物になるんだから。


それらはみんな子供を守る為なのよね。


だから私もオスカーと一緒に行きたいと以前のバネッサの様に地団駄を踏んで我儘言って見ようかしら?


などと脳内計画中に、マリーヌがすーっと近づいてきた。



「レオナルド陛下がお越しです」



はぁ?

何しに来た??


いや、私は一応作家よ…

普通に考えればそうなのだが…

いや、バネッサよ??


王妃宮のノック禁止ルールに従ってスタスタと陛下が部屋の中に入って来るなり、完璧な笑顔を見せながら…



「王妃!ドレス着てくれたんだね。とても似合ってるよ!」



いやいや、王妃ってバネッサだって!



慌ててふためく私の手を下からそっと取る陛下は驚愕のセリフを吐いた。



「美しい王妃をエスコート出来る名誉を貰えて嬉しいよ…」



と、そのままの流れで手の甲に唇を付けた。




その時の私は…

キャパオーバーにより白目をむいていた事は言うまでも無かった…




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